猫額洞の日々

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2006年 07月 31日

読了と中断と開始

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 「小説のタネ」は読了、いい感じだった。「言語文化のフロンティア」、未読のまま
たぶん中断することになるだろう。
 「白夫人の幻」、結構でした。ディー判事は、作者・ヒューリック自身が投影されて
いるのか、動物好きである。事件現場で見つけた陸亀を連れ帰ってペットにし、巣から
落ちた雛は、ちゃんと巣に戻してやる。陸亀の描写がなんだか可憐で可愛いかった。

 昨夜から「黒と青」(イアン・ランキン HPB 04年7刷 VJ 帯)を読み始める。
以前読んだ「花崗岩の街」(スチュアート・マクブライド HPB 06初 VJ 帯)に、地の文で
「イアン・ランキンの小説じゃないので」みたいな楽屋落ちがあった。「黒と青」と
いうタイトルはストーンズの頂き(前作は" Let It Bleed "である)、ハードボイルド
警官小説? 舞台はこちらはエジンバラ。スコットランドに詳しくなれるかしら?
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by byogakudo | 2006-07-31 16:04 | 読書ノート | Comments(0)
2006年 07月 30日

「白夫人の幻」もうすぐ読了

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 ヒューリックのディー判事シリーズ新訳「白夫人の幻」(HPB 06初 VJ 帯)、いよいよ
判事が容疑者を集めて、真犯人を名指ししようというシーン。
 今回は、いつもの部下たちが休暇中で登場しない。吝嗇漢のタオガンや、失恋癖の
マーロン、渋いチャオタイ(二人の名を取り違えていないか、ふと気になる。もし
間違えていたら失礼!)の不在が寂しいが、その代りモンゴルの女相撲女史が、
素敵なコメディエンヌ振りで花を添えてくれる。強く賢い女丈夫である。

 正直に書けば、あんまりわくわくする出来映えではないが、ヒューリックの仮想
世界に滞在できるのだから、うるさいことは言わない。事件が発生する夏の季節に
合わせて、翻訳出版してくれたHPBに感謝こそすれ、悪口なぞ、とんでもない!
 次回からは、初期作品の改訳と新訳とが交互に出版されるそうである。一年に2冊と
して、わたしはあと何年生きていればよいのか? あまり長引かれては困るので、
滞りない刊行を心から願っている。よろしく。

 「よろしく」で思い出した。新着欄に絵本を追加して画像を添えました。よろしく。
新着本
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by byogakudo | 2006-07-30 13:15 | 読書ノート | Comments(0)
2006年 07月 29日

いよいよ詩集刊行?!

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 美咲歌 芽句(みさか・めぐ)が編集者と会った話をしてくれた。詩+エッセイ集の
出版が、年内か来年初頭になりそうである。刷り上がったら、勿論 猫額洞にも
置かせてもらう。
 次はどう宣伝活動するか、プロモーションの問題が出てくる。芽句もブログを
始めるよう、説得?した。(HP日記から引っ越してきて、ブログの伝播力、
補足力のすごさに驚いているので)。
 彼女は出版に合わせてライヴも行う予定なので、その時は当ブログでもご紹介。

 今週の新着本 です。やや、悪趣味も混じっています。よろしく。
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by byogakudo | 2006-07-29 11:25 | 美咲歌 芽句 | Comments(0)
2006年 07月 28日

ふたたび水の上へ

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 夏休みだからって、千鳥が渕でボートに乗りたがる子どもや青年はいないようだ。
二人で水面を独り占め。緑地帯から見たとき一隻も出ていないので、ボート乗場は
お休みかと思っていた。今日はSの負担の軽い 足漕ぎボート(スワン・ボート
でなくって、ほんとによかった)。曇り日だからこそ乗る気になれた。

 水の上、高速道路の下に鳩が巣くっている。怪我をしたらしく溺れかけている
一羽を見つけた。助けられないかと近づいてみたが、却って必死に逃げ惑う。
悪いことをしてしまった。

 漕がずに漂っていると、お堀の樹々や石垣がこちらに向かって動いてくる。
 「マクベスみたい!」
 「そんなこと言ってるから酔うんだよ」とSの指摘。そうか、そういうこと
だったか。別に舟酔もせずに上陸した。
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by byogakudo | 2006-07-28 20:23 | 雑録 | Comments(2)
2006年 07月 27日

亜湖さんの告知を忘れていた

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 まず忘れないうちに、女優の 亜子さんからの告知を書いておこう。
 
   彼女が所属する、演劇実験室●万有引力 第43回本公演、
   幻想肉体詩劇 ブラック イン ザ ダーク が前売り中です。

 猫額洞入り口にもチラシが貼ってあります。レジにお申し付け頂きますと、
亜湖さんに連絡して、一般 ¥3300 が学割の¥3000 になります。

 公演は9月21~24日、笹塚ファクトリーにて。詳細は万有引力HPをご覧下さい。

 というお知らせを、うっかり忘れていました。よろしく。

 昨夜はなぜか、「銀座百点」(それも04年度版)を読む。買取本中に
2-3冊あって、店で眺めていたら、なかなか愉しかったので持ち帰り、熟読。
 これだけ空気が変らない雑誌もめずらしくはないだろうか? 取り上げられた
役者や小説家たちは、勿論いま活躍中の人々なのに、むかし目にした「銀座百点」を
読んでいるときと、同じ感想を抱いている。

 版形が変らない、レイアウトもほとんど変らない(ように見える)のが、時差を
感じさせない秘訣かしら? そんな中に、高橋睦郎選の「銀座俳句」やクラフト・
エヴィング商會のイラストレーションが、むかしからって顔して静かに収まっている。
 銀座が時代とともに変りながらも、変らない何かが続いているのと同じ秘密が
ありそうだ。
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by byogakudo | 2006-07-27 14:18 | 雑録 | Comments(0)
2006年 07月 26日

「小説のタネ」に取りかかっている

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 「言語文化のフロンティア」を読了せずに投げ出す勢いもなく、違う本が
読みたくなって、「小説のタネ](子母沢寛 中公文庫 84初)を手にした。
 時代小説家の本業?である時代物を読んだことがない代りに、彼等の書く
随筆集は、時々読んでみる。たいてい感じがいいから。

 まだ途中だが、集中の「甲州の黒駒」が素敵。雨もよいの春の一日、甲州の
旧家の土蔵に古文書を探した__しかも結局すでに失われていたことが解る__
というだけの話なのに、うっとりさせる。ときどき聞こえてくる鶺鴒の鳴き声が、
いつの間にか時間が経っていることを 読者にも気付かせる、とても効果的な
使い方である。

 新選組と赤穂浪士の違いも近年まで、よく区別がつかなかったし(どちらも
制服の暗殺集団ではありませんか?)、チャンバラも人情も幕臣方の悲哀にも
感情移入できない質なので、この先、時代小説ファンになる可能性は少なそうだが、
静かなエッセイは愉しい。

 今朝の新聞に「白夫人の幻」(R・V・ヒューリック HPB)の広告を発見! やっと
次のディー判事が読める。明後日、買出し後に東京堂だ。ちゃんと千円強 残して
おかなくては。
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by byogakudo | 2006-07-26 12:07 | 読書ノート | Comments(0)
2006年 07月 25日

フォト・セッション=芽句

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 週末の詩の朗読を終えた美咲歌 芽句(みさか・めぐ)は、今は山梨に住む
写真家・廣瀬ーJeffersonー久也氏を再訪問。先週もフォト・セッションに
出かけたが雨降りで、廣瀬氏経営のピッツエリアBで撮影しただけ、
今回は富士山五合目 「天狗の庭」での撮影敢行だったそうである。

 漂白されたかのように真っ白な倒木のある辺り、強風に髪をなびかせ、
吹き飛ばされそうになりながらの大変な撮影であったのに、終わって降りて
きてみたら、全く穏やかな天気で、「あれは やっぱり天狗風だったのね」。
 まるでバラード「結晶世界」+「狂風世界」みたいな場所が想像される。早く
写真を見てみたいものだが、芽句は明日、詩集の出版で編集者に会うという。
写真入りの詩集になるので、今回の写真も きっと使われることだろう。

 先週 芽句が朗読した、ブライアン・ジョーンズとNY・ドールズに捧げる詩の
コピーを頂いた。どちらも素敵だ。個人史的なブライアンに捧げる詩には、つい
涙しそうになる。ドールズへの詩は、殊に若い人々にふさわしいだろう。
 どちらも詩集に収めるべく、彼女は計画している。詩集刊行の日を、あとは
待つだけだ。その日が早く来ることを!
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by byogakudo | 2006-07-25 12:15 | 美咲歌 芽句 | Comments(0)
2006年 07月 24日

まだ「言語文化のフロンティア」を読み続ける

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 p113の4行目、
<「きんきん」たらんとするには役不足であった金村金兵衛先生の
邯鄲(かんたん)の夢(ゆめ)だったわけである。>

 恋川春町「金々先生栄華夢(きんきんせんせい えいがのゆめ)の内容説明文に
発見したケアレス・ミス。ボールド表示した「役不足」が誤用である。

 「きんきん」は「カッコイイ」相当語らしいが、「きんきん」たらんとして
江戸にやって来た金村金兵衛青年が、カッコヨクあるには力不足だったと
するべきところを、間違えて反対語の「役不足」と記されたのだろう。
 重箱の隅探検家による今日の発見報告でした。でも、これは よく間違う言葉だ。
わたしが間違わないのは、森茉莉「恋人たちの森」を読んだおかげである。

 絵のブローカー的アルバイトをパウロに紹介する時のギドウの言葉、
<「僕じゃ少し役不足だね。みんなパウロを素人としてみているんだから、
幾らか解っていて、感じがよけりゃあいいんだ」>
 この使い方が正しいと知っていただけの話。
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by byogakudo | 2006-07-24 12:57 | 読書ノート | Comments(0)
2006年 07月 23日

「江戸団扇」は読了、「言語文化のフロンティア」は?

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 「江戸団扇」でひとつ困ったことは、わたしは漢文が読めない!のに、
度々 漢文・漢詩が引用されている。読み飛ばしてもいいのだが、せっかく
ゆっくり読んでいるのに飛ばすのは興ざめである。律儀につき合っていたら
思いのほか時間がかかった。

 p110から:
< それにしても大正のカフェーに江戸時代の人物を仮想的に配すると、かなりに
興味のある想像が描かれる。梁川星巌(やながわ せいがん)が玉池吟社の一両人と
同道して、メーゾン・鴻の巣へ出かけて来たと想像したまえ、そこへ山東京伝が、
名代の大きな鼻をうごめかして隣のテーブルを占めている。星巌を今の青崖翁と
するならば、京伝はさしずめ有美先生と云うところである。俳諧は下手じゃ下手じゃの
其角が来る、どうやら鳴雪翁の臭いがする。荻生徂徠が茅場町の停留場から電車で
やって来て、和田垣先生と東夷論やらコスモポリタン説を闘わせる。もし歳月を
超越して古人を今に見る由もあるならば、メーゾン・鴻の巣はおそらくこの手合の
好気焔場であろう。>

 (4行目の「青崖」のガイは嘘字です、冠のない字を思い浮かべて下さい。)
 そこで、メーゾン・鴻の巣は、「銀座細見」等で鍛えてあるので想像できる。
ところが江戸関係に至っては、はなはだ怪しく、この想像図の面白さが上手く
頭の中で映像化されない。教養がないって、哀しいことさ。
                         (大庭柯公 中公文庫 88初)

 拾い読みで終えるつもりの「言語文化のフロンティア」をまだ読み続けている。
そろそろ何か探しておかなければ。
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by byogakudo | 2006-07-23 14:06 | 読書ノート | Comments(0)
2006年 07月 22日

" We Japanese " と「おしゃれ案内」

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 「まーた、趣味本に走ってる!」という内心の懲罰的声を耳にしたのは
新着本としてアップしてからである。見つけて買って帰るとき聞こえたのは
「わたしが買わずに誰が買うの?」であった。新着欄トップ " We Japanese " の
話です。

 箱根宮の下「富士屋ホテル」刊の英文日本案内記、元の紺色がグレイに色あせた
帙の背表紙、題箋の文字も判読できないが、カンが働く。
 開けてびっくり、淡い緑色の絹張り・和綴じ本、アールデコ風レタリングで
縦に We Japanese と題箋が貼ってある。おぉ!
 ここで無知をさらけ出すと、帙の紙質は色紙にあるような銀粉混じり、和紙の
本文頁も金粉混じりの紙が使われている。それぞれ、固有名詞では何というの
でしょう?

 中身は要するに外国人観光客のための日本案内であるが、一項目一頁で記されて
いて読みやすそうだ。日本の伝統風俗・歴史・文化・生活習慣等、およそ民俗学的
対象が網羅されている。当時の日本領ということで、台湾の首狩り族の紹介もあれば
十二支の中で丑年を見てみると、丑の刻参りの解説が出てくる。巻末は日本の
ことわざ特集、どれも英文解説と英訳ことわざ付きである。
 やっぱり趣味に走った選択でしょうか? 全頁 写真や挿絵入りで愉しい本なのだが。

2015/02/04に続く~
2017/06/29にも多少~

 「おしゃれ案内 ハイカラとはどうすることか」(マダム・マサコ 光文社カッパ
ブックス 59年10刷)は、口絵と本文写真はすべて「ヴォーグ」による ってとこが
出版時のキャッチコピーだったに違いない。マダム・マサコという名は、むかし
母親が取っていた「婦人画報」でよく目にしていた。これも愛らしい本です。

 今週もよろしく!
新着本  
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by byogakudo | 2006-07-22 14:58 | 読書ノート | Comments(0)