<   2012年 09月 ( 22 )   > この月の画像一覧


2012年 09月 30日

忘れもの/臨時休業

e0030187_12353357.jpg









click to enlarge


 昨日なにか忘れてると思ったら、新着欄でした。1冊売れてしまいましたが。
 新着欄  

 台風騒ぎが激しいので、おとなしく臨時休業いたします。冊子小包作って、
急いで帰らなくっちゃ。
 皆さまもお気をつけください。





..... Ads by Excite ........
 
[PR]

by byogakudo | 2012-09-30 12:36 | 告知 | Comments(0)
2012年 09月 29日

四谷三丁目辺り

e0030187_1845647.jpg









click to enlarge


 昨日は四谷三丁目で地下鉄を降りる。左門町を歩いていたら、Sが
 「これ、『カフェ・クリヨン』じゃない?!」
 アパルトマン四谷1Fの「四谷バル」が、道順からいうとそうでは
ないかと言う。わたしは思い出せない。ここらの感じにも思えるが。

 路地の狭い階段を下りると、突き当たりに「須賀町遊び場」という
ほんとに小さな公園がある。手前の階段下には、右から左に「防火用水
忍町」と横書きに彫られたコンクリートの水槽が残り、植木鉢になっている。

 津之守坂入口で新宿通りを渡る。田辺茂一が、再婚したての父親の
ためには息子がいない方がいいだろうと孝心を発し、夜遊びに行って
いたのが、この辺りだろう。

 荒木町。すり鉢の底に降りると、また横にすり鉢の底が続いている
ような、路地と階段の迷宮的世界。
 湧き水かしら? 「むちの池」という池のある「津の守弁財天」
近くでは三味の音がする。神楽坂より荒木町がいいな。

 角を曲がると口に何かくわえて、小走りにやってくる猫。
 えらい! ネズミを取ってきた、赤い首輪のサビ猫だ。忙しそうに
去る。

 階段下、左側に「仲坂」、右に「昭和七年八月竣工」と刻まれた
石のあるかなり急勾配の階段。

 杉大門通りから舟町へ。新宿御苑・片山東熊門に近いタリーズで
休憩。「昭文社」をのぞいて戻る。





..... Ads by Excite ........
[PR]

by byogakudo | 2012-09-29 14:44 | 雑録 | Comments(0)
2012年 09月 27日

亜湖さんの舞台

e0030187_17564279.jpg









click to enlarge


 車椅子で小公園に移動する。そこが彼女の新作のステージだ。

 引き気味に固定されたカメラは、公園の遊具越しに亜湖さんを
捉える。2カ所からのショットしかない禁欲的なカメラワークは、
3・11以後のわたしたちの生活を規定する見えない枷のメタファーの
ようだ。

 車椅子から彼女が立ち上がる。はかなく優美にブランコにたどり着き、
漕ぎ出した彼女の微笑みを捉えるために、カメラはようやくズームする。
 生きることは多かれ少なかれ檻の中で生きることだ。どんな檻であれ、
生きていること自体には、喜びやほほえみが存在する。
 
 亜湖さんはいつだって女優だ。

 亜湖_2012 ここにいた、い_04





..... Ads by Excite ........
[PR]

by byogakudo | 2012-09-27 15:43 | アート | Comments(0)
2012年 09月 26日

M・アンダーウッド「しろうとスパイ」読了

e0030187_17115682.jpg









click to enlarge


 血沸かず肉踊らないミステリが好きだが、それにしてもほどがあると
思わせるM・アンダーウッドをもう一冊見つけたので、読んでみた。

 タイトルに謳われた通り、これもスパイものにしてはアンサスペンスフル。
 ベルリンの壁が作られた東西冷戦下、戦前のドイツに留学していた中年
イギリス人弁護士が、かつての下宿先の(かつての)若い人妻が、ソ連の
スパイなので探って欲しいと頼まれる。

 恋愛感情が再燃しかかり、彼は彼女への思いを再確認するためにベルリンに
趣く。
 彼女は顔立ちこそあまり変わっていないけれど、<かなり体重をまし、年齢から
くるしまりのない身体がはっきりみえるような絹のぴったりした服を>(p57下段)を
着て戸口に現れたので、彼は安心してスパイ活動に従事する。
 そこまで露骨に書かれていないが、要はそういう心理であろう。

 ベルリンの東西スパイ合戦に巻き込まれた彼の冒険といえば冒険が、地道に
描かれるが、ベルリンの壁の圧倒的な非人間性が、M・アンダーウッドをして
このミステリを書かせたのではないか、という感想を抱く。

 ベルリンの壁を実際に見たことがなくとも、ある日いきなり巨大な壁が、建物も
街並も無視して人為的な東西の境界線上にそびえ立ち、ベルリン市民を、訪れた
人々を圧迫する様子が、鮮明に伝わってくる。主人公はむしろ、この壁だ。

     (HPB 1967初)





..... Ads by Excite ........
[PR]

by byogakudo | 2012-09-26 17:12 | 読書ノート | Comments(0)
2012年 09月 25日

日本橋蛎殻町辺り

e0030187_1502680.jpg









click to enlarge


 昨日は日本橋蛎殻町辺りを歩く。
 1:30pm、雑司ヶ谷に行こうか、こちらにしようか、地下鉄に
乗ってもまだ迷っていた。車内でやっと決まり、丸ノ内線・銀座で
日比谷線に乗り換える。八丁堀下車。

 茅場町や蛎殻町、小網町とうろついていたら、いつの間にか
見覚えのある水天宮や中洲に来ている。

 蛎殻町だったと思う。(昨日はノートを取らずに歩いていた。)
それほど古くもなさそうだが、角地に4~5階建て、外壁崩落防止
ネットで覆われたビルに出くわす。タイル装飾のある表側は、緑色の
ネット。
 横にまわると、裏側なのでそっけない、灰色のコンクリート壁に
なる。ビルの隣は目下、広い駐車場だ。
 外階段と踊り場部分、ドアのところだけ穴を開けて出入りできる
ようにして、薄いオフホワイトのネットで包まれている。穴があいた分
ネットに襞がより、陰翳をつける。完璧なつかの間のファサードだ。

 これも蛎殻町だろう。小さな通りに入ると住宅が少し残っている。
一見3階建てのモルタル造看板建築をSが撮っていたら、お家の方が
出ていらしたので、伺ってみた。
 戦前、昭和9年(1934年)に建てられ(年代は、ちょっと記憶に
自信がないが)、戦火に遭わず残って、今お住まいのご夫妻は、
昭和43年(1968年)に越して来られた。
 3階部分は看板建築なので、縦長の窓が見えても飾りである。
実質は2階建て。
 「お隣は、ビルになっちゃったけれど、昔は畳屋さんだった
んですよ」
 周囲をビルに包囲されて残っている都心の住宅地である。

2016年11月18日付けに続く~
2017年4月11日付けに続く~

 歩いていておかしかったのが、町角毎に、といいたくなるほど
目につく、喫煙者溜まりだ。町角の煙草自動販売機の前に数人ずつ、
社内から追い出された老若男女の喫煙者が溜まって、なごやかに
煙草を吸っている。雨の日はどうするのだろう?

 路地よりはもちろん大きいが、あまり広くない通り沿いに並木が
続く道もあった。少しパリの裏通りに似ている。

 清洲橋から大川端に降りて水を見る。
 5:30pm、中野富士見町着。地上に出たら、今にも降りそうな暗い雲。





..... Ads by Excite ........
 
[PR]

by byogakudo | 2012-09-25 15:01 | 雑録 | Comments(0)
2012年 09月 23日

獅子文六「信子」読了

e0030187_15421632.jpg






click to enlarge


 獅子文六が戦前に「主婦之友」から女版「坊ちゃん」をと、頼まれて書いた
作品だ。愛読書でもあったので、それでは全部逆にして、パロディをやって
みようとした。

 田舎娘が上京して教師になる物語にしたが、
<竹を割ったやうな男といふものはあつても、竹を割ったやうな女といふ
 ものは、どうもウソになることを、書きながら、よく気づいた。>(p210)と、
あとがきにある。

 じつはオリジナルの「坊ちゃん」を読んだことがないので__わたしは何を
読んで来なかったかを告白するのが、このブログのテーマのようだが__、
オリジナルとパロディの比較対照ができない。できなくっても面白がれれば
いいのだが、あんまり興味をそそられるストーリーでもなく、そのまま読み
終わってしまった。

     (角川文庫 1957年7版 裸本)

 東京新聞の夕刊のコラムで、山崎ナオコーラ(彼女も読んだことがない)が、
好きな作品の場合は、それについて書くけれど、嫌いな場合は、何も評価
しないことにしているとか、書いていた。自分には向かなくても、他の人には
大事な作品なのかも知れないから、という理由だったと覚えているが、今の
若いひとの感受性なのかなあ。

 若いころを罵倒し合って過ごしてきたので、こういう優しさや配慮が、どうにも
わからない。作家が評価を怖れていて、どうする。ひとがどう思おうと、わたしは
こう感じる・考えると立ち位置を示すのが作り手のモラルであって、無視されようが
罵倒されようが、関係ないじゃないか。





..... Ads by Excite ........
[PR]

by byogakudo | 2012-09-23 15:43 | 読書ノート | Comments(0)
2012年 09月 22日

ジョージ・バクスト「ある奇妙な死」/ハリイ・ケメルマン「金曜日ラビは寝坊した」読了

e0030187_1429862.jpg









click to enlarge


~9月20日より続く

 「ある奇妙な死」はすばらしい! 安っぽく、きんきらとケバケバしく、
グロテスクで哀しいマスカレードが脳の中のスクリーンに投影される、
キャンプなミステリだ。
 「映画みたいな小説」というと悪口として使われるが、この本に
関しては大絶賛の意味をもつ。つまり、わたしがどうにも大好きな
世界が描かれていて、もう好きで好きで、私物にするしかない。
     (HPB 1970初 帯)

 「金曜日ラビは寝坊した」はラビ・シリーズの第一作。読んだけれど、
よくできていたけれど、読みながらも「ある奇妙な死」のイメージが
何度も甦ってきて、熱中できなかった。
     (HPB 1972初 帯)

 今週の新着欖です、よろしく。
 新着欄  





..... Ads by Excite ........
 
[PR]

by byogakudo | 2012-09-22 14:29 | 読書ノート | Comments(0)
2012年 09月 20日

ジョージ・バクスト「ある奇妙な死」半分強

e0030187_15384041.jpg






click to enlarge


 写真は、阿佐ヶ谷の暗渠・遊歩道沿いのグラスハウス。

 ハリイ・ケメルマンを忘れてジョージ・バクスト「ある奇妙な死」に励む。
図らずもユダヤ系作家が続く。むかしむかし、サリンジャーなんぞを読んで
いたころは、作家の民族性や人種なんて考えたこともなかった。

 あとがきによると、登場人物には旧約聖書がらみの名前がつけられている
そうだが、新約は通読したけれど、旧約はほとんど読んで来なかった。

 ニューヨーク市警の黒人刑事、ファロウ・ラブのファロウは、
<ヨセフの保護をはかった王、イスラエル人に圧迫を加えた王、酷使者。>
との説明。
 売れない、書けない作家、セス・ピロのセスは、
<ヘブライ語で購(あがな)い、替え玉、運命の子。アダムとイヴの子。>(p252)

 浴槽に落ちたラジオのせいで感電死した男娼の葬儀に行ったセス・ピロは、
棺の中のうつくしい死に顔を見て涙を流す。それを見ていたファロウ・ラブ刑事は、
セス・ピロに好感を持つ。

 死んだ男娼のみならず、出てくる男たちはホモセクシュアルがほとんどだ。
 刑事と作家は、ひとりは捜査のため、もうひとりは作品のために、互いを利用
しようという建前つきで、仲良くなる。

 車を運転しているので煙草に火がつけられない黒人刑事は、ユダヤ系作家に
< 「火つけてくれよ」
  セスは煙草を二本くわえて火をつけた。その一本をさし出すと、ファロウは
 身体を乗り出して、口でそれを受け取って、>(p86下段)というラヴシーン
がある。

 あとがきでは、同性愛がいやらしくなく書かれていると、わざわざ解説されて
いるが、1960年代後半の日本でのホモセクシュアルへの対応がわかる。
 いまでもゲイに関しては、芸能者なら許容されるが、一般的な職種では
歓迎されないのだろうか。

     (HPB 1970初)

9月22日に続く~





..... Ads by Excite ........
 
[PR]

by byogakudo | 2012-09-20 15:39 | 読書ノート | Comments(0)
2012年 09月 19日

ハリイ・ケメルマン「金曜日ラビは寝坊した」/ジョージ・バクスト「ある奇妙な死」併読中

e0030187_1515132.jpg









click to enlarge


 目に入る範囲のハリイ・ケメルマンを読んでしまおうと、三冊目に
手を出しながら、何か次の一冊も持ち帰ろうと箱を探って見つけたのが 
ジョージ・バクスト。

 帯の惹句によれば、ホモ(バイ)セクシュアルの男娼が殺される事件で
__だから原題がA QUEER KIND OF DEATH__、面白いか退屈かの
どっちかと予想した。うれしいことに今のところ、楽しく読んでいる。

 男娼と関係した人々の描写がいい。精神分析に通う売れない作家や、
サイレント映画の女優の身振りが身についてしまっている、お金持ちの
ゲイ、その他、ニューヨーク・バビロンな風景の中、黒人刑事が聞き込み
していく。
 映画化されてそうなストーリーだ。





..... Ads by Excite ........
 
[PR]

by byogakudo | 2012-09-19 15:15 | 読書ノート | Comments(0)
2012年 09月 18日

ハリイ・ケメルマン「九マイルは遠すぎる」読了

e0030187_1534567.jpg










e0030187_1535549.jpg










e0030187_15351327.jpg







click to enlarge


 写真は、阿佐ヶ谷の「H眼科」。いましばし留めん、このすがた。

 建物を維持するために、土地を全部国有地化する、というプランは
駄目か? 財源(相続税)がなくなるけれど、月々、地主である国には
地代が入る。
 安い地代にすると、どうなるかしら? (民間または公営の)大家は
地主(国家)から土地を借り、いい建物を造って、あるいは昔からの
建物を保存活用して貸す。
 建設業は、破壊して新築ではなく、修理・改築のセンスが買われる
ようになる。
 部屋に住んだり、仕事場に通う人々、つまり消費者であり生産者である
わたしたちは、カッコいい建物の方を当然好むので街並は保存される。
 土地本位制をなんとかしよう、ということですね。戦争になったとき、
土地を引っぱがして逃げるなんてできないのにと、どこかで田中優子が
書いて(言って)いたが、土地神話は原発神話と同じく、まだ続くのか。

 ところで「九マイルは遠すぎる」。都筑道夫「退職刑事」シリーズ
の元になったのは知っていたが、読むのは初めて。
 すっきりさわやかな読み心地だ。推論だけで謎を解く、ミステリの
原型みたような作りで、ひとつの謎物語に出てくる人物が少ないので、
わたしにも犯人が当てられるけれど、推論のプロセスを楽しむのが
本筋で、犯人はあまり問題ではない。
     (HPB 1971初)

 あと一冊、ラビ・シリーズ第一作が残っている。読んでから出す、
の原則に忠実な古本屋。(そんなことしてるから・・・)





..... Ads by Excite ........
 
[PR]

by byogakudo | 2012-09-18 15:37 | 読書ノート | Comments(0)