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2007年 01月 31日

早く春になればいい

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 (写真はクリックすると拡大します。)

 ああ、よかった。Sの骨がくっつき始めている。今日撮ったレントゲン写真に
薄い骨の影が写っていたそうだ。

 重度のギックリ腰と思っていたら圧迫骨折と診断され、全快できるだろうかと
不安な日々を過ごしていたが、どうやら回復が期待できる。薄い骨の影が濃くなり
下に写っている骨との境目が見えなくなるまで、まだまだ慎重にしていなければ
ならないが。

 骨がくっついて痛みが取れるまで、あと1ヶ月くらい、それからリハビリして
全快といえるのは、6月頃だろうと医者に言われた。

 ともかく一安心。起きちゃったことは仕方ないさと思って、あまり考え込まない
ようにしていたけれど(治っても痛みが残ったりとか、暗い想像をしようとすれば
いくらでもできる)、希望を持ってよいのだとわかり、嬉しい。
 この数ヶ月の重苦しい基調音が少し転換する。早く春になればいいな。
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by byogakudo | 2007-01-31 14:54 | 雑録 | Comments(0)
2007年 01月 30日

unifrance film

 前々から手直ししなければと思って、いつも忘れていたHP 08a unifrance film
の項目。やっと説明を加えて再掲載した。

 号数だけで、どんな特集があるかも書いてなかったので、あれでは意味を
なさなかった。フランス映画ファンならご存知の小冊子でも、若い映画好きの
方々には、フランス映画の宣伝誌という漠然としたイメージしか湧かなかった
だろう。

 93-94合併号は、五月革命の影響でカンヌ映画祭が中断された、まさに
そのときの、山田宏一のレポート。「友よ映画よ__わがヌーヴェルヴァーグ誌」
に後に収録されたものの初出だと思う。いま「ヌーヴェルヴァーグ誌」が
手元にないので確認できないが。

 103号の巻末写真 ジェーン・バーキンは、「スローガン」から。実際は
ジャーヌ・ビルカンと仏語読みされているが、英語名に直した。
 ロブ・グリエによる「私はなぜ映画をつくるか?」、デュラスの
「『ラ・ミュジカ』について」等のインタヴュー記事がある。

 70年代まではフランス映画もよく公開されていたがその後は、アメリカニゼの
隙間につくられた映画作家作品が紹介されるだけの存在になったようである。
 近頃ヴィデオすら見ていない(DVDデッキを持っていない)ので、現状は
よく知らないけれど。
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by byogakudo | 2007-01-30 14:21 | 読書ノート | Comments(0)
2007年 01月 29日

読みかけの本はあるけれど

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 (写真はクリックすると拡大します。)

 困ったな、書くことがない。「太陽自殺」(エドマンド・クーパー HPB 68初)は
読み始めたばかりで、まだ話が展開していない。太陽黒点が異常に増加して
(なぜ増加したかの説明はない)まずエリート層から自殺者がふえ、次に
中間層も自殺し出して、地上の人類は何らかの異常者しかいなくなった、という
設定で、先がやや思いやられる。

 時事ネタですが、柳沢厚生労働大臣の失言、21世紀においてもフロイト心理学は
有効であることを証明していて、失笑した。彼を今年の " SALAUD " 賞に
ノミネートしなくっちゃ。候補者に事欠かない " SALAUD " 賞
(わたしの頭の中にだけ存在します)、 " SALOPARD " 賞に改名すべき
かもしれない。

 政治家の失言を聞く度に、彼の選挙地区も書き加えるべきだと思う。ブッシュが
再選された年のクリスマス・カードに「私は彼に投票しなかったのですが」と
書き添えてきた米国人の話を聞いたことがある。
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by byogakudo | 2007-01-29 14:19 | 雑録 | Comments(0)
2007年 01月 28日

「すてきな すてきな スパイ」・「いろはにほへと」読了

 その前に、今日現在の " spin " 創刊号の在庫は7点です。それから、
潔くないことですが、昨日書いたブログを少し書き直しました。もし
よかったら目を通して下さい。うまく書けなかった後悔の念が離れない。

 期待していなかった「すてきな すてきな スパイ」だが、思わぬ拾い物。
もちろんタイトル通りスパイ・アクションではあるけれど、冒険小説に
興味がない方にむしろお勧めできる、さわやかな青春小説だった。

 マイケル・ケイン版「アルフィー」みたいな読後感、「すれっからしの
かなしみ」が後味として残る。
 健康法として、辛いときには人目をはばからず思いっきり泣くことにしている
スゥインギング・ロンドナーが主人公ですから。
      (アダム・ダイメント 早川書房 69初帯)

 「いろはにほへと」(花田清輝 写真・二村次郎 未来社 62初)は、うーん、
花田清輝らしい。
 我がミステリのお師匠さんのティーネイジ・アイドル、花田清輝。
お師匠さんのティーネイジ・バイブルの一つが「復興期の精神」だったそうだが
「博識とヤマっ気」と、評していらっしゃる。たしかに。
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by byogakudo | 2007-01-28 18:20 | 読書ノート | Comments(0)
2007年 01月 27日

spin 創刊号

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 鈴木創士氏も書いていらっしゃる " spin " 創刊号が8冊、入荷。店内及び
通信販売いたします。 新着欄

目次;
01 幻脚記 一 ジャコメッティ・ヴィジョンについて  鈴木創士
12 珈琲漫談 一 山猫軒にて  間村俊一+内堀弘+林哲夫
26 エエジャナイカ 1 雨の十一月  北村知之
39 淀野隆三日記を読む 一  林哲夫
73 みずのわ編集室 1  柳原一徳
96 編者贅言

 全96頁、B5、みずのわ出版より刊行。薄手の雑誌だが、表紙の紙がわりと
硬いので、手にとって安心して読める。鈴木氏の文章頁も、ああ、よかった。
大きめの印字である。わたしはもう、細かな文字が追えなくなっている。

 鈴木創士氏はジャコメッティ他の文章を引用しつつ、世界が静かに消滅して
異質の世界が出現するかもしれない、その瞬間の気配や感触を、落着いた筆致で
書き進める。
 声にならない悲鳴が聞こえる砂漠の浜辺のような、圧倒的なある異界の顕現。
そこでは死者だけが生きることができる・・・。

 うっすらと凍てついた恐怖を感じさせられながらも、これは新たな枕頭の書と
なりそうな予感がある。連載に期待する。
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by byogakudo | 2007-01-27 15:51 | 読書ノート | Comments(0)
2007年 01月 26日

はたらきもの/どこが?!

 神保町の帰りに新宿で途中下車したら、疲れてヘタばる。神保町の時点で
くたびれてたし。

 Sが健在ならよかったと思う今日の古書展。あるいは、もっと早起きだったら
よかったのだろうな、と窺わせる棚の空きようだった。残念だ。

 「すてきな すてきな スパイ」の感想文は明日にでもして、とっとと帰ります。
(老人は消え去るのさ。)
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by byogakudo | 2007-01-26 19:14 | 雑録 | Comments(0)
2007年 01月 25日

「一握の塵」から「すてきな すてきな スパイ」へ

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 (写真はクリックすると拡大します。)

 しかし「一握の塵」、そんなに大傑作かなあ?
 訳者あとがきには、
<この作品においては、ウォーの傑出した才能である描写力、ヒューマー、
風刺、哀感(ペーソス)などが、過不足なく、絶妙なバランスを保ちながら
全体に融合し、統一されている。(中略) 処女作『衰亡記』や『黒いいたずら』
では悪ふざけが過ぎているし、『ブライヅヘッドふたたび』ではいささか
感傷が過剰であるように思う。>(p354)と書かれているけれど。

 ショックを受けた主人公が船旅に出かけるつもりが、山師めいた探検家に
遭ったせいで、ブラジル奥地の幻の<都>を探しに行くことになり、物語は
ブラックヒューマー混じりの幻想小説へとモードを変える。

 何しろ主人公の視る幻の<都>は、いつも、いつの間にか、彼の愛する
英国風ゴシック建築の<都>になってしまう。熱病に倒れて視る幻覚も、英国の
風景・風俗にまみれっぱなし。

 密林の奥に住むディケンズ・マニアに命は救われるが、主人公は死ぬまで
ディケンズの音読を続けさせられる、英国小説の囚われ人という運命や、遺言の
おかげで彼の愛するカントリーハウスのみ、親戚の手で維持されて行くという
エンディングの皮肉等、悪くないが、後書きにあるほど、効果的に渾然一体と
言えるだろうか。

 感傷的であれ、決定的に喪われた世界を哀惜をこめて素直に語り綴る
『ブライヅヘッドふたたび』のうつくしさを、わたしは選びたい。それに、
感傷的って、否定さるべきものであろうか。『ブライヅヘッド』の甘やかさは
静かで爽やかだったと、憶えている。
     (イーヴリン・ウォー 彩流社 96初)

 昨夜から軽スパイアクション?「すてきな すてきな スパイ」を読む。67年
スゥインギング・ロンドンの青年スパイもの。
 巻末の宣伝頁、<故ケネディ大統領が愛読した 007号シリーズ>に
使われている写真がディーン・マーティン(サイレンサー・シリーズ?)なのは
なぜ?
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by byogakudo | 2007-01-25 12:38 | 読書ノート | Comments(0)
2007年 01月 24日

万国の出版社よ、談合せよ!

 万国って、つまり日本全国の謂いですけど。

 昨日お師匠さんがいらっしゃる。読みかけのイーヴリン・ウォーの話から
ウォー全集を出してくれないか、という話題になり、一社でやるには冒険過ぎる、
こんな時こそ、談合の出番ではないか、と。

 一出版社からある企画が出されると、柳の下の原理で同企画が続出する。
翻訳ものの場合、同じ本が違う翻訳者で出されて、読者も困る。2冊買う
ほどのことだろうか。
 それを防ぎ、しかも人気のない本から手を引かれるのを避けるには、
各社に公平な売行きが期待できるよう、人気筋+地味な本の組合わせで
各社が担当するよう、談合を行うことだ。

 前にも同じことを書きましたが、出版各社に、談合の意志は存在しないのか。
無益な競争を避け、共栄共存を図る、美しい日本の出版社であってはならない
理由がありましょうか。

 いや、出版は自主独立であらねば、表現の自由の理念に悖るということならば、
柳の下の原理の存在は、どういう理由付けになるのでしょう。

 万国の出版社よ、必要なときは談合してくださいね。
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by byogakudo | 2007-01-24 14:16 | 雑録 | Comments(2)
2007年 01月 23日

「一握の塵」半分ほど

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 (写真はクリックすると拡大します。)

 「ブライヅヘッドふたたび」と同じく、室内の様子が描写されているのが、
まず嬉しい。ものに籠められた人の愛や追憶の思いが、いとおしい。

 主人公トニィ・ラーストは、先祖代々の館に、こども時代の記念物をずっと
蓄えて住んでいる。
<ドレッドノート型軍艦の額入りカラー絵(『チャムズ』誌の色刷り付録。
巨砲のすべてが火を吹いている)、(中略)、種々の気まぐれな趣味の産物である
卵や蝶や化石やコインを収めた「博物館」とよばれる飾り戸棚(キャビネット)、
(中略)、曾祖父が取り壊す以前のヘットンの建物を描いたアクアチント、(中略)、
『家庭木工術』、『誰にもできる手品』、(中略)、『地主と小作人のための
法律』、『武器よさらば』など。>(p22)

 もうカントリーハウスを維持し続けることは困難な時代状況なのに、彼は
先祖代々の大地主としての生活様式を愛し、地元民のためにも誠実に、それを
生き続けようとするものだから、まあ、奥さんに浮気されたりしてしまう。
 「いい人なんだけど、ちょっとぼんやりで退屈」なのでしょう。イーヴリン・
ウォーの主人公らしい、状況の被害者タイプだ。

 跡継ぎの息子が事故で死に、離婚騒ぎになるところで、昨夜は眠る。
内容とは関係ないが、ときどき誤植が目についた。
               (イーヴリン・ウォー 彩流社 96初)
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by byogakudo | 2007-01-23 12:43 | 読書ノート | Comments(4)
2007年 01月 22日

「抜き射ち刑事」読了

 やっと、やっと、読み終わる。修行のような読書もあるのさ。途中で
投げたってかまわないのに、なぜ粘るのか、自分でもよくわからない。

 主人公・竜崎三四郎はお酒が呑めない代わりに珈琲中毒だ。ごひいきの
喫茶店、江古田のリラまでマゼラッティを飛ばして呑みに行く。
(三四郎は日本有数の大財閥の御曹司にして警察庁勤務、という設定です。
いま城戸禮、この世に在りせば、「セレブ刑事」シリーズを書いていたかも
知れない? 話がそれるが、celebの日本語訳は何故、「有名人」ではなく
「お金持ち」ってことになったのだろう。)

 一喫茶店につき、珈琲3杯、キリマンジャロ、マンデリン、モカの順に
呑む、酸味系の珈琲好き、竜崎三四郎である。

 「軍団」に「マゼラッティ」に「サファリスタイル」とあるので、初出は
70年代かしらと思っていたら、終りの方、p376に
<「ふーん、彼奴に結婚話とは驚いたよ。まさに平成の大事件だな、
 これは」>という台詞が出現。驚いたのはわたしの方だ。89年以降に
書かれた作品だった。
                (城戸禮 双葉文庫 90初)
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by byogakudo | 2007-01-22 14:02 | 読書ノート | Comments(0)