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2016年 04月 30日

お師匠さん、ご光臨!

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 お昼前、アンドリュー・ヴァクス/佐々田雅子 訳『赤毛のストレーガ』を
読んでいると、ドアチャイムが鳴った。カメラにお師匠さんが映っている! 
あわてて扉を開いた。
 「いや、電話したら『この電話はもう使われておりません』て、アナウンスが
流れてきてね。どうしたか、九州にでも戻っちゃったかと思って来たんです」。

 お正月過ぎにパソコン絡みで電話番号が変わった。お師匠さんにもその旨、
電話でお伝えした筈だったが、こういうことは口頭でお知らせするべきでは
なかった。ちゃんと葉書なり手紙なり、文字情報で確実にお伝えすべき事柄
だった、と後悔する。

 電話が通じないので心配されたお師匠さんは、わざわざ訪ねてきてくださった
のである。どうにも申訳ない。
 なぜなら、ここは住所を知り、地図で調べていても実際に歩いてみると、まず
着けない地帯だから。

 わが部屋は 女子美のふもと 猫と棲む 荘八塚も 近く在りけり

__という説明で近くまでは来られる。しかしそこで、どの道を選べばいいんだ、
と悩むことになる。電話を頂ければ、大きな道筋を伝えて、こちらからお迎いに
行けばいいのだが、その電話が通じないから...。

 方南町の19段の階段を2回下りて(環七側にエレヴェータが設置されるのが
2、3年後!)地下鉄で中野富士見町へ。そこから見当をつけて歩くが、番地が
飛び飛びで訳が分からない。郵便配達員に出会って、ようやく方角が固まり、ドア
チャイムを鳴らすに至る、約一時間がかりの探査行だったそうで恐縮しまくる。
こんなに心配してくださるなんて。

 と同時に、お師匠さんの体力・気力・根気に、感嘆する。目の手術をしようかと
思うと、先だって仰っていたから、わたしから先に、手術のこと、どうなさい
ましたかと、電話を差上げていれば、こんなにご苦労されることもなかったのだ。
 ったく、もう、申訳なくて。

 Sと三人で話す。もっぱら地震のことが多くなった。





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by byogakudo | 2016-04-30 22:45 | 雑録 | Comments(0)
2016年 04月 29日

みたび、喫茶[ε](「え」)/鈴木創士『文楽かんげき日誌 第15回 神はどこにいるのか』

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 地下鉄・東高円寺駅に向かうときも、南阿佐ヶ谷で下りてからも、
北風が強い。青梅街道での信号待ちでは吹き飛ばされそうになる。
 住宅街の細い道を通っても、あまり風よけにならない。駅ビルのTで
コーヒーを買い、このままJRで中野、中野からバスで帰ったら、散歩
として悲しい。せめてパールセンター商店街を歩き、南阿佐ヶ谷から
戻ろう。

 アーケード内はさすがに風がミュートする。休日なので人出が多いが、
中野サンモールやブロードウェイみたような混雑はしない。喫茶店は
どこも満員だ。南口の古本屋、に近いものは、もうB・Oしかないのか。
古本屋は北口、新刊書店は南口「書原」だ。
 呉服屋さんの店頭ワゴンに、昭和30年代デッドストックとおぼしい
端布セットが並んでいる。描かれている童子の顔が紛うかたなく、
あの時代の表情である。ひとが作るものは時代の刻印を免れない。
 昨日、やっとYouTubeに上がっているのを見つけた小林麻美版
Lolita Go Homeも、アレンジが好きだったと記憶しているが、いま
聴き直すとバブル経済に入ろうとしているときのアレンジだ。(いま
なら、リフレインはもっと短く終わらせるのではないかしら?)

 商店の流れに従って歩き続けると地下鉄駅から離れてしまう。途中で
右折して、また風の強い大通りへ。帰りに(お休みでなければ)3月以来
の喫茶[ε](「え」)
に寄ろう。

 地下鉄を出る。風は止みそうにない。喫茶[ε](「え」)、開いている!
日曜・月曜、定休だ。
 今日はレイアウトがまた違っている。外の新緑と室内とのコントラストが
くっきりする。レジ脇の白い薄布と窓の緑が、左奥の鏡に映っているのに
気がついた。
 Sとわたしが入った直後に男性客ひとり、わたしたちがそろそろ帰ろうかと
する頃、女性客ひとり、と続く。ひとが立ち寄れる場があるのは、すてきだ。


 鈴木創士氏の『文楽かんげき日誌 第15回 神はどこにいるのか』、もう15回!
 わたしが生涯でおそらく唯一の歌舞伎観劇体験した『妹背山婦女庭訓』の、
文楽・オリジナル版をご覧になったのだ。
 前の歌舞伎座の、舞台から遠く離れた立ち見席(その頃は若くて、へいちゃら)
で歌右衛門が人形ぶりで踊るのを見たけれど、華やかで楽しいとは思ったが、
それきり。





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by byogakudo | 2016-04-29 20:46 | 雑録 | Comments(0)
2016年 04月 28日

森茉莉付近(43)/アンドリュー・ヴァクス+大井廣介+加藤周一

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 アンドリュー・ヴァクス/佐々田雅子 訳『赤毛のストレーガ』(ハヤカワ
文庫 1995初 J)が届いたので読み出したら、大井廣介『紙上殺人現場
からくちミステリ年評』(現代教養文庫 1987初 J)も届いた。
 なぜこれを注文したかと言えば、もっぱら地下鉄移動時に読んでいる加藤
周一『西洋讃美』(現代教養文庫リバイバル・セレクション 1993年2刷 J)
の巻末目録にあったから。

 文庫目録を読むのは楽しい。中学生時分から好きだった。
 これが収められている(いた)のか、これも入ってる、と目を走らせる。
子どものころとの違いは、読んだ本にレ点をつけたりしないところだ。手に
いれようと思った本は、すばやくタイトル等を小さな付箋に書いて、財布に
入れておくか、近ごろは速やかに通信販売で探す。買いたいときが読みたい
とき!

 そんなことしてるから積読本が溜まる。昨日も伊呂波文庫で、半澤正時
『横浜ことはじめ』(かもめ文庫 神奈川合同出版 1988初)__夜寝る前に
少しずつ読むのによさそう__と、単行本の森茉莉『戀人たちの森』(新潮社
1974年12刷 函 三島由紀夫の推薦文・帯)を買う。

 むかし妄想した『日本下宿屋文学選集』(2007年2月25日2007年2月26日
2007年2月27日)を、候補作(?!)毎に読んでいけば、わたしの頭の中で編集
した一冊本ができるではないかと思いつき、倉運荘ライフの『贅沢貧乏』もいいが、
よりフィクショナルで貸間生活の『ボッチチェリの扉』と、パウロが住むアパートの
描写があった『戀人たちの森』にした。





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by byogakudo | 2016-04-28 17:39 | 森茉莉 | Comments(0)
2016年 04月 27日

三島由紀夫『お嬢さん』読了

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 昨日は失礼しました。一昨日の散歩のクールダウンを試みては
歩き過ぎてオーヴァヒートする、パターンでした。
 写真の猫が、一昨日の待ち構えていた彼/彼女。

 角川文庫版『お嬢さん』のジャケットデザインは、袖に國枝達也
(角川書店装丁室)とあるが、批評的なデザイン、まさにその通りと
言いたくなる。
 平(ひら)で見ると、右上と左下隅に花柄パターンを覗かせ、真ん中
より気持上に横書きで"三島由紀夫"、その下に小さく"Mishima Yukio"、
さらに下に著者名と同じ大きさで"お嬢さん"。パッと見、三島由紀夫が
お嬢さんであるかのような印象を与えて、その感覚は正しい。

 1960年、「中央公論」に『宴のあと』を連載していたのと同時期、
「若い女性」(講談社)に『お嬢さん』を連載していたと、解説にある。

 そういえば、むかしは"純文学"というのと"大衆小説"というのと、
文学ないし小説には二種類あり、両者は確然と分けられていた。映画
スターとTVスターのランク分け以上の厳しいコードだった。
 大蔵官僚出身でありハイカルチュアの文学者でなければならな
かった(と作家本人が生家を忖度しながら、自分の欲望と他者の
欲望とを混同させて思いこんでいた、とわたしは解釈するが)三島
由紀夫がエンタテインメントを書くからには、やはり文学者らしい
態度で臨まなければならない。そこらの大衆小説一般と間違えられ
ない、クオリティあるエンタテインメント。

 だがしかし、読者層を予想しながら書き出したとしても、手抜きの
才能があまりないであろう、躾のよい人柄と思われる三島由紀夫であり、
なにより書くこと自体が彼を連れてゆく。
 "純文学"作品よりラフな構成であることが、構造の緊密さに覆い
尽くされない魅力__期せずして出てしまう自画像性__を見せる。

 そうとでも考えなければ、あの有栖川宮恩賜公園で展開する、長く
濃密な求婚のエピソード(11章と12章)はあり得ない。そこまで熱を
入れて、ノッて書くのか。

 夕ぐれから夜にかけての公園、水呑場の小さな噴水の水の煌めきを
幾度となく瞬かせて詠われるアリア。わたしが知性溢れる坊ちゃん育ち
ではなくて、知的で分析的な嬢ちゃんだったらよかったのになあと、
作者が思っているのではないかと、読者は思う。

 ヒロインの美人のブルジョアお嬢さんは、知的な女性であらねばなら
ないと決意しているので、どんなときでも心理分析から離れられない
"近代"女性である。彼女に仮託して"近代"の男性作家・三島由紀夫が
語っている構造だ。

 玉葱の皮を剥くような心理分析行為の記述は、これも期せずして、三島の
他作品のヒロインたちの心理分析官ぶりへの批評に通じてしまう、人生経験
に裏打ちされてない若い女性の、頭の中だけの分析行為だ。
 物語の終わり近く、恋敵から突然、機械仕掛けの神に変身して、強引に話を
終わらせる女店員は、シンプルマインデッド故に、下品なまでのエネルギーで、
お嬢さんのひよわな心理分析官ぶりを粉砕する。三島もそういう存在に憧れて
いたのではないかと、読者までも凡庸な心理分析に走らせるのである。

     (三島由紀夫『お嬢さん』 角川文庫 2010初 J)





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by byogakudo | 2016-04-27 20:10 | 読書ノート | Comments(0)
2016年 04月 25日

神楽坂行きが雑司が谷に化ける

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 春は雨が多い。今週も半ばころは雨が続くらしい。晴れれば
せっせと歩く、Sは撮る。
 ところがSDカードに空きがなくなった。消していくらか確保
したが補充しなくては、どうにもならない。新宿に寄ってから
神楽坂に行こうかと、昨夜は言っていた。

 新宿。目当てのカードが売り切れている。今日いちにち分くらい
の空きはあるけれど、不安だ。もう一店舗、見てみる。目当てに
近いものは買ったが、ここまでで疲れてしまった。家電量販店2軒
というのは、わたしたちの限界を超えている。

 神楽坂よりもっと近くて、近い割には遠出気分が味わえる雑司が谷
に行き先を変更する。着いたら、まず休憩だ。新宿ではお茶を飲む
ところがない。新宿御苑前のTでは、外でしか煙草が吸えなくなった。
新宿二丁目店では室内で吸えるけれど、あんまり風紀がよくない。

 雑司が谷。静かで明るく、風通しがいい。
 郵便局もある。お茶の前に、保険料を払いたい。杉並区の保険料を
豊島区で払うのが不思議だったのか、窓口の女性に、今日は仕事で
こちらに来たのかと聞かれる。たまたま、と答えると、
 「いや、こんなマイナーなところなので」と仰る。雑司が谷はマイナー
ではありませんよ、すばらしい散歩コース!

 いつものさむしんぐでコーヒーとケーキ。やれやれ。

 目白通りに出ないよう、出ないよう心がけて歩く。何度となく来ている
ので、撮ったことのある場所が多いけれど、季節は異なり同じ日はない。
 雑司が谷二丁目19界隈がとくによかった。砂利道を下りて行くと、前に
撮った(Sが)葡萄棚のある木造モルタルの二階建て他、古びたモルタル
造りのお家が残っている。もう営業していない「ホット美容室」の、ペンキ
の剥げかけた窓枠がうつくしい。

 雑司が谷は猫が多い。路地に消えるまで高い声で鳴き交わしてしまった猫、
塀の上に、まるで待ち構えていたように坐っていた、落ち着いた、風格ある
ペルシャ猫系、などなど。

 明日も晴れるというので、早めに戻る。





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by byogakudo | 2016-04-25 16:15 | 雑録 | Comments(2)
2016年 04月 24日

アンドリュー・ヴァクス/佐々田雅子 訳『フラッド』読了

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 写真は、モランディ展の帰りに見た、JR有楽町駅ガード下の風景。

 4月15日(金)午後、新宿三丁目で1時間、時間をつぶさなければ
ならなかった。そういうときのために、東口B・Oはあるだろう。例に
よってスーツ売場をこそこそと通り抜け、奥のエレヴェータで6階へ。
108円棚をにらみ、文庫本を7冊買った。

 三島由紀夫『命売ります』、加藤周一『西洋讃美』、小沢昭一
『ぼくの浅草案内』、板橋雅弘/岩切等 写真『廃墟霊の記』、
P・G・ウッドハウス/岩永正勝・小山太一 訳『ジーヴズの事件簿
大胆不敵の巻』、そしてアンドリュー・ヴァクス/佐々田雅子 訳
『フラッド』だ。著者名は知らないし(古本屋時分に扱ったかも
しれないけれど...、いや、扱ってないと思う)、ヴォリュームは
あるしだけれど、本のほうから呼んでいる。

 ジャケット袖の著者影で、ヴァクスは右目に黒いアイパッチを
着けている。解説を少し見てみると、<ポスト・ネオ・ハードボイルド>
(p569)なんて書いてある。それって何?
 気になって一頁目を開いて読んでみた。

< その朝は早めにオフィスに着いた__十時ごろだったと思う。
 おれの姿を見たとたん、犬が裏口のほうへ歩き出したので、その
 まま外へ出してやった。おれも避難通路までついて出て、犬が
 屋上へ続く金属製の階段を上がっていくのを見まもった。犬は
 毎日、排泄物を屋上に垂れ流している。おれもいつか上がって
 いって、きれいに掃除しようとは思ってはいるのだが、こうして
 放っておけば、アル中どもがそこをねぐらにするのを防ぐことは
 できる__連中はたいてい寝煙草を吸うので油断できない。>
(p7)__これは買いだ。

 で、読み出したら、このところ昼間動くことが多くて、夜、すぐに
眠ってしまう。読了までに時間をかけ過ぎてしまった感があるが、
なんというか『スパイ大作戦』のノリ。ハリウッド・アクション大作
の『ミッション・インポッシブル』ではなく、TV映画の軽い風味で、
そこがいい。

 余談に走ると、60年代くらいだと映画スターとTVでのスターでは、
ランクに、はっきりと差があった。もちろん、映画や映画スターが上位、
TVで人気が出て、本編に引き上げられる、という位置関係だった。
 今では映画のスターを主役にして、長々しいサーガ・連続TVドラマが
製作されるようになったけれど。

 ああ、また余談を思い出した。50年代、60年代だと、映画に出ても
トップクラスでなければ、モデルのアルバイトをする。結婚してたか、
それ以前だったかのナンシー・レーガンが、フェイク・パールのモデル
をしたみたいに。彼女は実生活でファーストレディーに成り果せたので、
以て瞑すべし、ということだろうが。

 本題に戻って。
 この第一作から、シリーズ化を目指していたのが明らかで、主人公の
私立探偵、バークとその仲間たちのキャラクターが細かく描かれる。
 『スパイ大作戦』は半公的な組織だったが、その私家版であり、NY
アンダーグラウンド版といえる、こちらのチームも、なかなか優秀だ。

 主人公は何度も逮捕され服役しているので、用心深い。作戦を考えて
仲間それぞれに担当してもらう。モグラと呼ばれる科学技術者、ホーム
レスの老人・プロフ、性転換手術を夢見る男娼のミシェル、連絡中継基地
でもある中華料理屋のママ・ウォン、チベット人武闘家のマックスなどなど。
 顔ぶれからすると、むしろ都筑道夫の『なめくじ長屋』の面々みたいか。

 うらぶれてヤバい界隈に、台風娘ならぬ大洪水(フラッド)と名乗る若い女が
現れて、幼児虐待・常習者に復讐したいので探してくれと頼む。彼女は日本で
修行した武術家だが、『キル・ビル』のユーマ・サーマンと違って、豊かな胸の
ぽっちゃりタイプ。闘うのは得意だが、隠れている仇をじっくりと燻り出すような
綿密な作戦には向かない。逸る彼女を抑えるのも、主人公・バークの役目。

 フラッドの依頼の件だけでなく、悪の華咲くニューヨークでも、さらに腐爛の華
ひらく地帯__一回の大洪水くらいでは掃除しきれない__なので、あれこれ事件
も起き、それなりに片がつき、最後に彼女の決闘の場が設定される。

 アンドリュー・ヴァクスは第二のローレンス・ブロックにはならなくても、
もう一作は、読んでみようと思う。あまぞんで頼んでしまった。

     (アンドリュー・ヴァクス/佐々田雅子 訳『フラッド』
     ハヤカワ文庫 1996年4刷 J)

[同日追記:
 文庫本7冊目は、ジル・ドゥルーズ/湯浅博雄 訳『ニーチェ』。半額棚に
あったが鉛筆線引き等を発見した。
 場所柄で、客も店側もスレている、ないし練れているので、レジで報告
すると即座に、
 「108円にさせていただきます、ご指摘ありがとうございます」だった。]





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by byogakudo | 2016-04-24 19:24 | 読書ノート | Comments(0)
2016年 04月 23日

新宿御苑〜東中野

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 写真の写り込みは、「慈恵医大」

 昨日は失礼しました。昨日も、古本屋を開くことで知り合えた
方々と会っていた。

 地下鉄・新宿御苑前で待ち合わせ、昼食後、御苑を散歩する。
多くの桜は葉桜に、ピンク色の濃い八重桜系統がまだ咲き残り、
園内はそろそろ新緑に向かおうとしている。
 お花見時期はひとが多かっただろうが、いまはゆったり。春に
御苑に来ると、反射的に小西真奈の描く光景が頭に浮ぶ。

 温室ではトロピカル・フルーツが実り、バナナとマンゴーしか
食べたことのないSとわたしが味を質問して、お二人を返答に
困らせる。
 新宿御苑は外国人観光客のツアーコースに入っているようで、
温室でもアジア系、欧米系の人々をよく見かける。

 お茶をどこで飲もうかということになり、(又しても!)東中野の
上島珈琲を提案。ここが混んでいたら、近くに例のルーブル洋菓子店
がある。

 東中野・上島珈琲が好きなのは、むかしの新宿・風月堂をちょっと
思い出させる空間でもあるからだ。そういう話を説明抜きにできる方
(彼のほう。彼女は、もっと若い世代)で、もっと大昔に知り合って
いてもおかしくなかった。

 わたしは、何かつくり出す才能はないが、面白い人々に出会う運には、
これまでずっと恵まれてきた。悪運は強い。





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by byogakudo | 2016-04-23 17:14 | 雑録 | Comments(0)
2016年 04月 21日

「東京新聞」、もっと"引き"で!

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~4月20日より続く

 「東京新聞」の熊本地震報道が示す記録性、誠実さはすばらしい。
 一面を使って地図を出し、地震発生地点と日時を見せることで、地震域
拡大の様子が一目瞭然、理解できる。
 連日して、震度とその内容と発生回数の表(例えば震度7とは「耐震性の
低い鉄筋コンクリート造りの建物が倒れる」と説明して、その右に発生回数
「2」)を出し続けるのも正しい。初めて記事を読むひともいるのだから、
必要な情報である。

 けれども、やや近視眼的な報道姿勢ではないか。自然活動に対して人間は
無力だが、少しでも日常生活への復旧をもたらすのは、ひとがなし得る行為
である。具体的には政治の力を用いて、それが成される。

 それがまあ、どうだろう。震度7の翌日、視察に行く予定だった安倍晋三は、
二度目の震度7という未曾有の大地震に怯えてキャンセル__これは結果的に、
却って被災地のためにはなった。下手なお見舞いは、混乱する現場の足手まとい
以外の何ものでもないから。
 国会でTPP交渉の件を再開する、いや、しないと、東京が(まだ!)被災も
してないのに大混乱している。そして昨日も書いたように、混乱のどさくさに
紛れて、個人の権利を抹殺しようとする法律が可決・成立してしまう。

 権力側はまとめて通してしまって、してやったりだろうが、これらの法律を
一つずつ、詳細に検討して批判する紙面作りを「東京新聞」には求めたい。
 前にもこれらの問題点を指摘した記事があったのは知っているし、覚えて
いるけれど、何度でも問題点は指摘され続けるべきであろう。夏の参院選の
投票行為の参考資料としても。

 いま、地震報道にばかり紙面と人手とを用いるのは、結果として、挙国一致
の救国戦線に参加することではないか。安倍晋三・独裁政権に加担することに
ならないか?

 状況を、もっと"引き"で見渡した紙面を「東京新聞」には期待したい。
(他の新聞には期待してない、というのではない。取ってない、読んでない
ので何ともいえないが、できれば権力に対して批評的な鏡、マスメディアで
あってもらいたい。)

 読者の感情に訴えにくい記事を載せ続けるのは、部数の点で問題だと、営業
部門から言われるかもしれない。軟派な「都新聞」の伝統に反するかもしれない。
 昨夏、戦争法案反対の記事が精力的に続いたとき、読者欄に「いい加減にして
くれよー!」という意見が選ばれて載せられた。
 60歳かそこらで、そんなに考えることが面倒なのか。なんて情けない野郎だと、
わたしは思ったが、熱しやすく冷めやすいのが大衆心理だ。

 そういうことをいうと、すぐ、おまえは何様のつもりだと攻撃されるらしいが、
自己紹介しておこう。戦後の大衆社会に育った"ただのミスフィットなあたし"だ。

 安倍晋三と日本会議一味のせいで、ニンじゃない、いわゆる政治的発言をする
ことが続き、我ながら、こそばゆい思いをしてなくはないけれど、基本的人権が
保障された戦後社会に生まれ育ち、個人が在ってのち、国家も必要悪として存在
すると考えて生きてきた。

 何の努力もせずに手に入れた、自然権としてしか意識してこなかった基本的
人権だが、せめてそれを次の世代に手渡す努力くらい、したっていいだろう。
人権獲得のために命を落した人々を思い出せば、それくらい当然だ。
 普通選挙権にしても、男は1928年になってから、女は戦後、1945年にやっと
得たのだ。

 選挙権の行使は、納税者の意志を反映する。責任を持って使おう。
 ろくに税金も払ってない奴が大きなことをいうと非難されたら、消費行為の
ひとつひとつに付加価値税を払っている、と答えよう。

 感情に訴えない事柄を持続して伝えるのが、どんなに難しいか、分かっている
つもりだ。

 戦時中に刷り込まれた「共産党は何だか怖いから近づかないでいよう」という
洗脳が溶けないまま戦後を生きた80歳代__嵐が通り過ぎるのをおとなしく待って
いたつもりだろうが、焼夷弾は忠君愛国も共産主義信奉も区別しなかった一事から
でも、信仰が結果的安全につながらなかったと証明されていると思うが、こういう
ロジックでは、ひとは納得しない。
 「安倍さんがそんな(国民にとって)悪いことするだろうか?」と、無邪気に
規制緩和の恩恵を語る70歳代__農業に大企業が参入して、たとえば田圃の保水
作用は維持できるかしら?

 感情に直接訴えない事柄ではあるが、いつか個体を直撃する事柄である。しつこく
報道し続けてもらいたい。





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by byogakudo | 2016-04-21 21:52 | 雑録 | Comments(1)
2016年 04月 20日

刑事司法改革法案こと国民発言禁止法案の可決・成立!

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 雨ニモマケズ風ニモマケズ味噌も糞もまとめて一括審議、熊本大地震を
むしろ天佑として隠れ蓑に使い、安倍晋三とその一味徒党は、4月15日に
参議院で"刑事司法改革法案"こと"国民発言禁止法案"を可決・成立させて
しまったって!

 毎日新聞 2016年4月13日

 カレイドスコープ Tue.2016.04.19 23:17 - 2016年4月19日

 最初の趣旨をねじ曲げ、自分たちにとって使い勝手がいいように変質させ、
利権を絡めて焼け太り。バナナ・リパブリック・日本の役人の凄みがよく出た、
今回の法案、及び、どさくさ紛れに成立させるタイミングの読みの良さである。
彼らはけして面に立たず、ソトは政治屋に任せてウチで活躍する。
 こういう頭の良さを、もっと公的で善良な方向で使えばいいのに。地獄落ち
どもが。

4月21日に続く~





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by byogakudo | 2016-04-20 20:10 | 雑録 | Comments(2)
2016年 04月 19日

台東区 東上野二丁目〜三丁目〜一丁目〜元浅草一丁目〜小島二丁目〜新御徒町

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 歩いて東中野に行くことが続き、たいてい上島珈琲で休むので、
ついに回数券を買った。1000円ずつチャージして、少し安くなる
システムだ。

 Sが、どこに散歩に行けばいいのか、かなり歩きつくしてしまった、
と嘆く。23区内の上島珈琲があるところを探して行けば、と提案して
今日は東上野になった。
 つまり、新御徒町で大江戸線を下り、いつもの佐竹商店街と反対
方向を北西に歩けば、JR上野駅前の上島珈琲で休憩できる筈である。
 やってみよう。

 東上野三丁目、地護稲荷大明神のある界隈には長屋が残る。25-3の
ザボン木工細工「エコハート」の窓やドアがいい(写真トップ)。

 Sが散歩にカメラを持つように、わたしは手帖(BLOC RHODIA N.11)
とボールペン(ZEBRA SARASA CLIP 0.7 ブルーブラック)を持ち歩く。
歩きながらノートするので、その日のうちに読み直さないと、あとでは
判読がむずかしい、ぐじゃぐじゃした書き文字だ。
 もう空き頁が少ないと分かっていたのに、新しい一冊を持ってくるのを
忘れた!

 東上野・上島珈琲近くに来て、文房具屋が見える。RHODIA N.11が
なければ、何か他の小版手帖にしようと、諦め半分で、
 「これ、ありませんか?」と、女主人にオレンジ色の手帖を見せる。
 「ございます、あら、白いのしかありませんね、申訳ありません」
 「あっ、ください」。

 そこから、ふたりで文房具・雑貨三昧に走る。だって、置いてあるものが
スジが通っている。いればいるほど、欲しいものがふえる。
 サンスター文具のムーミン(クラフトメモパッド MU15WI リトルミイ)と、
義母のために「出し入れしやすいおくすりケース」(LIHIT LAB. HM571-4 橙)
を買って、店頭の硬質紙の文房具入れ(磁石が紙の中に漉き込まれているの
かしら、全部折りたためば直方体の箱になり、クリップが飛び散らず、付箋や
筆記具を収納する仕分け棚付き)に心を残しながら、岡本紙文具店を去る。

 上島珈琲で休み、元気を回復して、また歩く。東上野一丁目の角地の
お家、窓上の軒がアール(Radius)している、縁には銅板をあしらって。

 そろそろ戻った方がよさそうだが、もう少し。
 清洲橋通りを渡って元浅草一丁目6の「印刷 紙芸品 J堂」と、以前
通って撮ったことのある「上野金文字店」(小島二丁目17)の看板。

 ふたたび清洲橋通りを渡り、佐竹商店街で二度目の休憩、佐藤精肉店で
夕飯のおかずを仕入れる。東の東京はおいしい。
 1時に出て5:30pmに帰宅。


 ところで、川内原発は事故が起きてから停めるのか? そんなに人体実験が
したいの? 地震列島に原発を満載して、もう核武装じゃない?と、S。
北朝鮮の核実験の比ではない、いま、ここにある危機なのに、安倍晋三と
そのシンパは原発運転に邁進する。





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by byogakudo | 2016-04-19 21:33 | 雑録 | Comments(2)