2015年 11月 01日
![]() 写真は新宿御苑で。新宿高校側の「母と子の森」入口にあった 木製・円形の建物。 むかしの日本語記述は漢語遣いが多くて、読めない漢字が屢々 (と漢字にしてみたが、書いてみろといわれても書けない)出てくる。 読めないとき、どうするか? スルーしても意味は通るから、それで かまわないようなものを、やはり気になるとき、偏+画数でweb上で その漢字を探し出し、コピーし、一文字空けて"読み方"とくっつけ、 読みと意味を確認する。 あれが気になるから、今から探してみよう。「跼蹐」だ。 あちこちに出てきたが、『病臥六旬』の『淡島寒月翁の遷化』 (p228)から。 きょくせき、の読みでいいが、「跼天蹐地」の略語で、 <高い天の下でからだを縮め、厚い大地の上を抜き足で歩く意> <肩身がせまく、世間に気兼ねしながら暮らすこと。ひどくつつしみ 恐れること。跼蹐 (きょくせき) 。「....の心境」> 漢文や漢語の知識がゼロなのが、よくわかる。残念である。 前に戻って、『銀座繁盛記』の『(六)清新軒と函館屋』より__ <其の頃は待合政治というものも無かったし、寝猫遊びは市井の 遊冶郎のする事で、朝廷の大臣参議は堂々と馬車を[注:芝・桜田 の売茶亭という一流の大割烹店に]乗入れて酔歌乱舞の豪興をやった もんだ。>(p46) 「シンネコ」という、男女がセクシュアルな面で親しい様子を示すで あろう言葉を目にしたことがあるが、「寝猫」という字を書くのか。 あるいは、こんな文字でも書かれる、のか。 硬軟ともに、明治の言文一致日本語でさえ、こんなに遠くなった。 もう一カ所、漢字で記された外国の地名がやっと読めたことも 書きたかったが、どこで読んだのか、それを忘れてしまった。 __いや、見つけた。『灰燼十万巻』の焼けた洋書目録を並べる 箇所だ。 <英独仏露伊西以外、和蘭、瑞西、波蘭、瑞典、那威、澳太利、 匈牙利、葡萄牙、墨西哥、アルゼンチン、将た印度、波斯、中央 亜細亜あたりまでの各国書目を一と通り揃えていた。>(p162) __"匈牙利"が最初読めなくて、そのうちフン族と思いついて、 やっとハンガリーと読んだ。あーあ。 (内田魯庵/山口昌男・坪内祐三 編「魯庵の明治」 講談社文芸文庫 1997初 J)
..... Ads by Excite ........ ■
[PR]
by byogakudo
| 2015-11-01 20:25
| 読書ノート
|
Comments(0)
|
アバウト
カレンダー
カテゴリ
以前の記事
2018年 04月 2018年 03月 2018年 02月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 07月 more... リンク
■ねこ新聞
■月刊ねこ新聞Twitter ■蟲文庫 ■旅猫雑貨店 路地裏縁側日記 ■海ねこ的 日々の暮し ■森茉莉街道をゆく ■山崎阿弥 ■サイコ☆ヒステリック 徒然日記 ■鈴木創士 ■安柊 有人 ■安柊 有人fb ■nibuya(@cbfn) ■楠森總一郎 EROS VERSUS ■hirose tadashi|photographer ■kizashino ■do-do ■スローラーナー ■muttnik ■l-ange cie* ■やっぱりモダニズムが好き! ■かめ設計室 ■建築ノ虫 ■ご近所の日々 ■素人魂〜特濃魚汁〜 ■素人魂@深海魚鍋オフのいたちょ ■梟通信〜ホンの戯言 ■PAPERWALL ブックデザイナー日下潤一の日々 ■daily-sumus2 ■退屈男と本と街 ■古本屋ツアー・イン・ジャパン ■okatakeの日記 ■ギャラリー ときの忘れもの ■ときの忘れもの@twitter ■銀座レトロギャラリーMUSEE ■痩せたり太ったり ■橋場一男 ■Tracy Talk・・・ ■メグブログ 美咲歌芽句 ■亜湖公式サイト ■ヒゴヒロシ ■坂本弘道公式サイト ■三信ビル保存プロジェクト ■逗子なぎさホテル ■わき道にそれて純喫茶2 ■アトリエ プティカ 最新のコメント
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||
外部サイトRSS追加 |
||