猫額洞の日々

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2018年 01月 25日

フィリップ・K・ディック/大森望 訳「銀河の壺なおし[新訳版]」読了

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 こんなに明るいディック作品もあるのか、というのがまず来る。
 主人公は慢性失業症みたいな、さえない、若くもないが中年
でもなさそうな男。判断に迷うと、いまだに、気の強い元・妻に
電話してしまう、情けない、いかにもディック・ヒーローらしい男
なのに、話が暗くならない。

 俺ってダメじゃん、と思うけれど、客観的に自己認識する。
 数多のディック・ヒーローとちがって、そこで自己憐憫に浸らない
のが、明るさのわけのひとつか。
 もうひとつが、主人公たちが興じる"ゲーム"場面が多いこと。

 原作は1969年刊行。パソコン普及まで、とても遠い。それなのに、

<衛星回線を確保して日本に接続した。東京を呼び出し、東京の
 翻訳コンピュータの番号を告げる。[略]
  「音声入力」と告げる。
   [略]
   「小麦は緑(コーン・イズ・グリーン)」といってから、電話の
 録音装置を起動する。
  コンピュータはただちに日本語訳を音声で返してきた。>
(p17-18)

 電話を切ったらすぐ、ワシントンDCの翻訳コンピュータに電話して、
録音した日本語訳の音声を聞かせると、日本語の音声が英語に翻訳
されて、

< 「決まり文句(クリシェ)は未熟」とコンピュータはいった。>(p18)

 ゲーム仲間に電話して、変換されたタイトルの原題を当てさせるのが、
主人公たちの気晴らしだ。今ならもっと手軽に早く、パソコンの翻訳機能
を使ってできる"ゲーム"だけれど、1969年頃に、これを考え出していた。

 コメディ・タッチで話が進む。いちばん近いのが、ダグラス・アダムス
『銀河ヒッチハイク・ガイド』の読後感だろうか。クセの強いロボットが
出てくるところも似ている。


     (フィリップ・K・ディック/大森望 訳「銀河の壺なおし[新訳版]」
     ハヤカワ文庫 2017初 J)





呪 亜屁沈臓/呪 汚池腐裏子/呪 共謀罪=ネオ治安維持法/呪 吐爛腐・夷蛮禍/

 安保関連法(こと戦争法)の本会議投票行動(PDF)東京都の
安保関連法(戦争法)に賛成した議員名


 共謀罪強行成立記念! 安倍政権の暴挙を忘れないために振り返る
「共謀罪トンデモ答弁・暴言録」


 【票を入れるな危険】日本会議所属の都議候補一覧

 小池百合子氏 日本会議“本流”から外れた愛国者

 「共謀罪」法 衆参両院議員の投票行動

 上記のPDF





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by byogakudo | 2018-01-25 21:11 | 読書ノート | Comments(0)


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