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スコットランドが舞台のミステリというと、前に何か読んでいる。
ふーん、「花崗岩の街」と「黒と青」か。スチュアート・マクブライドと
イアン・ランキン。
もちろん、検索して見つけたタイトルと作者名である。読み返せば
何がなし思い出すことであろう。
ウィリアム・マッキルヴァニー「夜を深く葬れ」はと言えば、こんなに
比喩表現が続出するミステリは初めてだ。
犯罪や犯人の心理を内在化して思考する主人公、レイドロウ警部に
ふさわしい文体であり、けして気障ったらしくならないところがいい。
つまり、必然性のある比喩の連続だ。
気になるのは、下層階級やヤクザの話し言葉が、ステレオタイプに
日本語のスラングやヤクザ口調で翻訳されていることで、もう少し
抑えめに訳されていたら、とは思う。が、読み進んでいるうちに、まあ
いいか、となるのは感じのいいミステリだからだろう。
早く読み終わらなくっちゃ。グレアム・グリーン「第三の男・落ちた
偶像」を見つけたので。
(HPB 1979初 帯 VJ無)
1月10日に続く~
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