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猫額洞の日々

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2018年 04月 10日

(3)パトリシア・ハイスミス/小尾芙佐 他・訳『風に吹かれて』あと二篇

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~4月9日より続く

 ウィリアム・アイリッシュの長篇が読めなかった、短篇は読んだけれど。
追われる被害者の心理に寄り添い、はらはらどきどきさせるプロセスを
読ませることに終始する書き方と、作者自身が身の不運と神経症的である
ことに自己満足(?)している(かのように、わたしには感じられる)
ナルシシズムとが苦手で、"サスペンス"と枠付けされるジャンルを読んで
来なかった。
 パトリシア・ハイスミスも、その種の作家だろうと思って読まなかった。
女性で"サスペンス小説作家"__、敬遠してきた。

 読んでみようと思ったのはプリーストが批評していたからだ。どういう
誉め方をしていたか、何しろ"漠然と分かる"読解力なので、わりと最近に
読んでもすでに忘れてしまったが。

 いくつか彼女の短篇を読んでみて分かったのは、クリストファー・プリー
ストがSF作家のジャンルを越えているように、パトリシア・ハイスミスも
また、"女性のサスペンス小説作家"ジャンルをはるか離れる。

 『一生背負っていくもの』(柿沼瑛子 訳)の終盤の捻り方! 
 夫婦がニューヨークのアパートからコネティカットの家に引越して間も
なく、妻がひとりでいた夜、強盗が入る。彼女は必死の反撃のあまり、
強盗を殺してしまった。
 ここまでは妻の側から、現在形で進行する。終りの方で、いきなり夫の
視点になる。しかも彼が予想する悪夢の未来図を示し、最終行で事態は
まだ始まったばかりで、それを"一生背負っていく"しかないことが念押し
される。
 ただもう、尊敬!


     (パトリシア・ハイスミス/小尾芙佐 他・訳『風に吹かれて』
     扶桑社ミステリー文庫 1992初 J)

4月11日に続く~





呪 亜屁沈臓/呪 汚池腐裏子/呪 共謀罪=ネオ治安維持法/呪 吐爛腐・夷蛮禍/

 安保関連法(こと戦争法)の本会議投票行動(PDF)東京都の
安保関連法(戦争法)に賛成した議員名


 共謀罪強行成立記念! 安倍政権の暴挙を忘れないために振り返る
「共謀罪トンデモ答弁・暴言録」


 【票を入れるな危険】日本会議所属の都議候補一覧

 小池百合子氏 日本会議“本流”から外れた愛国者

 「共謀罪」法 衆参両院議員の投票行動

 上記のPDF





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by byogakudo | 2018-04-10 21:05 | 読書ノート | Comments(0)


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