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猫額洞の日々

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2017年 03月 24日

(2)海野十三/橋本哲男 編『海野十三敗戦日記』読了

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~3月22日より続く

 『空襲都日記(第一部)』昭和20(1945)年3月4日の日記より__

< ○朝子[注:海野十三の長女]の友達の鈴木さんのそのまた
 お友達が、この前有楽町の爆撃のときあそこを歩いていたが、
 爆弾の落ちる音を耳にして、これはいけないと思い、遂に思い
 切って「伏せ」をした。ところがその直後に爆弾は至近距離に
 落ちて爆裂したが、伏せたおかげで身に微傷も負わなかった。
  ところが、あたりを見まわすと、そばに長靴をはいた脚が二本
 立っていた。脚だけである。その上がない。思い出したのは、
 自分が伏せをしたとき、横を陸軍の将校が通ったが、その人が
 今はこの脚だけになったという事。その上の方はどうしたかと
 思って見まわしたが、それはどこにも見えなかったという。
  ○この有楽町では、鉄カブトをかぶった首がころころ転っていた
 という。防空壕から首だけ出していたので、首だけやられたので
 あろうという話。しかし本当はそうではなく、立っていて、首だけ
 爆風にやられたのであろう。>(p48-49)
__科学者らしい推理や思考が、随所に見られる。

 昭和19(1944)年12月6日の焼夷弾を描いた図(p16)や、クリスマス
の日記__

< ○田口泖三郎氏のB29の爆音聞き分け方の放送が始まり、つづいて
 いる。難解だ。普通の人には、あれではわかるまい。述べ方に工夫が
 ほしい。日本の学者というと、なぜこのように人に伝授の仕方が拙いの
 だろう。飛行士の養成に手間どり、生産増大の出来ないのも、皆こんな
 ところに大きな原因がひそんでいるのだと思う。
  私の場合は、放送を聞いているうちに少しずつわかってくるような気が
 するが、要するに説明はまずい。いい放送なんだが、惜しいことだ。>
(p18-19)
__冷静である。

 海軍に報道班員として徴用され、南方に行く。頑健ではないのに
責任感が強いので、猛暑の中でも原稿を書く。優しい人柄なので、
遅れてやってきた作家仲間が早く慣れるように世話をやく。身体を
壊すまで仕事をした。見かねた仲間が運動して、やっと内地帰還
命令が出るが、結局、結核が治らず、敗戦から4年後、死去。

 戦前に日米戦争の可能性を小説にしたり、原爆の恐怖も描いている。
木と紙でできた家屋が並ぶ日本の街が空襲を受けたら、どんな悲惨な
ことになるかも予見して、小説の形で警告していたが、戦争中に軍事
小説を書いたので、敗戦後、自分も戦犯に問われると悩む。
 誠実はいいけれど、ナイーヴ過ぎる。困ったものだ。海野十三は作家
なのに、悪や悪意の存在をどう認識していたのだろう。

 親を失う子どもたちが不憫で、一家で心中しようとして、周囲が
気づいて止めてくれた。
 うちにも青酸カリがあったことを祖母から聞いた覚えがあるが。


     (海野十三/橋本哲男 編『海野十三敗戦日記』
     中公文庫 2005初 帯 J)



呪 吐爛腐/呪 心臓亜屁/呪 共謀罪=ネオ治安維持法/

 夕方のTVニュースで、安倍昭恵と籠池諄子とのメールの
やりとりを、声優による吹き替えで放送していた局がある。
 "安倍昭恵"役は、若く気弱で事態に困惑している被害者の
調子で語らせ、"籠池諄子"役は、厚かましくヒステリックな
おばさん口調で演らせていた。局のスタンスがよく理解できる
吹き替えであったが、うっかりして、どの局だか確認を怠った。
 いまだに安倍晋三・安倍昭恵に、おべっかを使い続けている
のは、どのTV局だろう?

 幼稚園で園児たちから、
 「わたしたちもがんばります。安倍昭恵夫人もがんばってください」
と声を揃えた挨拶を受け、涙ぐんでいる映像なんてのも、物凄い。
 夫は馬鹿で気狂い、妻も同様だが、さらに頭のネジが緩んでいる。

 いちおう民主主義国家なので、首相夫妻は殿様と奥方ではない筈だが、
殿に何たる無礼、というので懲罰的に証人喚問をいたしやしょうと言い
出す部下や、尻馬に乗る政権・引っ付き虫、以下ぞろぞろと。
 はずかしいぜよ。


<FAXの二枚目は特に決定的だろう。「ゼロ回答」というなら、「立場上、
 そういう話にはお答えできない」と突っぱねるべき。【画像】これが
 「神風を吹かした」安倍昭恵氏のFAX!―籠池爆弾がさく裂、首相
 夫人の証人喚問が焦点に(志葉玲)>
(4:12 - 2017年3月23日)

 なぜ、内閣総辞職・解散総選挙にならない?





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by byogakudo | 2017-03-24 21:06 | 読書ノート | Comments(0)


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