2017年 10月 15日
写真は、墓地付きお寺で見かけた猫さん。頭の左右の黒い 部分がずれていて、"日本昔ばなし"の趣きあり。 <中島岳志 安保法制に対して本来の保守が最も怒っているのは、 その決め方です。保守は、懐疑主義的な人間観を持っている。 それは、理性は不完全で万能でないという考えからくるもので、 「多くの庶民たちによって形成されてきた良識や経験値を大切に して、徐々に変えていこう」という考えが保守思想の王道だから です。 [略] しかし、安倍晋三首相には決定的にそれが欠如している。国会と いうものを非常に軽視し、議論というよりは単に時間をクリア すれば安保法案は通るんだという姿勢を取り続けた。これに対して 保守は、「あいつはデタラメだ」と感じているし、違和感を持って います。自民党の重鎮の方々にも、同じ感覚を持っている人が多く いると思います。 山下芳生 私は大阪に住んでいますが、「日本維新の会」の法律 顧問の橋下徹さんもその典型かもしれないですね。選挙で多数を 得れば、後は何をやっても許されるんだという考えに立っていて、 民主主義とは相対する。> [略] <中島 若狭さんは希望の党設立前、新党の一番のテーゼは一院制 にすることだと言っていました。ですが、国家意思を決めるのに 時間がかかる二院制を取っているのは、死者からの私たちに対する 歯止めなんです。これを簡単に崩壊させることはあってはならないし、 安倍さんが議会内の慣習などを平気で破り、閣議決定によって憲法の 解釈を変えていくやり方も見すごせない。この姿勢は、死者の経験値 をないがしろにすることで、死者に対する冒涜です。> [略] <中島 アベノミクスも保守としてどうおかしいのか考えると、企業の 内部留保の問題に行きつきます。アベノミクスは一時的な現象であって、 未来は不安定だと考えているから、企業は内部留保を貯める。数十年先 の安定的なビジョンと政策があってこそ、思い切った投資や企業の活性化 というものができるわけで、それがない以上、みんな内向きに縮小して いく。中小の零細企業まで政治が支えていくという体制がなければ、 経済の循環は生まれません。 アベノミクスは年金をさまざまなマーケットにつぎ込み、結果、その お金はグローバル企業に流れていっており、これが日本の土台をどん どん潰していっています。こんなことをしている人間に保守を名乗って ほしくない。> [略] <中島 自己責任という観念についても、ちゃんと乗り越えていかな ければいけない。社会的な弱者として位置づけられる人たちが自己 責任論に魅了されてしまうケースもあります。維新の橋下さんが典型で、 「自分はこんなに頑張って這い上がってきたんだから、この人生を認めて ほしい」という承認欲求や実存的アピールが自己責任論になっている。 この構造をうまくほぐさないといけない。 批評家の小林秀雄が面白いことを言っていて、伝統がどういう時に 現れるかというと、大きな破壊の嵐に見舞われた時だというんです。 これを現在に当てはめて考えると、自民党や維新、希望の党の人たち が破壊者であり、それに対して伝統を大切にせよと言うのが共産党と 本来の保守ということになる。> (緊急対談 衆院選で問われる日本政治の新しい対決軸、リベラル陣営の リアリズムとは(山下芳生×中島岳志)) 呪 亜屁沈臓/呪 汚池腐裏子/呪 共謀罪=ネオ治安維持法/呪 吐爛腐/ 安保関連法(こと戦争法)の本会議投票行動(PDF)+東京都の 安保関連法(戦争法)に賛成した議員名 共謀罪強行成立記念! 安倍政権の暴挙を忘れないために振り返る 「共謀罪トンデモ答弁・暴言録」 【票を入れるな危険】日本会議所属の都議候補一覧 小池百合子氏 日本会議“本流”から外れた愛国者 「共謀罪」法 衆参両院議員の投票行動 上記のPDF
..... Ads by Excite ........
by byogakudo
| 2017-10-15 21:21
| 雑録
|
Comments(2)
Commented
by
saheizi-inokori at 2017-10-15 21:42
正統な保守は今の日本人には理解できないのでしょうか。
枝野立憲がもう少し保守寄りになればいいのかな。
0
Commented
by
byogakudo at 2017-10-16 00:00
ただの感情(ねたみ・そねみ・うらみ・つらみ・
ひがみ)発露に過ぎない言説を、自分の考え方だ と勘違いしないこと、 ともかく反対意見の相手を精緻にやり込めること が正義の実行だと勘違いしないこと、etcを 心がけるだけで、かなりすっきりした世の中に なりそうなのですが。 |
アバウト
カレンダー
カテゴリ
以前の記事
2024年 03月
2024年 02月 2024年 01月 2023年 12月 2023年 11月 2023年 10月 2023年 09月 2023年 08月 2023年 07月 2023年 06月 more... ■ねこ新聞
■月刊ねこ新聞Twitter ■蟲文庫 ■kissa e(@higashi-koenji) ■往復書簡 ■旅猫雑貨店 路地裏縁側日記 ■海ねこ的 日々の暮し ■森茉莉街道をゆく ■山崎阿弥 ■サイコ☆ヒステリック 徒然日記 ■穴熊 日記 ■だらだら放談 ■鈴木創士 ■安柊有人(@sosi-suzu)・Instagram ■西谷修―Global Studies Laboratory(GSL) の後継ブログ ■nibuya(@cbfn) ■so_kusumori ■楠森總一郎 EROS VERSUS ■hirose tadashi|photographer ■kizashino ■きざし乃 栞 ■do-do ■スローラーナー ■muttnik ■やっぱりモダニズムが好き! ■かめ設計室 ■建築ノ虫 ■ご近所の日々 ■素人魂~特濃魚汁~ ■素人魂@いたちょ ■胡乱亭 ■梟通信~ホンの戯言 ■左平次(@saheiziinokori) ■花も嵐も踏み越えて鉄道人生44年 ■PAPERWALL ブックデザイナー日下潤一の日々 ■daily-sumus3 ■藤原編集室 ■退屈男と本と街 ■古本屋ツアー・イン・ジャパン ■okatakeの日記 ■ギャラリー ときの忘れもの ■ときの忘れもの@twitter ■銀座レトロギャラリーMUSEE ■痩せたり太ったり ■橋場一男 ■Tracy Talk・・・ ■Unknown Pleasures ■メグブログ 美咲歌芽句 ■亜湖公式サイト ■五月真理矢写真館 ■ヒゴヒロシ ■坂本弘道公式サイト ■三信ビル保存プロジェクト ■逗子なぎさホテル ■わき道にそれて純喫茶2 ■アトリエ プティカ 最新のコメント
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||