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獅子文六が戦前に「主婦之友」から女版「坊ちゃん」をと、頼まれて書いた
作品だ。愛読書でもあったので、それでは全部逆にして、パロディをやって
みようとした。
田舎娘が上京して教師になる物語にしたが、
<竹を割ったやうな男といふものはあつても、竹を割ったやうな女といふ
ものは、どうもウソになることを、書きながら、よく気づいた。>(p210)と、
あとがきにある。
じつはオリジナルの「坊ちゃん」を読んだことがないので__わたしは何を
読んで来なかったかを告白するのが、このブログのテーマのようだが__、
オリジナルとパロディの比較対照ができない。できなくっても面白がれれば
いいのだが、あんまり興味をそそられるストーリーでもなく、そのまま読み
終わってしまった。
(角川文庫 1957年7版 裸本)
東京新聞の夕刊のコラムで、山崎ナオコーラ(彼女も読んだことがない)が、
好きな作品の場合は、それについて書くけれど、嫌いな場合は、何も評価
しないことにしているとか、書いていた。自分には向かなくても、他の人には
大事な作品なのかも知れないから、という理由だったと覚えているが、今の
若いひとの感受性なのかなあ。
若いころを罵倒し合って過ごしてきたので、こういう優しさや配慮が、どうにも
わからない。作家が評価を怖れていて、どうする。ひとがどう思おうと、わたしは
こう感じる・考えると立ち位置を示すのが作り手のモラルであって、無視されようが
罵倒されようが、関係ないじゃないか。
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