2016年 03月 01日
フランス現代思想と総称されるであろう本を、ほとんど読んで 来なかった。ドゥルーズの死についても知らなかった。それでも これは、気持ちがいい思考の記録だと思う。 『老いの言葉__1』「......言うまでもなく......」より引用。 <「終末論」と「崩壊」を混同してはならない。終末論は 外在性のイマージュであり、「崩壊」は内在性の条件で ある。>(p18) <生は内在的な死において漸進的に崩壊してゆく過程 なのであり、内在的な雪崩れの分散そのものとして 定義されねばならない。死はもはや「外部」ではない。 或いは生には外部などない。生と死は「崩壊」という 内在的な過程の中に同じものとして内包され、わたし たちの存在の、或いは「世界」そのものの絶え間無い 分散となり、離散集合のリズムとなる。死すべき人間、 或いは死すべき世界とはすべての過程を示すほとんど 「科学的な」言葉であり、先取りされた終末の予感= 詠嘆の言葉ではない。>(p19) 枕頭の一冊になるだろう。 (丹生谷貴志『死体は窓から投げ捨てよ』 河出書房新社 1996初 帯 J) 3月7日に続く~
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by byogakudo
| 2016-03-01 19:33
| 読書ノート
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