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猫額洞の日々

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2015年 10月 29日

内田魯庵/山口昌男・坪内祐三 編「魯庵の明治」を読み始める+菅義偉 他

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 JR代々木駅近くで。ガード下の風景には昭和が溜まる。

 "おじいさんの日本語"と仮に呼んでいるが、内田魯庵だったり
木村毅だったり、あと、彼、ああ名前が思い出せないが、つまり
その種のむかしのジャーナリスト系日本語も好きだ。なんというか
ゴツゴツしていながら流麗である、妙な魅力のある日本語。

 『銀座繁盛記』の『(十一) 銀座の大久保彦左衛門』は
『(1) 三枝商店の先代』と、甲州出身、三枝与三郎の話が
始まるが、その『(4) 毛糸の伊勢屋』から引用する。

 三枝与三郎の唐物屋(洋品雑貨店)"伊勢屋"が、日本で
ほぼ初めて毛糸を売り出す。

<毛糸の流行した原因は官吏の勤務服が洋服に定まって
 (夫より以前は判任以下は大抵和服)沓下が足袋と同じ
 常用必需品となり、毛糸の手編が保温上耐久上有利と
 認められてからだ。ショールやジャケツの手編の流行は
 其の後である。
 [中略]
 ショールが流行り出したのは明治十二三年頃からだが、
 初めは女よりは男が用いた(女の防寒具は十四五年までは
 お高祖頭巾だけだった)ので、重に縁飾(フリンジ)付きの
 格子縞の薄羅紗だった。此の擬(まが)いの綿織(めんおり)を
 堕落した達磨然と頭からスッポリ被るのが当時のモダーン・
 ボーイの粋(いき)がった風俗だったのだ。女がショールを
 用いたのは十四五年頃からで、お高祖頭巾の外にショールを
 纏った。一時は馬鹿に大きい膝掛ほどのを裾長に引掛けた
 もので、トンとカチューシャの芝居を見るようだった。アレは
 露西亜の田舎女の風俗だという悪語(わるくち)もあって余り
 大きいのは流行らなくなり、同時に毛糸の手編が流行りだして
 伊勢屋が益々繁昌した。>(p87~88)

 思い出した! 長谷川如是閑。失礼しました。

     (内田魯庵/山口昌男・坪内祐三 編「魯庵の明治」
     講談社文芸文庫 1997初 J)


 いわゆる"マイナンバー"に性別表記があるので性同一性障害の
人々が苦しんでいると、今日の東京新聞・夕刊で読む。ナチの
迫害の対象がユダヤ人だけでなく、同性愛者も対象だったのを
思い出す。

 菅義偉は海兵隊の一部の移転先、グアムに出張して、沖縄の
米軍基地負担を減らしています・アピールをしながら、辺野古の
埋立て工事を強行する。
 子どもの貧困率が上がっているのを知らなくはないので、援助の
ための民間基金はできないかと問う菅義偉。なんのために政治が
あるのか。オスプレイ一機でどれだけの社会保障が可能になるか、
官僚は計算して、菅義偉に見せてやらないのか。

 女に知性があるのか、あるとしても機能しているのか疑問になる、
【書き起こし】自民党・猪口邦子 参議院議員 電話インタビュー
 自戒を込めていうが、女は話題の表面で運動する字面に引きずられ
やすい。文の論理構造を忘れ、距離を見失い、一字一句に感情的に
反応しやすい。猪口邦子は自分が右翼のお先棒を担いでいることにも
気づけない。まあ、アジア女性基金の欺瞞性に気づけなかったなら、
無理もないのか。
 サイトのいちばん下にある【全文起こし】自民党・国際情報検討
委員会委員長・原田義昭 衆議院議員インタビュー
も、頭が痛くなる
ような、ものすごさ。耐えて読んでみたが。
 





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by byogakudo | 2015-10-29 21:24 | 読書ノート | Comments(1)
Commented by saheizi-inokori at 2015-10-30 10:32
名護の市民に直接何十億もの金を渡す一方で工事を強行して逮捕者までだす。
分裂したという山口組のヤクザも舌を巻くでしょう。


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