2009年 04月 05日
click to enlarge. 写真は前田侯爵邸。 グレアム・グリーンと弟のヒュー・グリーンとが共同編集した、スパイ小説 及びスパイ実録もののアンソロジー(荒地出版社 60再)。 それほど面白いアンソロジーではなかったが(原作の73編から翻訳は 37編に減らされた。そのせいで物足りないのか?)、翻訳者・北村太郎の 後書きに引用された堀田善衞の言葉がよかった。 いわく、「スパイの本質はダブル・スパイなり」。
by byogakudo
| 2009-04-05 15:07
| 読書ノート
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Comments(4)
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まつもと・のぶあき
at 2009-04-06 13:14
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こんにちは。
さて、ベルリンの壁崩壊後、それ以前に書かれた東西ドイツ間のスパイものの多くが、突然ハシゴをはずされたように、その存在理由、あるいは面白味を失っていった中、ジョン・ル・カレの『寒い国から帰ってきたスパイ』が、いまだ鑑賞に堪えるのは、「スパイの本質はダブル・スパイなり」という筋立てのポイントを押さえているからなのかもしれません。奇を衒うことばかりが良いわけではないということですね。今日も勉強になりました。
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byogakudo at 2009-04-07 12:38
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まつもと・のぶあき
at 2009-04-07 15:09
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欧米では Novel の分野を、さらにどれだけ細分化しているか浅学のために分かりませんが、どう分けようとも、名作といわれているものは、いずれも質の良い『ヒューマン・ドラマ』ばかりですよね。ただ、用いた背景により、スパイ物、戦争物のように分けられるのは、出版社が売り易くするために付けたキャッチに過ぎないのかもしれません。
『寒い国から帰ってきたスパイ』も初版のキャッチは、『純文学として書かれた最初のスパイ小説』のようなことが書いてあったように記憶していますし、『ヒューマン・ファクター』もグリーンさん自らスパイ小説と呼ばれるのを嫌って、なるべくそれらしくないタイトルを付けた、とどこかで読んだのを憶えています。
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byogakudo at 2009-04-07 16:27
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