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猫額洞の日々

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2010年 06月 05日

鮎川哲也「準急ながら」読了/内田青蔵「消えたモダン東京」へ

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 写真は、昨日の馬喰横山で。と断っても、いつも、いつかどこかで、
の風景である。

 今週の新着欄です、よろしく。
 新着欄

 この作家なら時刻表が出て来ても鬱陶しくないないだろうと、予想が
ついたので読んでみた。隕石がぶつかって大けがをしたという派手な
イントロダクションが、ちっとも後の記述に影響しないところが鮎川哲也
らしい堅実さだ。

 クロフツ・タッチの地道な仮説と再考とが魅力的である。今回は全部
「ホーム」でなく「(プラット)フォーム」表記だったので、彼もまた原理
主義者の列に加えてしまおう。

 V音とB音の片仮名表記に細かいのは、小姑根性だと、思う。便宜上の
ことに過ぎないし、紙面や画面がうるさくなる。
 「シルヴィ・バルタン」と書く方が「シルヴィ・ヴァルタン」表記より、
すっきり見えるのは、承知の上ではあるけれど、原理主義者につける薬は
ないのさ。
      (光文社文庫 01年3刷 J)

 内田青蔵「消えたモダン東京」(河出書房新社 らんぷの本 02初 J)、
内容はほとんど知っている(けれど、忘れてもいる)が、「建築写真類聚」や
「日本地理大系」、「復興と帝都」などからの復刻写真が愉しいので、
本文も読んでいる。

 つくづく「ShowaStyle 再編 建築写真文庫」は、しんどい。リミックスは
わかるけれど、背割れがこわくて見開き頁が充分に開けて見られないのは、
やっぱりいやだ。 

by byogakudo | 2010-06-05 16:15 | 読書ノート | Comments(0)


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