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猫額洞の日々

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2014年 10月 24日

ローレンス・ブロック「緑のハートをもつ女」1/2

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 まだまだ続くローレンス・ブロック。ああ、「魔性の落とし子」はどうしよう?
どこかの文庫で「危険な文通」を復刊してくれないかなあ。これは、もしかすると
好みではないかという気がするので、洛陽の古書価を低からしめると分かっちゃ
いるけれど、お願い、復刊してください。

 1965年に原作刊行なので、ローレンス・ブロックは27歳くらい。若いとき
から巧い作家だったのが、よくよく分かる。ポール・エングルマン「死球(デッド
ボール)」と違って、こちらは小人数、4人きりだ。主人公、その友人、女秘書、
土地成金、それだけ。主人公と友人が詐欺師コンビ、土地成金の会社・社長
がカモ、社長の秘書兼愛人である女が内部から手助けする、シンプルな構成、
定番のプロット、そして面白い。

 かたぎの生活に滑りこもうとしている刑務所帰りの中年の主人公を、若手の
詐欺師が誘いにくる。二度と刑務所に戻らないために誘惑を拒否する主人公だが、
ついにノり、詐欺行為が始まるプロセスが、きびきびした文体で記される。
 悪女を直感させる女秘書のあでやかさと安っぽさ。主人公が仕事を忘れて
彼女にのめり込むだろうと予感させる、ふたりで過ごす一夜。絵に描いたような
ファム・ファタールぶりがうつくしい。

     (ローレンス・ブロック/田口俊樹 訳「緑のハートをもつ女」
     創元推理文庫 1990初 帯 J)

10月24日に続く~


 Bryan Ferry - Hold On!I'mA-Comin' (Live)
- Nuits de Fourvière, Lyon, FR (2011/07/25)

 同じライヴのYouTubeがいくつかあるけれど、これがいちばん、
ダンサーの動きに注目している。下手(しもて)にもうひとり髪の長い
(ヘアピースかもしれないけれど)ダンサー。
 振りつけとパフォーマンスにうっとりする。ダンスだけれど、まるで
音を出すメンバーの一員みたような踊りっぷりだ。





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by byogakudo | 2014-10-24 20:15 | 読書ノート | Comments(0)


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