猫額洞の日々

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2013年 04月 30日

松庵は西荻窪の南である

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 近場の散歩地もかなり踏破し、昨日は杉並区松庵を歩いた。いわゆる
散策地ではないから、和田堀・大宮公園より人が少なくて、いいんじゃ
ないかしら。
 
 しかしダイレクトには行けない。バスで西永福、井の頭線で三鷹台下車、
そこから散歩が始まる。東京の南北間アクセスは、どこでもあまり上手く
ない。

 立教女学院が同窓会開催中。まだ学生気分の女性たちから中高年世代
までの元女学生が門から出てくるのに行き会う。紛れて校内に入れないか
と思うが、髪の毛を突っ立ててるようなこちらの風体ではだめだろう。

 松庵の住宅地を歩こうという予定だが、立教女学院を過ぎれば井の頭通り
が見える。思っていたより狭い範囲だ。(じつは松庵と松ノ木の違いが、よく
わかってなかった。)
 東側が杉並区松庵、西が武蔵野市・吉祥寺南町だ。東側を歩く。

 むかしはいい住宅地だったと偲ばれる。敷地が広く、生け垣で囲まれた庭の
ある大きな家が多い。しかし、ほとんどが新建材で建て直されている。品よく
出来てはいるけれど。
 一軒、文化住宅を見つけた。もっと沢山あっただろうに、来るのが遅すぎた。

 すぐ五日市街道。こんなに井の頭通り(水道道路)と接近して並んでいるとは。
松庵稲荷神社を過ぎると西荻窪が近い。
 松庵は原っぱみたいな公園や農園の多い、西の東京らしい、のどかな所だった。
好みの問題だが面白い建物が少なくて、シロツメクサやタンポポの綿毛などの
植物、天気がいいので出歩いている猫にばかり反応していた。

 JR西荻窪駅前は、ますますひどくなっている。チェーンの飲食店と携帯ショップ。
中央線の駅前は街造りの失敗例だ。駅ビル、そしてミニ吉祥寺を目指す。
 荻窪までJR、地下鉄で東高円寺下車。地上に上がれば道路だけの何もなさに
ほっとして戻る。





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by byogakudo | 2013-04-30 14:04 | 雑録 | Comments(0)
2013年 04月 28日

コレット「黄昏の薔薇」再読中

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 写真は雑司ヶ谷で。

 岩波文庫版「シェリ」にはどうもノレなかったと書いた覚えがあるの
だけれど、はて、見当たらない。

 まあいいや。大好きな深尾須磨子訳の「黄昏の薔薇」が、わたしの
「シェリ」だ。何十年ぶりかに読み直している。

 愛していた本や映画を再読・再見すると、内容がまるで違っていたり
して驚くことが多い。また、見方が変わっていることにも気がつく。
 「黄昏の薔薇」の場合、若い頃はもっぱらヒロインのレアに注目して
読んでいたが、今回はシェリの生計の立て方に気がついた。岩波文庫版
のときにも読み飛ばしていたが、シェリは17歳のrentierだった!

< 彼は、細心な利息生活者の若年寄になって十七歳を越えた。いつも
 美しく、しかも弱々しく、息遣いはますます忙しくなった。穴蔵につづく
 階段で、プルー夫人[注 シェリの母]は一度ならず彼に出くわした。彼は
 棚の壜を数えてそこから出て来るのだった。>(p27)

< 「プルー夫人、尊敬する母上よ、心配しなさんな。僕がおりさえすれば、
 決してお前を困らせはしないよ。お前は、アメリカ製の足布団の下で、
 熱さに死ぬほどの思いをするだろう。ね、僕は、後見人としての意見は
 持たないよ。お前の財産は僕の財産だ。僕に任せなさい。[以下略]>
(p26)

 レアは生きることを楽しむためにお金を使うタイプの高等娼婦だが、
同じ高等娼婦のプルー夫人はフランス・プチブルの伝統でもある、お金を
溜め込むタイプであり、息子のシェリもその手合いだった。ギリシャの神
みたいな美貌なのに。

     (角川文庫 1956初 裸本)





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by byogakudo | 2013-04-28 14:34 | 読書ノート | Comments(0)
2013年 04月 27日

おとめ山公園〜新高円寺

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 今週の新着欄です、よろしく。
 新着欄 

 昨日は、午後、天気が急変して雷雨の恐れありという予報だったが、
義母と三人で出かける。

 新宿区の「おとめ山公園」が拡張されたと東京新聞で読んだ。
 Sはむかし行ったことがある。わたしは名前しか知らないし、
義母は初耳だ。

 道路によって分断された東西ふたつの公園の、西側に入ってみる。
足当たりのやわらかい舗装だ。
 すぐに尽きて、目の下はかなり深い窪地だ。起伏が激しい。
 ゆるやかな階段を降りると、よどんだ静かな池がある。見上げれば
崖上の大きな樹が風に吹かれ、ざわめいている。古い森が残っている。
下落合駅の電車の音が混じる。

 東屋で休んでいたら、三毛猫がそっと顔を出した。モノクロ猫もいる。

 道を渡って東側、むかしSが行ったことのある方は、いわゆる公園風の
作りだ。前はもっと雑然としていたらしい。
 こっちの池では亀がたくさん甲羅干ししている。最後にやってきた一匹が
仲間を乗り越え真ん中に割り込もうとして滑り落ちた。また池を泳ぎ、やり直し。

 雨は降らないようなので、新高円寺の古着屋通り(ルック通り)に向かう。
義母はもちろん、今の古着屋を知らない。古着と聞くと向う柳原のイメージ、
質流れや、何度も水をくぐって色あせた、誰が着たともしれない、貧しげな
古着を思う。

 古着屋デビューだ。一歩入ると、若いひと向きばかりではない、彼女が着て
みたい服があるではないか。
 真剣に服選びに集中して3点見つける。まだ探したそうだったが、疲労を
考え、お茶に誘う。
 「駅から近いし、ここなら一人でも来れるは」





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by byogakudo | 2013-04-27 12:20 | 雑録 | Comments(0)
2013年 04月 25日

フィツジェラルド「ラスト・タイクーン」読了

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 写真は、東高円寺近く、「蚕糸の森公園」手前で何度か見かけた
白猫さん。カヴァのかかった車の上が彼か彼女かの場所。他の猫を
寄せつけないのだろう。

 (猫とフィツジェラルドが好きだからって村上春樹のファンじゃないよ、
あたし。初期の2、3作を読んだきりで、それ以上関心が持てなかった。
イスラエルでの講演も、文学者的とは思わない。ただの逃げ腰表明だ。)

 作家がいつも同じ歌を歌ってたって、いいじゃないか、という感想。

     (角川文庫 1989再 J)





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by byogakudo | 2013-04-25 20:20 | 読書ノート | Comments(0)
2013年 04月 24日

コレット「黄昏の薔薇」発見!

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 持っている筈のコレット「黄昏の薔薇」(角川文庫 1956初 裸本)が
行方不明になって数年、あるいは十年近いだろうか。

 レジ周りに積み重ねた本や紙類が雪崩を起こし、ああぁ捨てなくっちゃ、
面倒だなとため息をついたその瞬間、あった!
 椅子のすぐ横の函に文庫本が入っていたのは覚えているが、その上に
目録や文庫本が何冊も重なり、下に何があるかすっかり忘れていた。

 齋藤磯雄「フランス詩話」(新潮文庫 1957初 帯 元パラフィン)も発見。
これは、たしか世田谷区の方からいただいた本だ。三鷹「連雀堂書店」
シールが残っている。
 古書店シールが貼付けられたままの古本をいやがる、あるいはその旨が
書かれてないと注意されたことがあるけれど、本の来歴を示す、すてきな
痕跡だと思う。

 コレットは姉の本だったのだろう。家にあったのを読んで感激し、そのまま
わたしの本にしてしまった。姉の本では、ジョージ・メレディス「エゴイスト」
(冨山房だったと記憶)も読んだが、これは持ってこなかったので、たぶん疾うに
失われている。

 グラシン紙をかけ直して、いざ、持ち帰ろう。





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by byogakudo | 2013-04-24 14:04 | 読書ノート | Comments(0)
2013年 04月 23日

新高円寺〜桃園川緑道〜阿佐ヶ谷

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 写真は(わたしが行かなかった)血洗池。

 昨日は近くの散歩。風が冷たかった。今年の春は、いや
今年の春もかしら、気温が定まらず辛い。

 東高円寺から新高円寺まで一駅だけれど地下鉄に乗る。
メインの散歩地まで、脚力・体力は温存する。

 2、3日前にも歩いたJR高円寺駅に向かう古着屋通りを左に
それる。住宅地の中をぶらぶら歩くと、出窓の上部が斜めの
天窓風になった、ちょっといいコンクリート造の二階建てや、
1960年代に建てられたのだろうか、敷地も建物もたっぷりした
すてきな家がある。庭の樹もガラスブロックの窓も大きい。

 桃園川緑道を歩く。JR阿佐ヶ谷駅まで結構歩く。用事を済ませて
また住宅地を歩いていたら、以前にも通りかかったことがある画廊の
庭にスズランが咲いている。

 Sが撮っていたら、ドアが開き、画廊のご主人が出て来られた。
挨拶して、花の名前を教えていただく。
 低い石垣の隙間から顔を出す、白い小さな花がタツナミソウ、紫色の
花はジュウニヒトエ、庭のハランの群の真ん中に白い花をつけた、たぶん
ラン科の植物は名前がわからないと、おっしゃる。

 春は庭といわず、道ばたといわず、花盛りだ。路傍の小さな草花に
ついては、ご近所の日々の<雑草の日々>(今年は3月6日から4月18日)
に詳しく紹介されています。
 ただ、園芸種でないこれらの花々は、摘んで部屋に連れてきても、
すぐしおれる。咲いているその場で楽しむ花だ。
 といいながら、スミレを見つけるとすぐ何本か摘み(通りすがりに
楽しむひとがいるだろうし、来春のことがあるから全部は採らない)、
押し花にしてしまう習性は治らない。

 「書原」に寄る。阿佐ヶ谷と晴海の「書原」でアルバイト募集中。
週3日くらいできるひと、とある。年齢制限、あるかしら。
 音がかかってなく、雑貨もグッズも売らず、本だけ売っている。
昔は普通だった本屋のありようが、今でもそうなのが嬉しい。





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by byogakudo | 2013-04-23 14:50 | 雑録 | Comments(0)
2013年 04月 21日

佐々木邦「いたづら小僧日記(改訂版)」読了

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 写真に見合ったこと書いてね、とSは言うけれど、いま水木しげるは
読んでないし、謡曲やお能は皆目知らないので、読み終えたばかりの
佐々木邦「いたづら小僧日記(改訂版)」感想文を書くしかない。

 メインの『いたずら小僧日記』は翻案ぽく感じられるが、てっきり
翻案だろうと思った露伴の創作探偵小説の例もあるし、わからない。
 幕末や明治生まれの作家たちの英語力はすごかっただろうと、毎度
思う。英語を聞いたり話したりする能力ではなく、読解力の点で。

 収められた短篇のひとつ、『修身教科書編纂(へんさん)者』の
主人公は郊外生活者だ。東京市内にある役所へ電車で通う。
 彼は年末賞与をためて、郊外に家を新築した。

 通勤姿は、古びたマントに色のさめた国産の帽子、東京は驟雨の
多い土地だから、いつもコウモリガサを携える。

< 郊外の畑の中も、駅からあまり遠いのは考えものである。押し売りや
 物もらいが来ないかわりに、商人に見放される。>(p169)

 コウモリガサの石突きがへって修理が必要になったが、代わりの傘も
骨が折れたままである。
< 「今度は駅からなお遠くなりましたせいか、コウモリガサ直しが
 いっぺんも参りませんのよ」>(p169)と奥さんが謝る。
 奥さんのも子どもの傘も修理が必要なので、彼は全員の傘を持って
電車に乗る。

< 郊外生活は、お殿さまにはできない。定期乗車券を所有する主人公の
 活躍を要する。家賃や地代の安いには訳がある。それを覚悟でみんな
 やっている。夕方役所や会社からうちへ帰る途中、
  「ぼくはここでちょっと降りる」
  と甲の紳士がいえば、
  「いや、質はこの次のほうがいいぞ」
  と、乙の紳士にもじゅうぶん意味が通じる。市場へよって牛肉を買う
 のである。>(p170)

 郊外生活というモダーンライフの歴史は長い。

     (春陽文庫 1969年24刷 J)





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by byogakudo | 2013-04-21 13:13 | 読書ノート | Comments(0)
2013年 04月 20日

混雑中

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 今週の新着欄です、よろしく。
 新着欄 

 吉田健一とクリスチアナ・ブランドの間に伊藤整が入った。
前二者に戻るかと思ったら、「ラスト・タイクーン」が加わり、
さらに佐々木邦「いたづら小僧日記 (改訂版)」が入ってきた。

 春陽文庫版の「いたづら小僧日記 (改訂版)」だが、ジャケット
のみ「いたづら」、表紙や紙面上部では「いたずら小僧日記」、
奥付も「いたずら」表記だ。

 ジャケットのいたずら小僧と美人のお姉さんの絵が可愛いが、
サインらしきものがあっても読めないし、どこにも絵描きの名前が
出ていない。

 昭和27(1952)年初刷の、これは昭和44(1969)年24刷だ。
昔のベストセラーは息が長い。
 単行本については、「いたづら小僧日記」の原書サイトで
詳しく考察されている。(わたしはクイック ビューで読んだ。)





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by byogakudo | 2013-04-20 14:13 | 読書ノート | Comments(0)
2013年 04月 18日

伊藤整「誘惑」読了

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 お客さまから伊藤整「日本文壇史」はないかと聞かれて、
思い出した1冊。読んでるような気もする。もし獅子文六に
銀座で画廊を開く話がなかったら、これは既読本だ。

 獅子文六が書きそうなプチブル家庭の物語で、どうせ覚えて
いないから、再読も初読もありやしないが。

 銀座・並木通りに洋品店を営む父55歳と、24歳の娘。妻で
あり母である女性は一年前に病死した。昭和32(1957)年ころ
だと、結婚適齢期という観念があまねく日本を覆っていたので、
娘はもう真剣に結婚相手を探さなければならない。

 彼女は豊かな家の娘なので、料理教室や前衛生け花教室に通い
ながら表向きは悠然と、内心、切実に結婚相手を探している。

 アプレゲールな彼女は、ちゃっかり、パパに生命保険をもっと掛けて
ほしいと頼むようなお嬢さんだが、父は、娘と同じようにしっかり者
だった妻を思い出させるので、いやがりはしない。
 彼もまた再婚したら、させたらと、周囲から思われている。

 父と娘の二つの結婚をめぐるコメディであり、高度経済成長へと
向かう時期の風俗小説でもある。
 
 自宅は赤坂、麻布辺りの岡の斜面にある和風の二階建て。<庭は十坪
ほどしかない>とあるが、敷地全体で何坪だろう? 今なら大豪邸と
言われる。
 並木通りの店には地下鉄で行くが、店の二階を画廊に改装中であり、
娘と前衛生け花の仲間たちは、そこを安く借りて絵描きグループとの
共同展覧会をやりたいと目論む。

 画廊のオープニングパーティには、父の昔の絵描き仲間、今は画壇の
大家たちが来てくれる。いわく、<森猛><西郷赤児>。彼らの伝手で
<鹿鬼之助><大林大作><蟹原木之助><吹沢二郎>たちも開いた
ばかりの画廊に出品してくれる。
 大林大作と吹沢二郎が、誰をもじった名前なのか解らない。

 リアルな風俗を描き続けながら、後半はファンタジーになる。父と娘の
周囲にいる、醜いアヒルの子視されていた男女が、白鳥だったことが
明かされたり、二代に渡る愛情の交換が実現されたりしても、ちっとも
無理な展開でないところがいい。
 ああ、シェイクスピア、読むべきだ、あたし。

     (角川文庫 1964再 帯)





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by byogakudo | 2013-04-18 14:54 | 読書ノート | Comments(0)
2013年 04月 17日

吉田健一「東京の昔」/クリスチアナ・ブランド「招かれざる客たちのビュッフェ」それぞれ1/2

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 大昔、文庫本で読んだきりの「東京の昔」だが、こんなに本屋や
古本屋の話が出てきたっけ。帝大仏文科の古木君を銀座に誘うのは
覚えていたが、銀座・紀伊国屋と夜店の古本屋が出てくる。
 読んでいると、そうだったかと思うけれど、銀座の喫茶店の様子の
方が印象に残っていた。

 その古木君と近所のおでん屋で話すシーン、
<「ナポレオン戦争時代にブーローニュの港の近くで英国上陸の
 予行演習をやつてゐるフランスの兵隊の銃剣が日光を反射して
 ゐるのが英国から見えたさうですよ。」>
(p77 新漢字・正仮名遣いで引用)
__のブーローニュは、別に古木君のことを慮って、わざと間違えた
場面とは思えないから、たんにブルターニュの書き間違いだろうが、
文庫本ではどうなっていたかしら。編集者は気づかなかったのか?

 著者も編集者も校正者も気がつかなかった。編集者・校正者は
気づいたが、著者に遠慮して注意しなかった。著者はミスでは
ないのかと聞かれたけれど、大して重要な間違いではないし誰でも
気がつくようなミスだから放っておいた。(でも訂正しといた方が
いいと思うけれど。)
 実際はどれだろう? ミステリ好きがストレート・ノヴェルを読むと、
どうでもよさそうな細部に引っかかる。いや、ちまちまこせこせした
性格のミステリ好きなので、瑣末事に引っかかる。

 以前書いたような気がするが、文庫版・三島由紀夫「宴のあと」で
女将の私室が、たしか最初は六畳間だったのに、あとで出てくると
四畳半になっているのに気がつくのが、ちまちまミステリ好きの因果さ。
 
 読み返していないので記憶自体、間違ってる可能性があるけれど、
そうだったと仮定して推理!(けして謎解きせずにミステリを読んできた、
あたしが推理!?)すると、四畳半ではありきたり、女将の個性表現の一つ
にもなるから六畳間にしたのに、それを忘れて、あとでは一般的な四畳半
と書いてしまったではないか。

     (中央公論社 1974初 函)

 少し(読み手の)調子が出てきたクリスチアナ・ブランド。『ジェミニー・
クリケット事件』のひねりと迫力はすごいが、エリザベス・ボウエンの描く
狂気を思うと、ミステリの限界みたようなものを感じなくもない。
 だけど、暗くて怖い話。次の『スケープゴート』もそう。

     (創元推理文庫 2001年16版 帯 J)





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by byogakudo | 2013-04-17 14:57 | 読書ノート | Comments(0)