猫額洞の日々

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2005年 05月 11日

05年5月11日(水)

 K夫人が立ち寄られる。先日お送りした封書に貼った切手がお気に召したよう
なので、お裾分け。彼女からは猫絵葉書集を頂く。永遠の女学生的交換風景で
ある。いまは21世紀だったっけ? 

 ディック、まだ核戦争後のひとびとの情景が続いている。戦争の1日前に火星に
向かったため、ただひとり無傷で生きている男(但し火星には行けず、地球の周り
を廻り続けるだけ)その名もウォルト・デンジャーフィールドは、惹句は嘘では
なかった、本当にDJとなり地球に生きる人々を慰めている。火星までの長い旅
の退屈しのぎに備えられた本やテープが、図らずも全人類の慰安に用いられる
こととなった。彼が地上向けに流している朗読は、いまは「人間の絆」(その前は
パスカル)、これを毎日、連続ドラマ式に放送し、人々は時間になると集まって
1台のラジオを囲む。

 しかしこの先どんな展開になるのか、まるで予想できない。まさか各人の苦脳を
描き続けてそのまま終る、なんてことはないだろうけれど。大丈夫かなあ。





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# by byogakudo | 2005-05-11 20:04 | 再録 | Comments(0)
2005年 05月 10日

05年5月10日(火)

 「申訳ありません」とはいいたくない。「申訳なく存じます」と正しく活用させたい。
でもね。話し言葉で使うには堅すぎる。たまにメイルで注文を頂いたときなど、それで
なくても「致します」「申上げます」のちりばめられた文章になるので、そこに「申訳なく
存じます」が加わると、文面が重くなる。いかな動詞活用原理主義者とはいえ、使用が
躊躇われる。涙を呑んで口にする、「申訳ありません」。

 ディックは面白いんだかなんだか、目下、不明。たくさんの登場人物が
核爆発に直面するシーンである。やっぱり原爆に対する認識があまいけれど、
この場合、それを問題にすべきじゃないことは解る。(全アメリカ人に広島・
長崎への巡礼を強制したい誘惑はあるが)。





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# by byogakudo | 2005-05-10 22:46 | 再録 | Comments(0)
2005年 05月 09日

05年5月9日(月)

 今東光「東光金蘭帖」(中公文庫 78初)終える。さあ、今日からやっとディックだ。
その前に「金蘭帖」の抜き書きを。

 今東光は鳥海青児とも友人だったが、鳥海が木村荘八と仲たがいして、
春陽会を脱会したはなしで___
<僕などは鳥海が木村荘八と手を切ったことを寧ろ悦んでいたのだ。というのは
 木村荘八はもう画家としての役目を終った人で、春陽会あたりにもちゃんとした
 制作を発表できなかった。挿絵を描いたり、本の装釘をしたり、日本画みたいな
 ものを描いたりしてお茶を濁していたとしか思われない。筋の通った油彩画は、
 もう描けなかったのだ。云々。>

 ____むかしの人だから仕方ないのかも知れないが、「筋の通った油彩画」
には笑う。本絵主義と呼ぶのか、油絵が最高位、水彩画だのコラージュだの
イラストレイションだのは本格的な洋画にあらずというイデオロギーに苦笑する。
日本の洋画壇のこの制度は、いまどうなっているのか? 企業やブランドと一緒に
作品製作できるかどうかが、いまの制度なのかしら。事大主義者どもめ。





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# by byogakudo | 2005-05-09 22:36 | 再録 | Comments(0)
2005年 05月 08日

05年5月8日(日)

 週末更新の新着本、いつもは土曜日なのに今週はきょう(日)更新
です。すみません。新着欄を経ずに各項目に入る本も随時あり、
なのだが、ぼちぼちなので、時々見て頂ければと思います。文庫本も
ちゃんと載せなければと思いつつ、なかなか実行に至っていません。
そのうち少しずつなんとかなる・する予定です。

 今年も静かな連休の日々でしたと、総括。





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# by byogakudo | 2005-05-08 22:19 | 再録 | Comments(0)
2005年 05月 07日

05年5月6日(金)~7日(土)

 Sの体調不良つづく。きのうもひとり、本の買い出しに出る。わたしまで風邪っぽく
なり風邪薬をもらって呑んだ。なんとか引かずにすんでいるようだが。

 「マンハッタン・ミステリー」(アドラー編 新潮文庫 87初)もだいたい読んだ。
女性作家のサスペンス調を避けた、ということだ。ディックが待っているのに、
きのう買った「東光金蘭帖」(中公文庫 78初)を読み始めている。





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# by byogakudo | 2005-05-07 22:13 | 再録 | Comments(0)
2005年 05月 05日

05年5月5日(木)

 ああぁ、グラシン紙をかけずには本が読めない身体になってしまった。
お客さまから「ストイケイオン」(80年代、美学校出身者を中心に出された
雑誌)を戴いた。映画美術監督・木村威夫氏の処女作「眩暈」が載っている。
他に、彼が経営していた画廊で行われた木村氏の講演記録も頂戴する。
 さあ、読んでみよう。でもその前に、やっぱりラッパーを作らなくっちゃ...。
特に雑誌は表紙縁(へり)がいたむので、ラッパーなしに読むのが怖い。

 文庫本も表紙やジャケットがやわだから、やっぱりラッパーしましょうね。
____という訳で、すべての印刷物は陽焼けやほこりから身を護るために、
ラッパーやopp袋詰めになるべき運命をもつ。いまでは、天の陽焼けを防ぐ
ために本棚の前にカーテンはどうだろうとさえ夢想する始末だ。そのかみ、
新刊本屋から本を買ってくるなり帯とジャケットを引き剥がし、速やかにゴミ箱
へと直行させていた、古本屋の敵みたいな女はどこに行ってしまったのか。





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# by byogakudo | 2005-05-05 22:07 | 再録 | Comments(0)
2005年 05月 04日

05年5月4日(水)

 近くの古本屋で買った「ロサンゼルス・ミステリー」(アドラー編 新潮文庫 88初) が
意外によかった。どれも映画の記憶、スターの記憶に彩られたミステリーで、映画ファン
兼探偵小説好きには嬉しい。いま読みかけの中編サスペンスは、ちょっと飽きているが、
あまりサスペンスものが好きでない(めんどくさくなる)からだ。ディックが廻ってきたのに
(「宇宙のあやつり人形」を思い出したとか言っていた)、「マンハッタン・ミステリー」
も買ってしまったし、後回しになりそうだ。

 きょうは古本屋になってよかった日。若い男性(高校1、2年生)からボードレール、
マラルメ、ランボーが好きだけれど、他にどんな詩がお勧めかと聞かれる。
 Sがロートレアモンを思いつく。3冊ある中から60年代風の函装幀版(現代思潮社版)
をお見せしたら、ぱらっと読んで「好きです」。「ナジャ」も買って下さった。
 記憶は途絶えることなく、地下水脈としてひそやかに続いているのかも知れない。
そうでありますように。





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# by byogakudo | 2005-05-04 22:00 | 再録 | Comments(0)
2005年 05月 03日

05年5月2日(月)~5月3日(火)

 やれやれ、春陽文庫「横溝正史長編全集」6冊ばかりを読み終えた。____昨夕書いた
のはここまで。日記は暇でしかたない日中に書くにかぎる。(3時、4時に開けても同じこと
ではないかと、ときどき絶望する)。長編全集19」の「迷路の花嫁」は人情系冒険小説か? 
妙な代物だった。映画化された有名長編を読んでいない弱味があるが、閉鎖的な農山村が
舞台で、血縁がらみの犯罪なのでしょう? 読む前から気が重くなる。いつか読むかも知れない
が、ここ当分、いい。

 ディックはSが先に読んでいてまだ廻ってこない。あのディックですら、原爆に関しては
ハリウッド映画的・一般アメリカ人並みの認識(原爆を超大型爆弾の一種としてしか考え
ない)らしいが。今週中には読めるとして、問題は今夜、何を読めばいいのだろう? 
 わたしは古本屋に行きたい。





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# by byogakudo | 2005-05-03 21:35 | 再録 | Comments(0)
2005年 05月 01日

05年5月1日(日)

 疲労蓄積でダメです。Sの風邪もなかなか回復しない。去年のいまごろも体調不良の
メモがある。春先が不調ということか。

 厚いし重いが、山田宏一インタビュー集「映画とは何か」(草思社 88初)を何編か
寝床で読む。(疲れているなら早く休めばいいのに)。未発表や雑誌に掲載された
きりのインタヴューを中心に編まれたもの。吉田喜重「戒厳令」の北一輝役に、元気で
あれば森雅之も考えられていた、とか。実現していれば、ちょっと見たかった。怖くて
格好よかっただろうに。読み残しは棚の前で立ち読みしよう。

 読みかけて棚出しした乾正雄「夜は暗くてはいけないか」(朝日選書 98初)も、もう少し
読み進めたかったが、せめて曇天空や全天空照度、照度と輝度の定義などをノートして
おいた方がいいんじゃないか、理科系知識ゼロなのだから。





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# by byogakudo | 2005-05-01 21:27 | 再録 | Comments(0)