猫額洞の日々

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2017年 10月 02日 ( 1 )


2017年 10月 02日

小沼丹『椋鳥日記』読了

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『黒いハンカチ』を読んだのが、2006年ですって!
(2006年12月19日)
(2006年12月20日)

 そんなに"大昔"だったの...。ふんわり・おっとりしていた
感触は憶えているが、他はまったく記憶にない。"近年の大昔"
は海馬に定着する力が弱くって、未読も既読も外からは同じ
ように見える。それでも、読んだときはそれなりに面白かったり、
退屈だったりしたように(後でブログを読み返すと思われる)
のだから、それで十分じゃないか。
 
 『椋鳥日記』は薄手なので、おもに地下鉄の中で読んでいた。
いつも持ち歩く手帖に何やらメモがある。健気なことだ。

 一読、英文学系ヒューマーの日本語で書かれている。ごにょ
ごにょしない吉田健一・風も感じられる、とメモしてる。なぜだ?
 たぶん、見たいものしか見ない主義が記述に徹底されているので
吉田健一を思い出したのだろう。

 清水良典の"解説"によると[注:漢数字は洋数字に変換]、

< 小沼丹は53歳のとき、1972(昭和47)年4月より、当時教授で
 あった早稲田大学の在外研究員として、半年間ロンドンに滞在した。>
(p216)

 1972年のロンドンなら、60年代のスウィンギング・ロンドンの後、

<ビートルズ解散後[略]であり、[略]
 ビートルズに次いでクリームもすでになく、エリック・クラプトンは
 デレク・アンド・ドミノスを結成してヘロイン中毒になっていた。[略]
 T・レックスやデヴィッド・ボウイが当時最も先端で、[略]グラム・
 ロックが一世を風靡していた。
 [略]
 にもかかわらず『椋鳥日記』に写し取られたロンドンには、若者の姿が
 ほとんどない。唯一、トム・ジョーンズ[! 注:感嘆符とボールド表示
 は引用者]のコンサートに[注:小沼丹の]娘が出かけたという記述がある
 のみだ。>(p215)

 吉田健一の東京は、時代設定が戦後の防空壕生活であっても、かつての
東京、1930年代の東京を典型とする、その一ヴァージョンとして語られて
いる。アナクロニズム、いけないことか? 
 いまの東京に、かつての東京のかけらを探す散歩は、進歩を認めない、
頑なな態度か? "進歩"とか"原子力で明るい未来"とかの方が、よほど、
ろくでもないだろう。 ネクロフィリア、いけませんか? J・G・バラード
『時間の墓標』など、結構至極だが。

 『椋鳥日記』にはヴィクトリア朝の霧こそ立ちこめないが、こじんまりと、
ひっそりしたロンドンが存在する。風呂場の水が出なくて職人が来て直す話や、
窓の張出しにパン屑を撒いて雀を呼ぼうとする話とか、小さな生活が語られる。

 小沼丹より先にロンドンに来ていてロンドンを案内してくれる、彼より
若い日本人の名前が、秋山君に春野君だから、次はきっと夏川君に冬木君
だと思っていたら、夏川君までは登場しても、滞在期間が半年なので、
冬木君には、とうとう会えなかった。


     (小沼丹『椋鳥日記』 講談社文芸文庫 2000初 J)





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by byogakudo | 2017-10-02 16:56 | 読書ノート | Comments(0)