人気ブログランキング | 話題のタグを見る

猫額洞の日々

byogakudo.exblog.jp
ブログトップ
2013年 05月 19日

(2)コレット「シェリの最後」/大佛次郎「鞍馬天狗2 地獄の門・宗十郎頭巾」読了

(2)コレット「シェリの最後」/大佛次郎「鞍馬天狗2 地獄の門・宗十郎頭巾」読了_e0030187_045767.jpg












(5月14日の続き)

 「シェリの最後」にはたくさん紙片が挟んであるけれど、
思い出せるだろうか?
 そうだ、ココ・シャネルの時代、ギャルソンヌの時代が
始まろうとする頃だった。女らしさの定義にスポーティと
いうキーワードが加わってきたのだ。

 母性的な優しさにくるまれて大人になったシェリには、
なじめない時代だ。彼はレアの過去を知る老いた女に
慰藉を求める。立派な(成り上がることに懸命な)自宅を
見捨てて老女のわびしい部屋に入り浸り、過去を愛撫する。
 結論はあらかじめ決まったようなものだが。

     (岩波文庫 1994初 J)

(1)コレット「シェリの最後」
(2)コレット「シェリの最後」


 大佛次郎「鞍馬天狗2 地獄の門・宗十郎頭巾」も読んだ。
あんまりピンとこなかった。ファナティックになることを避けて、
徹底的に話し合うことが大切だ、というメッセージはわかった。

 映画も見たことがなく、鞍馬天狗はスティル写真しか知らない
ので、小説の鞍馬天狗が中年男ではなく、あくまでも理性的に
ふるまうことを信条とする、穏やかな坊ちゃん風の青年であるのに
驚いた。

     (小学館文庫 2000初 J)





..... Ads by Excite ........
 

by byogakudo | 2013-05-19 13:13 | 読書ノート | Comments(0)


<< リチャード・スターク「レモンは...      「フランシス・ベーコン展」に行った >>