猫額洞の日々

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2013年 12月 31日

今年もどうもありがとうございました

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 2013年は、東日本大震災の被害と福島の原発事故の問題
から目をそらさせよう、あきらめさせよう、と意図する、
いやな政策や出来事ばかり続きました。

 2014年は、いやな感じを少しでも減らさなくては。
と言っても、わたしにできるのは、時々、いやみを書く
くらいでしょうか。ただのガス抜きではないか、自己満足
でしょうと、わたしの中でも声が聞こえますが。

 よい年をお迎えください。
 来年もよろしくお願いいたします。





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by byogakudo | 2013-12-31 17:00 | 雑録 | Comments(2)
2013年 12月 30日

ギャビン・ライアル「拳銃を持つヴィーナス」読了 他

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 お正月の準備は明日だ。毎年恒例のシチューを作る。今日は
調香師のLと三人で、佐竹商店街〜おかず横丁へ。

 帰ってきてから「PAN AM パンナム」の5、6、7巻を全部見る。
4巻目は見てないが、見なくてよろしい。登場人物が多過ぎて
捌ききれなくなっている脚本だ。
 クリスティーナ・リッチは、もっと彼女の奇形児的魅力が出せる
役柄の方が、やはり似合う。ただのゴー・ゲッターでは、別に彼女
でなくてもよかった。PAN AMの制服好きなら見てもいいけれど、
かなりひどい出来だ。

 大晦日に備えて読む本を準備していたが、今晩辺りから何度目に
なるのか、久生十蘭「魔都」にしよう。教養文庫版はとっくに売って
しまい、今では文庫本の方が高いので、三一書房版「久生十蘭全集
第一巻」を抱えて読むことになる。

 むかし、「フォカス氏」で年を越したこともあったのを思いだし、
マリオ・プラーツ「肉体と死と悪魔 ロマンティック・アゴニー」も
もう手元にないのを思いだす。あれは恐竜図鑑を眺めるような楽しさ
のある本だったのに。

 そんなことを思うのは、ギャビン・ライアル「拳銃を持つヴィーナス」
が絵画を廻るストーリーだったからだろう。

~12月26日より続く

 セザンヌのカードをする男たちの絵を、どうやって税関をごまかすか。
 立派な額を壊して捨て、日曜画家のわたしが描いたことにして、サイン
の上にポスター・カラーで自分のサインを入れれば、あとで洗い流せる、
とか、各時代の名画それぞれに合わせて密輸方法を考え、絵画や画家の
蘊蓄が記され、平行して主人公が襲われたり、仲間が殺されたりする。

 各エピソードのそのつど、物語の流れが途切れる印象だ。密輸に絡む話を
包含する意図が最後に明らかになるが、飛行機もの以外も書けると証明
したかったのかしら。ぶつ切れの感じが強かった。

     (HPB 1977初 裸本) 





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by byogakudo | 2013-12-30 18:14 | 読書ノート | Comments(0)
2013年 12月 29日

映画館で「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」を見た

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 決心して映画館に行く。ずるずるしてると結局、DVDになるのを待つ
ことになりそうだったので。

 永遠のパリのアメリカ人であり、遅れてきたヌーヴェルヴァーグ青年
だったジャームッシュも60歳だ。それなりに老い、エッジが鈍る。
 だけど、それを認めてやってもいいじゃないか、とは、映画館で見た
から言える台詞であって、DVDで小さな画面と貧しい音質で見たら、
わたしのことだ、もっと小姑根性丸出しの批判をしていたかもしれない。

 ティルダ・スウィントンの少しやつれたうつくしさ、だけで充分満足
だし、ジャームッシュは相変わらず感じのいい、後味のいい映画を撮って
いる。
 
 主人公である吸血鬼の口を借りて、「パーマネント・バケーション」
以来変らない、アメリカへの批判をさせ、現代文明批判を浅く語らせる。
射程距離が非常に短い憾みがある。もっと先に行ける、もっと繊細に考え
られるひとじゃないか、と思うのだが。

 「パーマネント・バケーション」は、これを撮らなければ死んでしまい
そうな切迫感と切実さが感動的だったが、「オンリー・ラヴァーズ・
レフト・アライヴ」には、昔の歌をアレンジを変えずに歌っていると
感じさせる弱さがある。でも、いいじゃないか。衰退を自覚しながら、
もう一度(敢えて)同じポジションに立ってみても。

 「パーマネント・バケーション」の最後は、湾内を一周するだけの
フェリーに乗ってパリを目指すという、アイロニカルな終わり方だったが、
「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」では、汚染を避け、精製
された血液を摂って生き延びてきた吸血鬼が補給を絶たれ、手近な人血で
栄養補給するアナログ・ライフから再出発しよう、という終わり方である。

 老化を自覚するのは楽しいことではないけれど、生きてる限りは生きて
いなければならない、若かろうと老いていようと。今のジャームッシュの
実感でもあろう。
 生活感ある、実感的吸血鬼映画だった。





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by byogakudo | 2013-12-29 21:54 | 映画 | Comments(2)
2013年 12月 28日

冬休みの映画

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 2014年1月3日(金)まで冬期休業いたします。よろしく。

 昨日から頭は冬休み。DVDを借りに行った。クローネンバーグの
タイトルが覚えられなくて、「ユングとフロイトの話です」としか
言えない。店員が自分のスマートフォンでクローネンバーグを検索
して、「どれですか?」「『危険なメソッド』、これです」。
 店のパソコンを調べると取り寄せになると言うので止めて、
「リムジンの中の話、の方を」「『コズモポリス』ですね」。老人は
手間がかかる。

 だけど、「危険なメソッド」なんて直訳ではあるが、日本語では
ハーレクイン・ロマンスみたいに響く。どうしてもクローネンバーグと
結びつかない。

 クリスティーナ・リッチが好きなので一緒に「PAN AM/パンナム」
も借りる。4巻目が貸出し中だけど、後で見ても差し障りないだろう。
 2巻目まで見たが、登場人物が多過ぎて、しかも誰にも感情移入
できないし、特に男優の顔が薄くて魅力に乏しい。

 PAN AMのスチュワーデスにはCIAの下請けがいた、という設定。
事実かどうかは知らない。搭乗前に必ず体重測定が行われ、少し
でも最初に申告した数値を上回ると減点対象になるとか、ガードル
着装を強制されるのは信じられる。まだ1960年代の初め、という
時代設定だから。

 60年代のアメリカやヨーロッパの町並み再現、部屋や車や衣装などの
時代考証はしっかりしているようで安心してられるが、連続TVドラマで、
「ライ・トゥ・ミー 嘘の瞬間」レヴェルを保つのは、やはりむずかしい、
という感想だ。クリスティーナ・リッチも名前はトップだが、出演場面は
他のスチュワーデスたちと同じくらい。
 そろそろ若者の反乱が起きる60年代の気分を出そう、という意図は
よく出ている。だからって、そうですか、としか思わない。

 映画館でジャームッシュ「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」が
見たい。行けるかしら?





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by byogakudo | 2013-12-28 17:37 | 映画 | Comments(2)
2013年 12月 26日

ギャビン・ライアル「拳銃を持つヴィーナス」1/4

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 出来心で「拳銃を持つヴィーナス」を先に手に取った。絵画の窃盗や
偽造、密輸の話らしいので、ちょっと飛行機愛の話から外れてみよう。

 男のメカ好きは、たぶん女には理解が難しいジャンルだ。「本番台本」
でも、主人公は女性より飛行機の方を、もっと愛してるように書かれて
いる印象だった。飛行機とか車は、そのメカニズムや構造を把握して、
意のままに沿わせる快楽機械なのだろう。女にもメカ好きはいるだろうが、
愛し方が違いそう。エロティシズムは投影されてない、ような気がする。

 「拳銃を持つヴィーナス」は、いかがわしい仕事にも手を染めてそうな
ロンドンの骨董商が主人公。ニカラグアに美術館を創るために、欧州で
絵画を買いあさった大富豪の未亡人の依頼で、集めた絵画をスイスへ
届けることになる。美術品の輸出規制法をかいくぐる、彼の密輸業者の
腕を買われて。

 スイスとの国境を無事に通ったセザンヌが早速、奪われてしまう。
今に国家的陰謀にでも巻きこまれるのか、パターンとして?

     (HPB 1977初 裸本)

12月30日に続く~





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by byogakudo | 2013-12-26 15:39 | 読書ノート | Comments(0)
2013年 12月 25日

ロバート・バーナード「作家の妻の死」読了

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 11月に読んで以来のロバート・バーナードだが、こちらの方が
好きかしら。

 D・H・ロレンスとアラン・シリトーの間をつなぐような、1930
年代の労働者階級出身の作家、ウォルター・メイチンは戦後すぐ
死亡し、忘れられていたが、80年代も近くなって復活の兆しを
見せる。

 アメリカ人の研究者は、彼の前妻と後妻が同居する家に日参
して原稿や手紙の研究を重ねる。メイチン研究の第一人者になり、
帰国後は学会の大物になろうと野望に燃える。

 遺言書で、前妻が原稿類を所有し、後妻が版権を所有している
ので、老女ふたりは協議し、そりは合わないが怨讐を越えて同居
している。亡夫の著作の復刊や遺作の刊行が話題になり、今度は
かなりの印税に恵まれそうである。子どもたちも、おこぼれに
目を光らせる。

 家の周りにはロンドン大手紙の記者たちも集まり、スクープを
物せんと狙っている。

 口の悪い前妻と仲良しの主人公、若い教師であるグレッグ・ホッキングと
その女友だちを除く、登場人物ほぼ全員、野心に燃えたり、嫌みな人柄だ。
 クリスティ風に村のうわさ話が乱舞する中、老女ふたりの住む家で火事が
起り、前妻が死亡する。火事の際、あわてて怪我をして煙に巻かれた事故死
とされるが、グレッグ・ホッキングは納得できず、独自の調査を進める。

 ホッキングにしても小者観たっぷりだし、登場人物のいい加減さや感じの
悪さが遠慮なく描かれるけれど、完全な人間なんていやしないのだと、
作者は明るく肯定する。ここらもクリスティ風味である。

     (HPB 1983初 帯 VJ無)





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by byogakudo | 2013-12-25 10:37 | 読書ノート | Comments(0)
2013年 12月 24日

ギャビン・ライアル「本番台本」読了

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 1/4くらい読んでSに廻し、他の本を読んでいたら、どんな展開
だったか忘れ、また初めの1/4を流し読み。
 今度はすっと読み進めるかと思えば、また途中で何か読んで
しまったし、かわいそうなギャビン・ライアル。とか言いながら、
今日2冊見つけて持ち帰ってきた。「ちがった空」の方はたぶん
面白いだろう、「拳銃を持つヴィーナス」は、不安を感じさせる
タイトルで、どうなのでしょう?

 「本番台本」の主人公もイギリス人パイロットだ。元軍人、朝鮮
戦争の英雄だが、1960年代半ばの現在、カリブ海の島で、中古
飛行機のローンや定期検査の費用の捻出に頭を悩ます、しがない
民間パイロット。

 飛行機を維持できて食べて行ければいいや、という生活信条の
主人公なのに、高給で映画撮影に誘われたら、某国のクーデタ
騒動に巻きこまれ、元戦闘機乗りの腕を見せる破目になる。
 爆弾がないときの、敵機を攻撃する手段方法がおかしい。必要は
発明の母だ。
 
 今回も主人公は気の強い美女(一応)と恋愛する。彼女は映画
プロダクションのやり手弁護士だ。今回は結婚しそうである。
 もうひとり、革命精神に生きるラテン系美女が出てくるけれど、
彼女はコメディ・リリーフ。何かというとクラウゼヴィッツを引用する。

 一気に読むべきだった。

     (HPB 1967初 VJ無)





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by byogakudo | 2013-12-24 12:02 | 読書ノート | Comments(0)
2013年 12月 22日

アンドリュウ・ガーヴ「ギャラウェイ事件」読了

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 昨日アップするのを忘れていた今週の新着欄です、よろしく。
 新着欄 

 寒くてとうとう風邪を引いてしまった金曜日、市販の風邪薬で
ぼーっとしながら一日中アンドリュウ・ガーヴ「ギャラウェイ事件」
を読んだ。読むにしたって、暖かくして横になって読めばいいものを、
何しろぼーっとしてたので、起きて椅子に座ったまま読み終える。
 かなり面白がれたから、だけれど。

 ロンドンの新聞記者が仕事でチャンネル諸島に行く。そこで知的な
美人と知り合うが、彼女は突然姿を消す。ロンドンに戻って彼女の
行方を探すのが、導入部。
 次いで彼女の失踪の謎が明かされる。彼女の父親はペンネームを
ジョン・ギャラウェイというミステリ作家で、剽窃した相手を殺した
と見做され、死刑判決を受けたのである。ここから「ギャラウェイ事件」
が始まる。

 状況証拠は不利なものばかりでも、彼女は父の無罪を信じて疑わない。
彼女を恋する記者は、持ち前の取材力で真相を探ろうとする。
 彼女みたいに無罪は信じられないのだが、良い結果でも悪い結果でも、
彼女のために事実を明らかにしようとする。
 彼と彼女の間に交わされる、「こうも考えられる」という、いわば推理
合戦を面白がるミステリだ。

 室内での討議だけでは読者が退屈だろうと心配したのか、或いは
イギリスのミステリには冒険小説性が欠かせない、伝統のせいなのか、
最後に廃坑の落盤事故からの脱出シーンがある。

 地味で着実な書き方の、イギリスらしいミステリ。

     (HPB 1959初 VJ無)





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by byogakudo | 2013-12-22 15:42 | 読書ノート | Comments(0)
2013年 12月 21日

マイクル・コリンズ「虎の影」読了

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(~12月19日の続き)

 1970年前後のアメリカの映画やミステリには、ヴェトナム戦争の
影が差している。1972年刊のマイクル・コリンズ「虎の影」も、
ヴェトナムの影に被われる。

 多民族国家アメリカを肯定しようと、アジア人が多く登場するし、
アジアを好意的に理解しようとする姿勢が見られるのだけれど、
東アジアも南アジアも同じ仏教圏だから似たようなものだと解釈
しているのか、日本人が読むと、どうも妙な気がする。好意的だ
けれど、結局、オリエンタリズムではないかしら。
 と、サイードは眺めたくらいなのに、こんなこと言っちゃって
いいの?

 細やかさのない人道主義者って困った存在だが、アメリカ人は
本気で自分の善良さを信じて行動する、ように見える。やれやれ。

     (HPB 1980初 帯 VJ無)





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by byogakudo | 2013-12-21 13:23 | 読書ノート | Comments(0)
2013年 12月 19日

マイクル・コリンズ「虎の影」もう少し

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 写真は、新富町辺り。Sやわたしにとってはバルテュス空間。
数少ないけれど、都内には足を踏み入れた瞬間、「バルテュス!」
と気づかされる界隈がある。普通名詞では「陋巷趣味」で片づけ
られそうだが。


 マイクル・コリンズ「虎の影」原作は1972年刊行。まだヴェトナム
戦争は終わっていない。登場人物たちは、みなそれぞれに戦争の影を
引きずる。

 戦争で片腕を失った主人公ダン・フォーチューン。殺された親切な
質屋は、ナチ占領下のヴェル・ディヴ事件のとき、我が身可愛さで
何もしなかった大勢のフランス人のひとりであり、戦時中は子ども
だった質屋の弟は、戦後を傭兵として暮し、ヴェトナム戦争時に知り
合った若いタイ人の妻がいる。ヴェル・ディヴ事件の折、ユダヤ系では
ないのに命がけで彼らを救ったフランス人の英雄は、今では英雄伝説を
売り物に、寄食者として贅沢に暮す...。

 第二次大戦中の子ども、戦後は傭兵暮しだった弟が戦争について
述べる。まくしたてる。

< 「[略]おれにしたって祖国フランスの正義を信じ、ドイツとあれほど
 勇敢に戦った男や女を信じて大きくなったんだ。戦わない連中を尻目に
 かけ、自分でも戦争にいった。そして、ヴェトナムで、アルジェリアで、
 おれたちがしでかしたことを自分の目で見たあとで、それもずっとあとに
 なって、やっと知ったんだ。[以下略]」>

< 「[略]ほんの一握りの哀れなフランス人が抵抗しただけなんだ。現に、
 ヒットラー親衛隊に加わった連中の数は自由フランス軍と共に戦った
 フランス人と同じくらいいるじゃないか?
 [中略]
 あの偉大なフランスのレジスタンス組織だって、一握りのイギリス
 諜報員がパラシュートでフランスに潜入してお膳立てしたんじゃ
 ないか! 
 [中略]
 イギリスの諜報員なんだぜ! フランス人の尻を叩いて戦わしたのは。
 ディエンビエンフーの負け戦だってちっとも不思議じゃない、幻影と
 戦うため死に追いやられるのさ。アルジェリアにしても__ヴェル・
 ディヴにしても同じなんだ。
 [中略]
 ヴェル・ディヴか」>

< 「[略]あの夜捕まったユダヤ人はみんなフランスの憲兵に捕まった
 んだぞ! 国家主席のペタンが認め、首相のラヴァルがけしかけた__
 たかがユダヤ人だ、フランス人じゃないってね! 憲兵は有能で、周到で、
 しかも残忍だった。命令を拒んだ憲兵もいることはいるが、そんなのは
 ほんの一握りだ。あとの連中かい? 狐につままれたような顔で、子供が
 死に追いやられていくのに、警官が肩をすくめて目をそむけるのを見た
 ことがあるかね? 数にして一万三千に近い人間が、一九四二年のあの夜、
 ヴェル・ディヴに駆り集められた。それが戦争が終わって帰ってきたのは、
 大人が三十人。四千人からいた子供は一人も帰らなかった。」>

<「[略]ラヴァルにしろ、ペタンにしろ、ハノイやサイゴンやアルジェの悪徳
 政治家とおんなじなのさ。いつの世にも、あいつらは怪物だよ。だが、みんなの
 記憶はうすらぐ。死んだ人間のことは忘れるわけにはいかないがね、パリの
 人間なら、フランス人なら。ほんの一握りだが止めようとした者もいた。ずっと
 数は少ないが救いの手をさしのべた者もいた。だが、オランダ人は自分の国の
 ユダヤ人をかくまった。デンマーク王は黄色い星形を身につけて、毎日、コペン
 ハーゲンの町に馬を走らせたんだ。それなのに、フランス人はユダヤ人刈りを
 やったんだ!」>
(p147上段~148下段)

 まるで過去の日本と、いまの日本についての記述ではないか。
 
     (HPB 1980初 帯 VJ無)

(12月21日へ続く~)





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by byogakudo | 2013-12-19 14:25 | 読書ノート | Comments(0)