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猫額洞の日々

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2018年 05月 14日

竹中労『無頼の点鬼簿』再読・読了

竹中労『無頼の点鬼簿』再読・読了_e0030187_18235416.jpg













 たしか以前に読んでいるはずだと調べてみると、2008年9月22日だ。
読んだ後、たぶん店で売った。
 10年前に読んだ本は、すっかり忘れている。『日本映画縦断』は
『2 異端の肖像』だけ買って大急ぎで読んで、これも売れた。
 (2006年1月13日2006年1月14日2006年1月15日__このとき、
美濃 透(Minotaure)という翻訳者名に気がついた。)

 "近代"という時間があって、それはかなり鬱陶しくマザコンの時代
である。女と男は横に並ばなかった。男はすぐに女を母親の立場に
追いやり(家系図上では当該・男の上に位置する)、子どもと一緒に
なって"お母さん"に甘える。
 マザコンが先か、マザコンの結果が甘ったれた男をつくるのか、
もはや文目も分かず。
 ただ、近代の成れの果ての現在(世間的にはポストモダーンとか?)、
麻生太郎のようなクソガキ爺をTVで目にすると、男に責任感を持たせる
ためには、マザコンでめんどくさいなと思いながらも、甘やかして育てる
以外の手段方法はないのか、ほんとに!

 福田淳一のセクシュアル・ハラスメント問題での監督責任を問われて、
<「改めて口頭で言えということか。おわびを申し上げるということは、
 最初から申し上げていたと思う。おわびを申し上げる」>
(東京新聞 2018/05/14 夕刊1面)
と、初めての謝罪発言だそうだが、この台詞は何? これは謝罪表現では
ない。TVで聞いたときの口調も、文字で読んでみても、挑発していると
しか聞こえない。
 安倍晋三のおはこ、「丁寧なご説明」と同じで内容は空っぽ、しかも自分
の思うようにならない事態に苛立って、謝罪すべき相手に喧嘩を売っている。

 また、自分がやったことではないのに立場上、謝罪しなければならないのが
悔しくってしかたない、財務省官房長・矢野康治は、「被害者が名乗り出る
ことはそんなに苦痛なのか」と人非人・発言して非難されたが、これも同じく
子どもでもやらないような逆ギレをやる。

< テレビのボードなどに顔写真が出て、ほとんど「くそ野郎」という感じで
 報道されました。[略]
 (守秘義務のある弁護士事務所に対して、匿名で名乗り出るという)前提を
 置いても無理でしょうかと(申し上げた)。本件は第三者(週刊誌)に名乗り
 出ておられるんです。それでも無理ですかと申し上げたんです。繊細さを
 欠いたのだとすればおわびを申し上げます。>
(東京新聞 2018/05/12 朝刊3面)
__セクシュアル・ハラスメントとはどういうものであるかを想像できず、
被害を訴える際の苦痛に思いが至らず、「わたしはえらい、わたしは賢い、
わたしは優れている、それなのに、こんなことで謝らなきゃならない立場に
いるのが、くそっ、悔しいぜ」としか、矢野康治は言ってない。

 こういうクズを発生させないための手段が、マザコンしかなかった"近代"に
戻るしかないとしたら...。

 『無頼の点鬼簿』 に登場する近代の男たち(美空ひばりも含まれる)は、
近代の鬱陶しさ満載で、非常に問題ありだが、少なくとも自分の行為に責任
を取ろうとしていた__その男伊達を成立させるために女に甘えるという前提
がなかったら、もっと認められるのだが、それがあっての男伊達なのである。

 『"美意識"としての人民について__羽仁五郎』によれば、竹中労は羽仁
五郎から、
<滅多に書かぬという色紙をもらった。少々読み難い達筆で「学問無宿」>
(p94)。これは笑えて、いい。

 竹中労も含めて、あんまり会いたくない、暑苦しい人々だけれど、矜持という
のか、この一点で認められる。


     (竹中労『無頼の点鬼簿』 ちくま文庫 2007初 J)





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by byogakudo | 2018-05-14 21:58 | 読書ノート | Comments(0)


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