猫額洞の日々

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2017年 05月 17日 ( 1 )


2017年 05月 17日

ピエール・マニャン/三輪秀彦 訳『アトレイデスの血』読了

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 原作、1977年刊のフレンチ・ミステリ。初めはなかなかノレな
かったけれど、徐々にノッてきて、最終的にかなり楽しくなる。

 フレンチ・ミステリだけれどパリが舞台ではなく、プロヴァンスの
ディーニュ。若い男が的確な小石の投擲によって殺される事件が続く。

 主人公、ラヴィオレット警視は第二次大戦の兵士であり、定年まで
あと3年らしい。彼とわりとウマが合うシャブラン判事は、

<「たしかにぼくは一九六八年に([略])石をいくつかCRS(警察機動隊)
 に投げつけましたよ、でもそのために一人も死ななかったようには思え
 ませんが......」
  「彼らはヘルメットと楯(たて)を持っていたのですよ」
  「なるほど、しかしとてもでっかい敷石(しきいし)でしたよ......」
(p33)という経歴だから、1977年頃なら30歳くらいだろう。
 警視も判事も頭が切れ過ぎて、左遷されているようだ。

 いちおう連続殺人事件なのだけれど、立て続けではないし(街や人々
の生活描写・風俗描写に、筆も読者も気を取られて、連続感が薄い)、
フレンチ・ミステリらしいといえば、らしい。
 犯人像の描写に至れば、ギリシャ悲劇的・恐るべき一家が描かれる。
これも、らしい設定だ。

 退屈なのかと聞かれれば、ミステリを風俗小説として読む手合いだし、
シャブラン判事は好みなので、充分に楽しかった。

 出身大学の教授から<腹黒い極左主義者>(p22)と呼ばれ、

<こと恋愛に関しては、抵抗が多くて、肉の香りがぷんぷんして、
 てらいのない恋愛しか好まないシャブラン判事は、この都市でも
 十分に楽しめるものを見出していた。彼にとって、ボヴァリイ夫人と、
 レナール夫人([略])とは到達すべき二つの山頂だった。[略]
 彼はネックレス、指輪、入念な清潔さ、適当な長さのツーピース、
 しわのよっていないストッキングなどを愛した。幸いなことにここでは、
 まだためらいがちながら、残り時間にせきたてられ、そのことを強く
 意識している三十歳から五十歳までのあいだの婦人たちが不足して
 いなかった。>(p23-24)

 ルックスについては、
<髪粉をよくつけていないロベスピエールのような鋭い顔つき>(p26)
と描写されるのだ。


     (ピエール・マニャン/三輪秀彦 訳『アトレイデスの血』
     創元推理文庫 1981初 J)

5月20日に続く~



呪 吐爛腐/呪 亜屁沈臓/呪 共謀罪=ネオ治安維持法/

 慶事に水をさすようなことをいうけれど、プレ婚約発表は
共謀罪から目を逸らさせるためにリークがあったのでは?

 「花見にスマホ持参で逮捕」低レベルすぎる国会審議で共謀罪を採決か
―答弁できない法相、日本語歪める首相


 「そもそも、云々は"でんでん"とも読める」という閣議決定も
あったんじゃなくて?!
 戦犯の孫息子がまた戦犯になろうとしてる。





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by byogakudo | 2017-05-17 22:02 | 読書ノート | Comments(0)