カテゴリ:読書ノート( 2315 )


2005年 08月 16日

読み終えはしたけれど

で、何といえばいいのだろう? ヴォクト「宇宙製造者」です。
 
 「プリズナーNo.6」の世界に入り込んだカーク船長の物語__彼はいかにして
女たちの愛と協力を得て、自己実現の道に到達したか__

 ということにしておこう。ぎくしゃくしているのは、いつものヴォクトだが
シチュエイション解説と物語の流れとがうまく噛合ってない。
 
 こっちの時間ではこうですが、それはあちらの時間ではああなってましてと、
いちいち立ち止まって説明されると、いくらタイム・トラヴェラーものでも
もう少し要領よく、ストーリー中に状況設定を入れられないかと、思う。
 長編に書き直すべき話だったのかしら? でも、それだと迷宮譚ぽい空気が
消えて、たぶん別の物語になっちゃうんだろうな。

 文句はいくらでもつけられる傑作__あ、ヴォクトは大抵そうか!
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by byogakudo | 2005-08-16 15:44 | 読書ノート | Comments(0)
2005年 08月 15日

ふーむ

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 「シティ5からの脱出」を中断してヴォクト「宇宙製造者」を
読み始める。半分近く読んだのに、まだ話の行き先が見えない。
ダイアネティックス宇宙観が語りたかったのかなあ? よくわから
ないが、「シティ5」に少し疲れてヴォクトを割り込ませた。ベイリー
より眠りやすい。
 
 ベイリーは、6を基準にした数体系の世界なぞと考え出すと、
穏やかな眠りには就きにくい。宇宙旅行の際の事故で、大型蜜蜂の
世界に暮らすことになったヒトの世界認識がどう変化していくか、を
読みながら眠るのにちょっと飽きたので。
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by byogakudo | 2005-08-15 14:55 | 読書ノート | Comments(0)
2005年 08月 14日

南口

 一昨夜・昨夜で「柳園の壺」(ヒューリック HPB 05初)読了。おととい三鷹に
行ったおかげで新刊書店にも行けた。

 三鷹駅南口のひどい再開発ぶりに唖然とした。なんて凄まじい田舎じみた乱開発!
 第九書房は、クラシック喫茶は、三鷹オスカーがなくなっているとは聞いていたが、
これじゃ存続しようがない・・・。都市化のなれの果ては均一な田舎化しかないのが
よく理解できる。北口は以前の東京郊外の街がまだ残っているようだが、お願いだ、
時空間の連続性ある街並を念頭に置いて、どうしても再開発したいのなら、やって
下さい。あんまり犯罪的な街づくりをするものじゃない。

 南口ショックでディー判事がどこかに行ってしまいそうだが、愉しい本だった。
巻末には「宝石」50年9月号の座談会「中国の探偵小説を語る」も再録されている。
出席者はヒューリック、乱歩、魚返善雄等。
 すごくはないけれど素敵なのがヒューリック・ミステリ。傀儡使いの旅芸人や
その双生児の娘がチャーミングです。騙されてみませんか。

 挟んであった新刊案内を見たら、マイクル・ギルバート「空高く」も文庫で
出ている。マープルものみたいと何かで読んで、いつか読みたいが絶版なら高いしと
諦めていたけれど、復刊されたのか。週末の買出し日には、903円、余分にもって
行こう。
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by byogakudo | 2005-08-14 17:20 | 読書ノート | Comments(0)
2005年 08月 11日

朝刊にディー判事の広告

_「柳園の壺」(R・V・ヒューリック HPB)_が出ている。嬉しいな。これは多分
The Willow Pattern (65年)の初訳だろう、ミステリマガジン03年11月号のロバート・
ファン・ヒューリック作品全解題を見ると。
 1年に2冊ずつヒューリックが読めるとして、初訳ものから先に翻訳出版される
だろうが、HPBで全作品が揃うのはいつになるのか? 長生きしなくっちゃ。

 昨夜は疲れていたので、ベイリー4作目をすこし読んで眠り込む。ヴォクトも入り口
だけ覗く。どんなストーリーだか要約しにくい話だそうだ。

 毎週末更新の新着本は、きょう更新しました。よろしく。
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by byogakudo | 2005-08-11 13:49 | 読書ノート | Comments(0)
2005年 08月 10日

ニール・ジョーダンではなくて

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あれはスティーヴン・フリアーズ(近頃なにか撮っているのかしら?)だったかも
知れない。7日付け日記の訂正です。80年代「マリ・クレール」で読んだことは
たしかなのだが、どうもフリアーズだったような気がしてきた。
 フリアーズの名前もPCで「危険な関係」(ロジェ・ヴァディム版のリメイク)を検索
して、ようやく。あぁあ、毎日、脳細胞が壊れていくのに気付かされる。

 B・J・ベイリーの短編集は「シティ5からの脱出」(ハヤカワ文庫 85初)である。
まだ3作しか読んでない。錬金術的なアナロジーの科学を駆使したSF、だろうか?
3作目の「シティ5・・・」は68年の若い衆の反乱がヒントじゃないかと後書きを
見たら、やっぱり初出は71年。
 まだ2-3日かかりそうなのに、ヴォクト(ヴォークト、ヴォート表記があるが、
どれが比較的 原音に近いだろう?)「宇宙製造者」(ハヤカワ文庫 74年5刷)も
廻ってきた。平行して読む? それも頭が混乱しそうだ。
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by byogakudo | 2005-08-10 12:26 | 読書ノート | Comments(0)
2005年 08月 09日

バリントン・J・ベイリー

の短編集を昨夜から読み始める。ハード・ほら話・SFだろうか? 理科と数学に弱く
ても読めるハードSFのようだ。アナログ頭で類推しながら、ぽつぽつ読んでいこう。
ごりごりハードSFじゃないから、なんとかなるでしょう。あれだけは、駄目です。
全面拒否。

 06aに載せた金井美恵子をエッセイ集だけ眺め読みしたが、やはりファンには
なれないみたい。悪口芸のスタイルは確立されているけれど、わたしの好みとは
少し方角違いだ。
 恰好いい悪口を書きたいと思うが、なかなかお手本が見つからない。荷風の悪口
みたいに「わたくし」使用であくまでも上品にエゲツない悪口__、恰好よいが
漢文脈のない人間が手本に取るのは無理だろう。日本語の教養がなくてかなしい。



 
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by byogakudo | 2005-08-09 15:59 | 読書ノート | Comments(0)
2005年 08月 08日

なかなか傑作

の部類ではないか、「ハイーライズ」(バラード ハヤカワ文庫 80初)は!
むかし読んだときの記憶よりずっとよかった。最近の痩せた作品と、無意識裡に比較
しているのかも知れないが。
 
 超高層集合住宅を舞台にしたカタストロフィ。社会的階層がそのまま上中下階層に
住まうハイ・ライズで、ある日を境に全員が幼児退行する。生ゴミのヴィニル袋は
廊下・室内に満ち、他者から身を守るバリケードや身体と心を寛がせるクッション
になる。自己充足的な幼児の王国に住む彼らはビル外との隔絶を求めて、誰も
エレヴェイタや配管の修理を呼ばないから、ビルは人々の心身の荒廃と歩調を揃えて
スラム化する。そしてみんな死んでいく。隣に建つハイーライズでも停電が起こり
次の廃墟と幼児後退者の群れとが準備される。

 暗くて妙に心地よい世界だ。いちばん好きなのは「ヴァーミリオン・サンズ」だが。

 
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by byogakudo | 2005-08-08 15:42 | 読書ノート | Comments(0)
2005年 08月 07日

J・G・バラード「ハイーライズ」

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を二十余年ぶりに?再読中。以前読んだときも社会派っぽさを感じたが、それは
今回も変わらない。イギリスの小説家(や映画監督)には抜きがたく社会派性があるの
かしら__誰だったか、「イギリスで映画を撮るかぎり、階級制度を無視したシナリオ
を書く訳にいかない。主人公の青年がどんなクラスに属しているか、から脚本が
始まる。それを外したくて、私はハリウッドにやってきた」とインタヴューで答えて
いた。
 
 「ハイーライズ」は実は、むかしの印象ほど社会派臭はない(いま読んでいる範囲
では)。社会意識よりタナトス傾向の方が圧倒している。暴力への情熱に、読み手も
感染して、つい読んでしまう。

 映画監督はニール・ジョーダンだった。やっと思い出したと言いたいところだが、
「クライング・ゲーム」をようやく思い出して、PC検索した結果である。こんなに
記憶力が薄くなっちゃって、まあ・・・。
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by byogakudo | 2005-08-07 13:16 | 読書ノート | Comments(0)
2005年 08月 05日

タリーズ・コーヒー探訪

 暑さに負けつつ、本を買いに。なんだか地味で渋い本ばかり__でもない、か?
帰るさ、神保町のタリーズに休む。ここはビル前の広場と呼応するように天井が高く、
外光がよく入る。ただ喫煙室の音は感心しない。壁に反響してキンキンしている。
まだ3店しか行ってないが、日本橋タリーズが肌理があらくて駄目だった。九段下、
新宿御苑前はそれぞれに、何てことなくて、気持よい。次は新宿西口、東京医大隣の
タリーズを訪れよう(いつになることやら)。

 昨夜「はじまりはジャズ・エイジ」を終える。敗戦時にティーネイジャーだった
世代(の一部)とアメリカとは、いまの若い世代よりもっと、密接な関係があった
ような気がする。肯定/否定、どちらの立場であれ、もっと骨がらみの内在化された
関係が。
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by byogakudo | 2005-08-05 20:29 | 読書ノート | Comments(0)
2005年 08月 03日

何も覚えてない

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 2時間で20冊くらいしかネットに上げられないのか。遅いなぁとは言え、1冊
上げては付箋に書いて貼り付けていたから、そんなものかも知れない。02です、
お暇でしたら、よろしく。まだまだ上げなきゃならない・・・。

 死んだように静かな夏の午後の街は、とてもなつかしい。回覧板を廻しに!外に
出たら、夏の記憶がよみがえった。

 昨夜は眠いのに川本三郎「ネヴァーランドで映画を」(中公文庫 88初)を斜め読みし
常盤新平「はじまりはジャズ・エイジ」(講談社文庫 85初)に移る。寝ぼけながら
読んだので、読んだという記憶しかない。無駄ってものだ、まったく。
 
 そう言えば先週、「ネロ・ウルフの殺人交響曲」だったか、そんな題名の
パスティーシュ?を読んだが、ウルフ・グッドウィンの日常生活描写がいい感じで
これはと思ったのだが、最後の謎解きの単調さにがっかり。わたしは誰が犯人であれ
構わない人間であるが、あんまり何も考えてなかったかのような謎解きに出会うと、
さすがに嫌になった。
 
 むかしハードカヴァで福永武彦の頁だけ読んだ「深夜の散歩」は、今回も他の筆者の
部分に着かずに棚に戻しそうだ。あっ、これも上げなきゃ。
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by byogakudo | 2005-08-03 15:37 | 読書ノート | Comments(0)