猫額洞の日々

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2018年 10月 17日

(2)久生十蘭『内地へよろしく』読了

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 写真は昨日の牛込神楽坂で。黒板塀でなくブロック塀だけれど、
やっぱり見越の松というのだろう(松葉はフレーム外)。

~10月13日より続く

 第一章『流木(りゅうぼく)』から、『雨月(うげつ)』、『初雪(はつ
ゆき)』、『雌鶏(めんどり)』、『女文(おんなぶみ)』までは戦地での話、
次の『山川(さんせん)』が日本(内地)に帰る途中の旅である。

 『魚紋(ぎょもん)』から、『浜菊(はまきく)』、『雪間(ゆきま)』、
『風折(かざおれ)』、『落鰻(おちうなぎ)』は、主人公の内地での遍歴
だが、次の『春雷(しゅんらい)』で戦地での話かと思わせて、『夢野
(ゆめの)』で、それがひどくリアルな夢だったと明かされ、ふたたび
内地での遍歴譚が続く。

 『貝寄(かいよせ)』、『初虹(はつにじ)』、『鶏合(とりあわせ)』、
『八雲(やくも)』、『引鶴(ひきづる)』、『春々(はるはる)』、『澪標
(みおつくし)』、『茎立(くくたち)』までが日本。

 『南風(はえ)』で戦地に向かい、『刀光(とうこう)』は船中、『白緑
(びゃくろく)』で島に上陸し、前線での『国花(くにはな)』、そして
最終章『爆煙(ばくえん)』で終る。

 各章のタイトルはこのように漢字二文字で統一される。雅な、あるいは
駄洒落をタイトルにして、切迫した事態が人々の日常生活に及ぼす影響を、
久生十蘭はあくまでもノンシャランに書き進める。切羽詰まった状況なのに
悲壮感なぞ漂わない。あくまでも軽快で乾いて風通しがいい文体で、しかも、
ぬけぬけと正面切って戦意昂揚を述べ(検閲する側は文句のつけようがない)、
最終章の最後の一行で、物語を白紙に戻すという大技を見せる。
 主人公に関わった人々を死の舞踏に導く、パイドパイパーの物語であり、
小説に於ける話者の問題の提示でもある。


     (久生十蘭『内地へよろしく』 河出文庫 2015初 J)

(1)久生十蘭『内地へよろしく』
(2)久生十蘭『内地へよろしく』





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 上記のPDF
 





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by byogakudo | 2018-10-17 21:27 | 読書ノート | Comments(0)


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