2010年 06月 09日
click to enlarge あれっ、昔読んだのは「三文役者あなあきい伝」の方だったのかしら? いくら記憶力が衰えているとは言え、どうもこちらは未読だったような 気がして来た。「あなあきい伝」も、今パラパラ開けてみたら覚えてない。 もう、大丈夫なんだろうか、こんなに壊れちゃってて? それはさておき、「無責任放言録」中の白眉は「小さな<川島雄三伝>」 ではないか。広島で新藤兼人の「母」ロケ時に訃を知らされ、書いた ものである。 < __10年前[注: 1953年頃?]の3年間ほど、毎年正月元旦から 3日間、川島旦那はオレの家に居た。何処の酒場も開いてないから である。4日目になるとコツ然と姿を消して行方不明になった。東京 無宿になるためである。オレが今でも時々東京無宿になるのは旦那の 大きなエイキョウである。アリガトウでした。川島旦那が酔い痴(し)れて 寝てしまうと、オレの側近のオンナは旦那を抱えてフトンへ運ぶので あった。<川島先生て案外軽いのね>、オレはオンナの頬(ほお)を ピシッと叩いた。側近のオンナが言うべきでない言葉を言ったからで ある。オレは聞きたくない言葉を聞いたからである。>(p87) すべての男はホモセクシュアルであり、大抵の女がヘテロセクシュアル なので、人類は続いて来てしまった。 (角川文庫 84初 帯 J)
by byogakudo
| 2010-06-09 13:50
| 読書ノート
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