猫額洞の日々

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2017年 05月 15日 ( 1 )


2017年 05月 15日

久生十蘭『真説・鉄仮面』読了

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 「ルイ14世は偽物で、ほんとの王様は鉄仮面だったっていうのよ」
 「へえ、『王子と乞食』みたいなの?」
 「うーん、むしろ、逆・天一坊かな?」

 鉄仮面の周囲の人々は大きな分類では、支持者と反対者に分かれる。

 支持者は彼のためを思い、王権を狙わず、ひっそり静かに暮らさせて
あげようと尽力する一派と、彼の本来持つべきであった権力を使おうと
する一派に分かれる。後者はフランス国内の隠謀派と、正統な王様と
して外国で即位させ、フランスの力を削ごうとする外国勢とに分かれる。
 現・ルイ14世の体制を維持した方が自分のためになるので、あくまでも
鉄仮面を幽閉し続けようとする体制維持派が、鉄仮面の反対者だ。

 しかし、主人公・鉄仮面は、彼自身の欲望がそもそも希薄だ。空っぽで
非在の人。鉄の仮面の下に虚無の空洞をかかえているような存在だ。
 彼は自分が本来持つべきであった"権力"を理解しない。だから、人々の
欲望の反射板として存在することになる。

 エンタテインメントなら、主人公とその支持者は善人、反対者は悪人に
描かれるものだが、どんな立場の登場人物にも冷静で厳格な久生十蘭
なので、そんなシンプルな記述はしない。

 鉄仮面はあまりに不用意、ナイーヴ過ぎて地に混乱を引き起こすだけ。
 支持者も彼のためを思ってする自分の行動が、無私の行為ではなく、
自分のエゴを反映させているのを知っている。
 反対者もまた、鉄仮面を幽閉する自分の行為が誉められることではない
と分かってやっている。

 鉄仮面という非在の人の死を受け、支持者と、幽閉した側とが並んで、
埋葬に立ち会うエンディングである。

 なんだか天皇制の話なのかしらって気さえする。


     (久生十蘭『真説・鉄仮面』 講談社大衆文学館文庫コレクション
     1997初 J)



呪 吐爛腐/呪 亜屁沈臓/呪 共謀罪=ネオ治安維持法/

 創価学会員50人に聞いた 「あなたは共謀罪に賛成ですか」
<「中身がよく分かりません。公明党は賛成しているのですか」
 (50代女性)、「知らん。興味ない」(60代男性)、
 「名前は聞いたことがある」(20代男性)。>

 (政治断簡)おごる首相がつかんだ「コツ」
<長年、安倍氏と対決してきた長妻氏によれば、「最近、首相は
 変なコツをつかんだ」そうだ。

  いわく、(1)質問に答えずにはぐらかす(2)ヤジに反応する
 (3)ヤジに対して長々と反論をして時間をかせぐ(4)「だから
 民進の支持率は上がらない」という民進批判に切り替える、
 という流れで追及から逃げ切る「コツ」。これでは議論が深まる
 はずもない。>





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by byogakudo | 2017-05-15 21:48 | 読書ノート | Comments(0)