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2017年 02月 24日

ローレンス・ブロック/阿倍里美 訳『タナーと謎のナチ老人』読了

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 睡眠機能を失った、眠らない/眠れない男、エヴァン・タナーの
冒険活劇、第二弾だ。第一作『怪盗タナーは眠らない』を読んだ
のが2014年7月20日
 時間が経つのは、なんて速いのだろう。ひたすらローレンス・
ブロックを読み続けてやり過ごした、2014年の夏だ。食事の
ときは坐るが、それ以外はソファで横になってブロックを読む
だけ。

 『タナーと謎のナチ老人』は、1966年に原作刊行。タナーは
東西冷戦下の、中部あるいは東ヨーロッパに行く。
 ナチに協力していたスロヴァキア人のコタセック(もう老人だ)
を、プラハの監獄から生きて連れ出し、彼が持つ情報を西側のもの
にする、というのがタナーが頼まれた仕事。

 多言語者であるタナーは、東ヨーロッパの言葉もお手のものだ。
或るときはネオナチ・シンパ、或るときは親イスラエル(これは
本音に近い部分がある)と、時と場合によって異なる思想を口に
して生き延びる。スパイは常に二重スパイ、のセオリー通りに
振舞って生き残る。

< コタセックと一緒にいるときは、熱狂的なナチの信奉者を演じ、
 フェレンツと一緒のときは、自由主義を信奉する反ファシストの
 革命家を演じてきた。私はこれまでを振り返り、自分のいい加減さ
 に強い嫌悪感を覚え、口やかましいお荷物に吐き気を催した。
 そして、ピーセクでの自分の演説__<親独協会>に向けた演説__
 のことを考えた。言葉に意志があるように、あんな台詞(せりふ)が
 自分の口から飛び出すとは。私はあの場で自分に求められる役割を
 演じただけだが、なぜあれほど興奮したのか。
  私は『鏡の国のアリス』の中でチェスの赤の女王がアリスにした
 助言を思い出した。
  「英語で何と言うのかわからなかったら、フランス語で言うことね
 __歩くときはつまさきを外側に向けること__そして、自分が誰か
 ってことを忘れないようにするの!」
  自分が誰かってことを忘れないようにする。これはそれほど簡単な
 ことではなく、時間を追うごとに難しくなっていた。>(p223)
 
 脱獄させた老人・コタセックの持病の一つにカタレプシーがある。
発作が起きると心音も停まり、死体と変わらない。タナーの慢性完全
不眠症といい勝負だが、この症状を利用して、タナーは遂に老人を
リスボンまで連れ帰り、情報を吐き出させる。

 
     (ローレンス・ブロック/阿倍里美 訳『タナーと謎のナチ老人』
     創元推理文庫 2008初 帯 J)



呪 吐爛腐/呪 心臓亜屁/呪 共謀罪=ネオ治安維持法/

 今日の「東京新聞」夕刊・1面の左側に相模原市の障害者施設を
襲った男の精神鑑定結果が出ていた。
 彼は"自己愛性パーソナリティー障害"と診断され、症状の説明が
される。
<成長過程で形作られる人格のゆがみを意味する「人格障害」の
 一種。自分を特別な存在と過度に思い込み、他人に自分を称揚
 するよう強要することもある。>そうで、
 1面・右側の「森友学園」疑惑の記事との関連を思う。安倍晋三も
同じ症状ではないか。

 「森友学園」創立者と、いつ・どこで・どんなきっかけで知り合ったか、
まず、そこを尋ねてから(記憶にないとか言いそうだが)、国会での
森友学園理事長・籠池(かごいけ)泰典の証人喚問は?
 後援会で紹介されたくらいのつき合いで、安倍晋三の名前を冠した
小学校を創立したりするのか?





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by byogakudo | 2017-02-24 21:45 | 読書ノート | Comments(0)