猫額洞の日々

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2017年 12月 09日

(2)笠井潔×押井守『創造元年1968』読了

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~12月8日より続く

『第三部 ルーツと生きること、創造すること』の『「敗北」
とは何か?__日本人の精神性』で、笠井潔が伝える吉本隆明
の講演『敗北の構造』がヒントになるだろうか。

 1500年以上前の日本に、
<大陸からか、あるいは日本の隅のほうからか、征服者が
 現れた。>
 征服者と非征服民の関係は、
征服者による非征服民の殺害、
征服者による非征服民の奴隷化、
というパターンがあるが、

<日本列島で[略]起きたことは極めて特異で、外来者が
 土着の共同体を征服し、支配するようになった>が、
<征服者が非征服者の神を吸い上げて、自分たちの神統譜に
 組み込んでしまった>。
<スサノオは、たぶん出雲の神だったが、それをアマテラスの
 ちょっと不良の弟にするとか>するのである。

<そうすると、今までスサノオを拝んでいた出雲の民は、アマ
 テラスの弟を通じてアマテラスを拝むことになり、結果と
 して支配者の神を崇拝することになる。>

 そうして、征服された人々は征服されたことに無自覚になる。
支配者に抵抗しようと思わなくなる。

<日本史には原住民が外来民に征服された時点で継ぎ目が生じた
 はずなのに、支配と被支配の継ぎ目が見えなくなっている。
 そこに日本型支配の秘密があると、吉本さんは言うわけです。
 征服されたことを忘れ、自覚しようとしないのは、自覚を持つと
 プライドが傷つくし、戦わなければならなくなるから。傷つきたく
 なければ、征服された奴隷であることを自ら忘れてしまえばいい。
 支配者の神を自分たちの神であると自己欺瞞することによって、
 降伏し奴隷化されたというトラウマを忘却できる。このことが
 日本人の最大の敗北であり、太平洋戦争の戦争は[注:"敗北は"
 の間違いだろう]その反復であるという>
(p169-170)

 これには、日本語の問題も絡んでくると思う。どちらが先か分から
ない。どんな言語ともくっついて日本語の文脈に吸収してしまう、
日本語の柔軟性というのか、膠着性、粘着性...。
 この日本語の特性があるから、前節『神と普遍思想』で語られていた
ように、

押井 日本は前近代的な魂を抱えて、国の形だけ、あるいは技術力
 だけ近代化した。>(p166)
__そういう離れ技も可能になったのだが、日本語の融通無碍さは、
何か問題が発生したときにそれを合理的に解決しようと努力する方向
には決して向かわず、問題を先送りしていれば、そのうち雲散霧消する
んじゃないかとアニミスティックに神頼みする、日本の無責任体制と
いう大問題も誕生させたのではないかしら。
 不気味な国だなあ。


     (笠井潔×押井守『創造元年1968』 作品社 2016年2刷 帯 J)

(1)笠井潔×押井守『創造元年1968』
(2)笠井潔×押井守『創造元年1968』





呪 亜屁沈臓/呪 汚池腐裏子/呪 共謀罪=ネオ治安維持法/呪 吐爛腐・夷蛮禍/

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 上記のPDF





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by byogakudo | 2017-12-09 20:42 | 読書ノート | Comments(0)


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