猫額洞の日々

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2007年 04月 30日

リハビリ散歩

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 (写真はクリックすると拡大します。)

 4月27日のS、リハビリ記録。気がついたら、集合時刻の3pmを過ぎて
いた、東京国立近代美術館工芸館(旧近衛師団司令部)シューティング。

 70年頃、竹橋の近代美術館の帰るさ、この古い建物は何だろうと思って
いた。かなり廃墟っぽく見捨てられていたが、壊されなくてよかった。

 見捨てられた風景は好きだけれど、廃墟コンディションを維持してくれと
望むのは無理だから、リニューアルして使ってもらいたい。壊してしまうと
何も残らないどころか、後にどうしようもない代物がデンと聳え建ち、
あちこちに分断された時間の記録が殺風景に並ぶだけ。見る者を苦しめる。
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by byogakudo | 2007-04-30 13:24 | 雑録 | Comments(0)
2007年 04月 29日

「吉原手引草(よしわらてびきぐさ)」を読み始める

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 「読めるよ」とお師匠さんご推薦の「吉原手引草」(松井今朝子 幻冬舎
07初帯)に取りかかる。

 著者略歴を見ると歌舞伎関係者である。安心して、江戸は吉原の引手
茶屋の内儀や、妓楼の牛太郎のモノローグを読む。作者の身についていない
喋り言葉を読むのは、はらはらしなきゃいけなくって、困る。

 吉原案内を兼ねたミステリであるようだ。吉原一を謳われた花魁がある日
忽然と姿を消す。花魁についての情報を求めて、読者にもまだ明かされない
謎の探求者が、各関係者に訊ね回り、各人が各様に物語る。

 吉原の妓楼に登るには、まず引手茶屋の手を借りるので、最初のインタ
ヴュイーが茶屋の内儀。そこでの質問がうまく捗らなくなり、次は素見客
(ひやかし)の顔をして牛太郎に質問と、少しずつ吉原内部に円を描いて入って
行く、という構成であろう。
 その内、謎のインタヴュアーも花魁失踪の謎も判明するから、読者は実録?
吉原レポートとして愉しんで読めばいい。

 はらはらしないですむ日本語ってだけで、もう充分と思うようになるのも
問題だけれど。
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by byogakudo | 2007-04-29 16:58 | 読書ノート | Comments(0)
2007年 04月 28日

「荒涼天使たちの夜」読了

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 地下鉄内、タリーズ、ベッドと場を移して美咲歌芽句「荒涼天使たちの
夜」(思潮社 07初帯)を読み終える。

 特に若い人々にお勧めしたい。日本の(とても限られた範囲であったとは
いえかつて実際に存った)アンダグラウンドなロック・シーンを体現した
女性詩人の作品集である。

 「村八分」チャー坊の伝記が出版されたとき、若いひとの感想に
「無茶苦茶なことばっかりしてて、そんなに周りから愛され、大事にされる
なんて信じられないよ」とかいうのを聞いたが、そうだったのです。
 今では計りがたく信じられないようなことであっても、それは実在したし、
美咲歌芽句は、苦痛に翻弄されながらも生き延びて今に在る。ある時代の
証言者のひとりとして、表現者として。

 シンプルな言葉を用いて、彼女は時代の感受性を描き出す。ひとりの少女が
孤独に震えながらも世界に向って手を差し伸べる、その指先の細さと確実さが
感じ取られる。

 若くて孤独で誰も自分を見てくれやしないと思い込んで閉ざしている方々、
扉を開けて出てごらんなさい。傷ついたって即座に死にはしないのです。
 しぶとく少女を生き続ける苦痛を選んでしまった、もうひとりのあなたが、
ここには描かれている。

 新着欄
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by byogakudo | 2007-04-28 13:54 | 美咲歌 芽句 | Comments(0)
2007年 04月 27日

ふたりで!神保町へ

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 S、遂に地下鉄に乗る。どの駅も地下深いところにあり、階段が怖くて
試す元気が出なかったが、今日こそトライ。merde線こと大江戸線は
いつも使っているエレヴェータ、乗継ぎの新宿線でリフトを探す。

 新宿駅で階段を降りるのはクリアー。問題は神保町に着いてからだ。
プラットフォームにリフトは見当たらない。あきらめて階段を上る。
最初の階段は隣にエスカレータがあるが、次は階段しかない。

 それでも何とか上りきる。1時間後3pmにタリーズ集合ということで、
Sは散歩(かがんで本を探すのは無理)、わたしは古書会館へ。

 気忙しく探してタリーズへ。Sが来ていない。遭難したか。それならそれで
見捨てて帰ろうと決心したころ現れる。写真を撮っていて気がついたら3pm
だったと言う。
 一息ついたSに、見かけたのだが値段と重量に問題がある本の相談をする。
(既にひとりで持ち帰るには重すぎていたのだけれど)やっぱり買おう、
まだ売れ残っているならということで、引返して購入、心安らかに家路に
着いた。Sもどうやら無事の様子。でも、清水橋-神保町直通のバスが欲しい。
でなければ、全地下鉄駅のプラットフォーム内外にエレヴェータを!
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by byogakudo | 2007-04-27 19:07 | 雑録 | Comments(0)
2007年 04月 26日

「リヴァイアサン号殺人事件」読了

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 よくできた推理小説。探偵小説というより、推理小説と呼びたくなる。
堂々たる本格推理だが、メタ・ミステリ風味が感じられる。

 とても出来がいいんだけど、何なのだろう、愛せないのは? 文句の
つけようが見当たらないのに。主人公のロシア貴族の人格が高潔すぎて
スーパーマンみたいだからか?

 いろいろ理由を考えて、岩波コンプレックスかしらと、そこに思い当たる。
出版社にもカラーがある。岩波書店だと、やっぱり硬派出版社のイメージが
強い。ブランドイメージが確立されているから、どうも違和感があるの
だろう。しっかりした本を出すところ。加藤周一「日本文化における時間
と空間」なんて、読みたいなあと思わせる。

 でも、たとえば岩波文庫版「白衣の女」(ウィルキー・コリンズ)が何だか
愉しく読めなくて、フリオ・コルタサルの幻想小説の岩波文庫版には違和感
がなかったというわたしの記憶がある。これは何?
 コリンズの俗っぽさと岩波文庫カラーとが齟齬を来すってことか? コル
タサルは「文学」だから、岩波文庫に入ってもしっくり来るというスノビスム
に、わたしもまた侵されているってことだろうか。あれこれ反省します。

 ブランドカラーの確立は大切、だが一旦できあがったカラーの範囲を超え
ようとすると、今度は自らのイメージに掣肘される。むずかしいな。
        (ボリス・アクーニン 岩波書店 07初帯)
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by byogakudo | 2007-04-26 12:50 | 読書ノート | Comments(0)
2007年 04月 25日

「荒涼天使たちの夜」が入りました

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 まず、お知らせから。昨日のブログの写真を差替えました。そう、今日
「荒涼天使たちの夜」(美咲歌芽句 思潮社 07初帯)が入荷しました。明日
サインが入ります。

 ようやく手にして感激する。廣瀬久也氏の写真を生かすマットな表紙の
紙質、本文頁の白すぎない紙色、四六並製本の軽便さをかろやかさに昇華
した的確なブックデザインだ。(装幀=藤本真樹)

 エピグラフにはラ・マルティーヌの言葉<人とは地上に落ちてきた 
天国を忘れえぬ神である>が引用され、奥付右頁には
<この詩集を娘のミウ、そして21世紀のビートニクたちに捧げます>。

 詩集の途中にも注釈的な文章がつけ加えられているが、巻末「地上に
墜落した日」が彼女の自伝的エッセイである。
 友だちではあってもプライヴェイトをほとんど知らなかったので、改めて
詩人・ロッカーになるべくしてなった人だと思う。彼女もまた「若草物語」の
ジョウのひとりだ。(わたしは含まれない。わたしはエイミーと自己同一視
していた。)
 少女の一途さが鏤められたきれいな詩集です。読んでください。
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by byogakudo | 2007-04-25 15:27 | 美咲歌 芽句 | Comments(0)
2007年 04月 24日

「荒涼天使たちの夜」いよいよ

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 美咲歌芽句(みさか・めぐ)から電話。「荒涼天使たちの夜」は印刷を終え
今日、思潮社から当店へ発送されたと言う。明日、到着予定。明後日26日に
芽句がきてサインします。(無署名本は明日から販売できます。)

 ご予約くださった方々、お待たせいたしました。芽句の署名がすんだら
すぐお送りしますので、もう少しお待ち下さい。

 ほんとに出来たんだ。まだ本を手にするまで実感が湧かないけれど、
やっと芽句の詩集が出版される。数年前から出したい、何とかして
詩集を出したいと芽句は言い続けて、出るんだ・・・。

 我がことのように、いや我がことじゃないからもっと、ずっとうれしい。
おめでとう、芽句。願わくば必要とする人々の手元に近づけますよう。

 みなさま、よろしくお願い申上げます。

        _荒涼天使たちの夜_
       詩+エッセイ  美咲歌芽句
       写真      廣瀬久也
      思潮社 07年5月1日刊 ¥2000(+税)
  
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by byogakudo | 2007-04-24 15:03 | 雑録 | Comments(0)
2007年 04月 23日

お師匠さん、ご入来(じゅらい)

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 「にゅうらい」と打たないと「入来(じゅらい)」が書けないのは変だが、
おとといミステリのお師匠さんが返本と配本にいらっしゃる。
 お貸しした「守護天使」(上村佑 宝島社 07初帯)は、弟子と同じように、
やはり悪役が書けてないことにご不満の様子。

 今回の2点は、「リヴァイアサン号殺人事件」(ボリス・アクーニン
岩波書店 07初帯)と「吉原手引草(よしわらてびきぐさ)」(松井今朝子
幻冬舎 07初帯)。

 「あっ、例の『悪人』からペンネームした? 岩波のエンタテインメント
志向ですね?!」
 「志向っていうか、試行錯誤というか、岩波がやらなくてもいいような
ものだけど、二つとも出来はいいよ。
 江戸ものも、これは近ごろの作ではちゃんと読めます」

 なんだか体力がなくて、文庫版「半七捕物帳(二)」を毎晩1篇ずつしか
読めないが、そろそろ単行本にかからなきゃと昨夜、アクーニンを開いてみる。
 読み出したらノレそうな感じだが、江戸ものの方が愉しいかな。でも、
クロフツ「ヴォスパー号の遭難」(ハヤカワ・ミステリ文庫 81初)が次に読む
予定の本だし、航海ものが続くより、間に江戸・吉原を挿んだ方が、飽きずに
すむだろう。
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by byogakudo | 2007-04-23 15:25 | 読書ノート | Comments(0)
2007年 04月 22日

日本語レッスン

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 綺堂はやっぱり再読すべきだ。長年気になっていたことが解消した。

 漢字で書かれることが大抵である言葉をときどき、綺堂はひらがな書き
にする。どういう場合にひらがなにするのか、まだ法則性が見つからないが
__たんに書いていて漢字が続きすぎる、多すぎると思うと仮名書きに
するのか、それとも何か原則があるのか解らない。カードを作れば傾向が
出てくるかも知れないが、根気がない。__ともかく、「かかり合い」で
よいのだと、やっと昨夜わかった。

 「係り合い」は「かかわりあい」と読むべきか「かかりあい」だろうかと
たまに思い出しては気にしていたが、「半七捕物帳(二)」の「三河万歳」に
<・・・よほどだらしのない女で、旦那取りをしているというので
 あるが、定(きま)った一人の旦那を守っているのでは無いらしく、
 大勢の男にかかり合って一種の・・・>(p108より。ボールド表示は
原文では圏点、半角括弧内はルビ。)

 他の箇所では「係り合いを畏れて」みたいに書いてあることが多いが、
これで安心して「かかりあい」と発音できる。「かかわりあい」と言うより
「かかりあい」の方が口に出しやすいし。これで納得。

 何をつまんないこと、気にする奴かと自覚しないでもないが、言葉の
ベースは結局、育った家庭環境に在るので、カッコいい言い回しや言葉を
本で読んでも、実体験的に会得していないと使うのが不安だ。使っていれば
いつか身につくと思ってせっせと用いているが、なかなかに不安は取れない
のです。

 贋のIDを求めるようなことかも知れないが、そんなときはミック・ジャガー
の故事を思い出すことにしている。努力してコクニーを身につけた人も
いるんだからと。
 江戸風東京言葉がいくら好きであっても、九州なまりで口に出してては
効果がないとも、わかっております。でも好きなんです。性懲りもなく。
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by byogakudo | 2007-04-22 14:27 | 読書ノート | Comments(0)
2007年 04月 21日

「小さなスナック」読了

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 ああ、選挙カーがうるさくって、あと3時間、8pmまで耐えなくちゃ
ならないのか・・・。アメリカの選挙だと、ドアを軽くたたくから何かと
思って開けると、候補者のパンフレットが入っていたと聞く。日本で
これをやると公職選挙法違反になりますか? 静かでこっちの方がよほど
いいと思うけれど。

 「小さなスナック」(ナンシー関 リリー・フランキー 文藝春秋 04年7刷)
読了。ナンシー関が死んでもう、そろそろ5年経つんだ。早い。
 イラストレーターなら必ずやる仕事が12星座の挿絵らしいが、ナンシー関版
双子座はマラソンの宗兄弟、リリー・フランキーの牡牛座は乳牛を描いた話が
おかしかった。

 今週の新着欄です。よろしく。
新着欄
 地味なんだか派手なのかよくわからないラインナップ。身の丈に合わない
ものを扱って、やや気が重い昨日今日です。
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by byogakudo | 2007-04-21 15:11 | 読書ノート | Comments(0)