<   2013年 09月 ( 21 )   > この月の画像一覧


2013年 09月 29日

(銀座レトロギャラリーMUSEE +) Mindbenders&Classics

e0030187_18532848.jpg










e0030187_18535090.jpg










[13年9月28日より]

 牧紀子さんが住所と電話番号を書いてくださったのに、道を間違える。
コンヴィニエンスストアに飛び込んで尋ねる。

 鍛冶橋通りを渡って三井住友銀行裏、京橋のギャラリー地帯の中に、
鈴木ビルはある。さっき通ったところだ。
 1階も画廊だ。脇の入口右に東京スタンダードの急階段、左に手動式
エレヴェータがある。外扉をぐいと押し開け、中扉をきっちり締めて
5階を押す。目当ての6階はペントハウス?なので階段で行く。

 壁にドライフラワー、ガラスの蓋に入った床置きの蝋燭や鏡。上がって
右手が小屋あるいはペントハウス、左手は差掛け屋根の空間だ。19世紀末から
20世紀初頭のフランスの仕事着や雑貨のお店、「Mindbenders&Classics
である。

 戦前の銀座や京橋はフランス(パリ)への憧れが作り出した。
憧れや思いが日本の時空の中に取り入れられて街の空気を育む。
その記憶をとどめるビルの中に、フランス雑貨のお店がある。

 大昔、北白川のお嬢さんにつき合ってサンローラン、リヴ・ゴーシュへ
行った。パリ中どこにでもある、古い石造の建物のひとつだった。
 彼女が服を選ぶと、店員が中庭に案内した。石造りの小さな空間で、
階段脇に鏡が立てかけてあり、自然光で色や形が確かめられる。
 表参道のコンクリート・ビルや青山の木造モルタルの建物にブティックが
出来始めていた時代だ。日本の洋服の歴史の浅さに気づかされて、これは
かなわない、と思った。

 しかし、日本にもあるいは銀座にも、その街なりの記憶や伝統がある。
銀座レトロギャラリーMUSSE」や「Mindbenders&Classics」は、
欧風化された日本という本物だ。

 吉田健一「東京の昔」の中を、散歩しているような一日だった。
ノスタルジーではない。本を読む行為がつねに現在形であるように、
街やひとは現在形を生きる。





..... Ads by Excite ........
[PR]

by byogakudo | 2013-09-29 11:07 | 雑録 | Comments(0)
2013年 09月 28日

銀座レトロギャラリーMUSEE (+ Mindbenders&Classics)

e0030187_1731060.jpg










e0030187_173271.jpg










e0030187_1735012.jpg







e0030187_1741486.jpg










e0030187_1742994.jpg










 やっと昨日、銀座レトロギャラリーMUSEEに行った。
 昭和通り沿いの角に愛らしい三階建てビルがある。茶色のスクラッチ・
タイル外壁がうつくしい。ここが「銀座レトロギャラリーMUSEE」だ。

 Sはカメラを取り出し、わたしはうっとり眺めていると、中でアクセ
サリーの展示をしている女性が出て来られる。
 「どうぞ、入って見て行ってください。内部も見られますよ」

 お言葉に甘えて入ったら、オウナーの女性を呼びに行ってくださる。
6月26日ブログに書いた現代表のお母様だ。じつは、新聞で拝見してファン
レターを差上げたら、とても丁寧なご返事をいただいたとお話しした。

 全室、案内してくださる。屋上も見られる。81年のビルの歴史を
活かして内装をギャラリー空間に変えてある。

 とても居心地のいい空間だ。1階が一室、2階の二部屋はひとつずつ
でも借りられる。3階の場合、屋上で休憩可能。どの部屋もそれぞれ
ニュアンスが異なり、すてきな椅子に坐っていい!
 内部は昔のサイズで作られているので、1階入口や2階の部屋の仕切りの
タッパが低い。洋風ビルに残された日本の間尺センスが面白い。
 1~2階の吹抜けは、かつて小料理屋だったときの階段を取り除いて作られた。
いただいたパンフレットには、
<ネオダダの磯崎新設計のホワイトハウスに存在したという吹き抜けに倣い>
とある。
 2階への階段下にいるプレーリードッグは、フランク・ロイド・ライトへの思い
であろうかと、妄想が走る。たぶん違うでしょうが。

 1階レストルームの壁紙や目の細かいタイル装と、壁紙の緑色に合わせた
深緑色の椅子。欧風化された日本で今でもあまりうまく消化されていないのが
椅子と靴だが、ここでは本物の椅子が各種備わっている。

 オウナーの川崎弘美さんが、
 「毎日ここに来ていると楽しいんです」と仰る。幸福感が伝わってくる空間で、
この感触は、実際に来てみないと味わえない。言葉や写真では伝えきれない。

 アクセサリーを展示していらっしゃるのは牧紀子さん。このビルの歴史や
銀座の街の記憶から作られた作品を展示されている。
 明日まで。

 奥野ビルなどの古い建物が好きだとSが言うと、近くの鈴木ビルにも
手動式エレヴェータがあり、6階にすてきなアンティークショップがある、
と教えてくださる。

 川崎弘美さん、牧紀子さんにお礼を申上げて、鈴木ビルに向う。
続編は明日。
[13年9月29日へ]
 

 今週の新着欄です、よろしく。
 新着欄 





..... Ads by Excite ........
[PR]

by byogakudo | 2013-09-28 10:18 | 雑録 | Comments(0)
2013年 09月 26日

シオドア・スタージョン「きみの血を」を再読し始める

e0030187_132379.jpg












 前に文庫版で読んでいる(部屋の棚に置いてあるから、読んだ
証拠は歴然)けれど、HPB版が店にあったので再読してみよう。

 軍の精神病院に送られてきた兵隊の話だが、p18現在、記憶は
蘇らない。読んでるうちに、そうそう、こうなるんだったと思い
出せるのか、非常に不安。それならそれで二度楽しめばいい。
 前向きに老いていこうっと。

     (HPB 1988再 帯 VJ無)

 バレエのK・K夫人からお借りした、小野幸恵「焼け跡の
『白鳥の湖』 島田廣が駆け抜けた戦後日本バレエ史」(文藝春秋
2013初 帯 J)も読まなくては。





..... Ads by Excite ........
 
[PR]

by byogakudo | 2013-09-26 13:23 | 読書ノート | Comments(0)
2013年 09月 25日

エド・レイシイ「ゆがめられた昨日」読了

e0030187_15194586.jpg












 ジョン・ボールのヴァージル・ティッブス捜査官は公務員だが、エド・
レイシイのトゥセント(トゥイ)・マーカス・モーアは私立探偵だ。
 黒人で自営なので捜査はもっと困難に直面する。彼は罠に陥り、自分の
無罪を証明するために、逃げ回りながら真相に近づく。

 ジョン・ボールの黒人捜査官の描き方が、わりとストレートに差別は
いけないと主張する作者の姿勢が伝わるのと異なり、トゥセント(トゥイ)・
マーカス・モーアの自意識の描き方はもっと微妙、微細である。より洗練
されている、と言おうか。

 原作は1957年刊。トゥセントが住むのはニューヨーク。TV局に勤める
白人女性、ケイ・ロビンズが実録番組のターゲットの尾行を頼みにくる。
ケチな犯罪歴を持つ男(貧乏白人だ)を、TV視聴者が発見できたら賞金を
出す番組で、ターゲットが逃げ出さないよう見張ってくれ、という。
 ギャラがいい。ちゃんとした事務所の構えられないトゥセントは引き受ける。
しかしターゲットが殺され、死体発見現場に出向かされたのはトゥセントだ。
逃げなくっちゃ。真犯人を探さなければ、自分が犯人視される。そんな
ストーリーである。

 ターゲットの顔と仕事場を教えてもらう前に、ふたりは昼食をとる。
 いくらニューヨークでも白人女性と黒人男性が、白人ばかりの簡易食堂
(キャフテリア)で一緒に食事すれば、目引き袖引きされる。おまけに彼女は
パイプを吸ってみせるので、トラブルが起きる。彼としては、いわゆる男らしい
振舞をしてみせざるを得ない。

< 「ねえ」おれも声をおとして云った。
 「ひとつだけはっきりしといてもらいたいんだ。なにかあるごとに、人種
 平等問題の試験台にされたんじゃかなわないからな」
 [中略]
  「[略]料理がほしいのか刺激がほしいのか、これからははっきりして
 もらいたいんですよ」パイプのこともおれは云ってやりたかった。人々の
 注意をひくのに、おれとパイプの両方はいるまい。しかし、冗談でも云っ
 てるようにおれは笑い、ふつうの声にもどった。
 [中略]
 「なんだかへんなことになったわね。黒人にはよくしようと、わたしはいつも
 心がけてるのに。でも、あなたも気をまわしすぎるわ」>(p43下段~44上段)

 その夜、ターゲットに異常なしと電話すると、彼女は家に来ないかと誘う。
< 「お客さんがきてるの。面白い人たちよ。あなたもやってこない?」
  「ええ、しかし......」おれは顔をなぜた。午後五時の影、つまり髭は二日に
 一度剃ればいいのだが、ちょうどのびていたのだ。 
  おれが躊躇したのを、ケイはほかのことと感ちがいしたらしい。「だいじょうぶ。
 みょうな偏見をもっている人なんかいないから」自分がどんなことを云ってるのか、
 あまりかんがえてもいないのだろう。>(p64下段)

 リベラル意識が、自分の正義感の無神経な押しつけに変るプロセスがよく伝わる。

 ケイの家では作家やTVライターが来ている。
< ある黒人作家の言葉だが、サロン・ゲーム、つまり、黒人問題を彼等は
 おしゃべりのタネにするつもりらしい。黒人問題とか、また黒人社会についての
 問題とかいったことが大好きな白人どもがある。この連中は、おなじ席に黒人が
 いれば、かならずこういった議論をしだす。おれたち黒人が生きていることさえ
 忘れようとしているたいていの白人の態度よりは、このほうがましかもしれないが、
 もう、こんなおしゃべりには、おれはあきあきしていた。>(p68上段)

 その後みんなでナイトクラブに行く。
<インチキじみていようがいまいが、おれはこの雰囲気が気にいっていた。
 自分がペットのネグロの役をけっこう楽しんでいるのを知っても、たいして
 ショックではなかったくらいだ。いや、いくぶんかは、内心恥ずかしかったが
 __。>(p76下段) 

 かなり文学的でもあるミステリだが、あくまでも読み物(エンタテインメント)の
枠内からは外れない作家のようだ。「リングで殺せ」にしても、主人公のボクサーと
その妻の偏執狂めいた個性が活写されていた。

     (HPB 1958初 VJ無)

 ところで、東京ウィメンズプラザってひどい。
『天皇制国家と女性―日本キリスト教史における木下尚江』

 ゲイや性同一性障害関連の本の寄贈も断ってるようだ。女子どもや
少数者に目を配らないのでは、ウィメンズプラザの存在理由がない。





..... Ads by Excite ........
 
[PR]

by byogakudo | 2013-09-25 15:19 | 読書ノート | Comments(0)
2013年 09月 24日

アガサ・クリスティー「三幕の殺人」読了

e0030187_13161439.jpg












 ゴア・ヴィダル(エドガー・ボックス)でも言及されていた
クリスティーだ。
 ハーレクィン氏シリーズでの著述者、サタースウェイトが登場
する長篇ミステリで、もしかして読んでるかもしれないと思い
ながら読み終えた。たぶん読んでない、ということにしておく。

 こちらも海辺の別荘である。『黒鴉荘』に住むのはマダムでは
なく引退した男優。引退はしたけれど彼の日常には演技臭が
つきまとい、サタースウェイトはそれを面白がっている。

 ここでもパーティで殺人事件が発生し、さらに別の集まりで再び
殺人事件が。
 男優と彼に惹かれている若い娘、サタースウェイトの三人で犯人を
探そうとしているところにエルキュール・ポワロ登場。ポワロを顧問格に
それぞれが調査に走る。
 クリスティーのミステリなので、もちろん恋愛話が絡む。若い娘は年上の
男に憧れながら、同世代の男友だちも嫌いじゃない。サタースウェイトは
彼女の恋の駆け引きを微笑ましく見守る、という本格ミステリだ。

     (HPB 1954年 VJ無)





..... Ads by Excite ........
 
[PR]

by byogakudo | 2013-09-24 13:17 | 読書ノート | Comments(0)
2013年 09月 22日

エドガー・ボックス(ゴア・ヴィダル)「死は熱いのがお好き」読了

e0030187_14485866.jpg












 演る方も見る側もイノチガケの年齢にさしかかってきたEP-4
ライヴが終わり、疲れが明確化してきた今日である。数日前に
読み終えたエドガー・ボックス(ゴア・ヴィダル)「死は熱い
のがお好き」、感想を思い出せるだろうか。

 これがゴア・ヴィダル?と思うほど、普通のミステリだった。
元ジャーナリスト、現在は宣伝代理業の男が主人公。

 一流の社交界人になりたがっている、今ならセレブ志向と
いうのか、あるマダムから彼女の別荘に招待される。表向きは
週末のパーティの客、実際は彼女の社交界デビューのための
宣伝戦略担当係である。

 イーストハムプトンにある別荘『北砂丘荘』に、ニューヨーク・
57番街で有名な絵描きとその妻(マダムの姪)やボストンの
兄妹(近親相姦的に見えるほど仲がいい)とその甥、書評欄
担当の女性記者等々が集う。
 舞台こそアメリカだが、クリスティのミステリみたいな場面と
登場人物の設定だ。

 と思っていると、主人公に与えられた部屋にある本の紹介。
<[略]小テーブルにのった本の背文字を読んだりして(アガサ・
 クリスティー、マーカンド、侯爵夫人マリー......きっとハムプトンの
 家の客用の部屋には、みんな同じような本がおいてあるんだ......、
 但しサザムプトン辺りではナンシイ・ミトフォードとかちょっと変った
 作家の本があるんだろう)、[中略]
 一つクリスティー夫人の作品でもよんでやろうと思いながら、階下に
 降りていった。>(p17上下段)

 画家の妻が底流に引き込まれて溺れ死ぬ。事故死だとみんな考えたが
次に明らかな殺人事件が起り・・・と、ごくオーソドックスに展開する
ミステリだ。途中で妙な方向にずれるのかしらと期待しないでもなかったが
寄り道せずに、<ナンシイ・ミトフォードとか>等のややスノッブな固有名詞や
言い回しこそ入るけれど、パスティーシュでもパロディでもない、あくまでも
普通のミステリを、あの(イケズな)ゴア・ヴィダルが書いていることに驚く。
 なんでも書けるひとなのね。

     (HPB 1960初 VJ無)





..... Ads by Excite ........
[PR]

by byogakudo | 2013-09-22 14:48 | 読書ノート | Comments(0)
2013年 09月 21日

EP-4 9・20 "Lingua Franca XXX" @代官山UNIT

e0030187_1249529.jpg












 1点[1]ともう一つの1点[2]を結んだら線ができる。さらにもう一つの
1点[3]を結んで三角形という空間ができ、時間が発生する。

 EP-4 9・20 "Lingua Franca XXX"は、3を基本数とするライヴだ。
オープニングアクトが[1]、EP-4が[2]、伊東篤宏・OPTRONが[3]、
そして[2]のEP-4に戻る。

 ステージの作りにも3が見てとれる。去年の5・21ライヴよりフロアを
狭め、フロア右手にサイドステージが設けられている。
 三角形の始まりはメインステージ上手奥、そこから下手とフロアの
サイドステージへと線が結ばれ、三角形が完成する。

 ネパールをイメージさせる鐘が振られて開場。
 サイドステージでのオープニングアクト[1]は、床を踏みしめ、額を叩き、
マントラ様の呻きが発せられるパフォーマンス。その終わりの音が次の
メインステージでの[2]EP-4の音に連なり、人々は音圧に包まれる。
 [2]EP-4がメインステージから去るとサイドステージで[3]伊東篤宏・
OPTRON演奏に切り替わり、ふたたびメインステージ上手より[2]EP-4。
三角形が繰り返される。
 二度目の[2]EP-4のとき、三角形がスクリーンに投射され、ステージ
からのライトが天井から下に向って立体的な三角形を描く。これもまた
トライアングル妄想の引き金だ。

 OPTRONパフォーマンスを細部まで見てみたくて、真ん前に行った。
眩しさに慌ててサングラスをかける。左耳にアンプからの振動、前から
OPTRONの振動が伝わり、耳と心臓には悪そうだが、長生きしてるから、
もういいやと、じっと佇む。エレガントでかっこいいパフォーマンスだ。

 映像は客の背面から投射され、照明がステージから降り注ぐので、
ステージのEP-4メンバーの身体はぼんやりとした影に包まれる。
 不思議な光源をもつ洞窟内に広がる音圧に身を委ね、時が過ぎる。
 クオリティの高さはいつも通り。80年代に聴いたころは酩酊がひど過ぎて、
きちんと聴いてなかったのだと後悔する。いまさら遅いが。
 メンバーが代わってもEP-4はEP-4であり、しかも今の音のEP-4である。
すばらしい。

 どうもありがとう!

 (EP-4 "Lingua Franca XXX" ライヴ@代官山UNIT/2013年9月20日)



 今週の新着欄です、よろしく。
 新着欄 





..... Ads by Excite ........
 
[PR]

by byogakudo | 2013-09-21 12:49 | アート | Comments(0)
2013年 09月 19日

いよいよ明日は、EP-4/9・20@東京

e0030187_16202057.jpg












 いよいよである。明日、9月20日(金)、EP-4ライヴ@東京 "Lingua Franca XXX"
DJ 伊東篤宏! 

 夜出かけることがなくなったので、観客側としては、昼間の体力を
いかに夜まで保つかの問題がある。どうか無事に、行って見て帰って
こられますように!





..... Ads by Excite ........
[PR]

by byogakudo | 2013-09-19 16:20 | アート | Comments(0)
2013年 09月 18日

エドガー・ボックス(ゴア・ヴィダル)「死は熱いのがお好き」/イアン・フレミング「007号は二度死ぬ」

e0030187_1611593.jpg












 もう(あるいは今は?)読み時ではないと思うゴア・ヴィダル
だが、エドガー・ボックス名義の「死は熱いのがお好き」を
眺めたら、それほど気取り過ぎではなさそうで、昨夜から読み
始めた。まだ何も書くことがない。

 Sもわたしもイアン・フレミングを読んだことがない。森山画伯は、
「面白いんだよ」と読んでいたそうだ。
 先日、「『007号は二度死ぬ』、ありますか?」とお電話があり、
2冊あるのを思い出して1冊持ち帰ってきた。
 Sが先に読んでいるが、ヒロイン、キッシー鈴木は登場人物表に
よると、<グレタ・ガルボに似た海女>であり、デヴィドと名づけた
黒い鵜を飼っている。

< 「[略]ハリウッドであたしが好きになったただひとりの人の
 名前をとったのよ。そういえばあの人もイギリス人だったわ。
 デヴィド・ニーヴンというのよ。有名な俳優でプロデューサーよ。
 聞いたことない?」>(p144下段~p145上段)

 もしかして「キッシー鈴木」は「あまちゃん」の先祖だろうか。

 話は変わって、この写真(篠原 勝之facebook)がおそろしい。





..... Ads by Excite ........
[PR]

by byogakudo | 2013-09-18 16:00 | 読書ノート | Comments(0)
2013年 09月 17日

エド・レイシイ「リングで殺せ」読了

e0030187_15101774.jpg












 かつてはシュガー・レイ・ロビンソンに挑んだこともあるボクサー、
アイリッシュ・トミー・コークはもう32歳。借金まみれで動きが
とれない。
 結婚しているが家はない。妻はウェイトレスで間借り生活、彼は
南京虫のたかる、窓もない部屋に住む。ろくにトレーニングできず、
試合前日に血を売ってパンを得るような生活では、新人にノック
アウトされても当然だ。
 貧困が貧困を循環させる。それでも彼は返り咲ける、自分には
アイルランドの幸運があると信じて、転職など考えない。
 そんなトミーを、若手ボクサーの相手役として契約したいと、自称、
拳闘好きの大金持ちが声をかける。トミーは大喜びで話に乗る。

 トミー贔屓のアナウンサーは裏がありそうだと心配して、元アマチュア
ボクサーだった刑事に相談する。トミーの契約には、彼の死亡時に五万
ドル支払われるとあるのだから、保険金詐欺の疑いが強い。

 物語自体はシンプルでも、各人の私生活が細かく挿入されるので、
小説として面白く読める。
 刑事の妻は業界誌の腕利き編集者だが、作家になり損なった女で、
同じくアーティスティックな写真家になりそびれた男と、浮気しよう
かしらと考えていたり、疲れ果てたトミーの妻は、ともかく家(house
でありhomeである)さえあれば、やり直せると盲目的に信じ込み、
もぐりの宝くじの売上げに手をつけてシンジケートに殴られたりする。

 ボクシングがTV中継で見られるようになり、各地の小さなボクシング・
クラブがつぶれ、ボクサーたちがあぶれた時代、1950年代末の物語だ。

     (HPB 1964初 VJ無)





..... Ads by Excite ........
[PR]

by byogakudo | 2013-09-17 15:10 | 読書ノート | Comments(0)