猫額洞の日々

byogakudo.exblog.jp
ブログトップ
2018年 11月 20日

(2)J・G・バラード/柳下毅一郎 監修『J・G・バラード短編全集5』1/4

e0030187_19243798.jpg













~11月19日より続く

 第三話『ユタ・ビーチの午後』(柳下毅一郎 訳)と、第五話
『モーテルの建築術』(中村融 訳)とは分身の物語だ。

 ユタ・ビーチに残されたトーチカの写真は、前にも紹介したが、
クリストファー・プリーストのサイト、One Afternoon(2017年
3月5日付け)に出ている。

 ありふれたメロドラマ(三角関係の物語)に、米軍のノルマンディー
上陸作戦の記憶とを重ね合わせる、なぞという腕は、やはり、J・G・
バラード。

 四十代後半の夫と十歳下の妻が出てくる。1978年に原作が発表
されているので、発表時を小説の現在時と見なすと、夫は1929年
から1933年ころの生まれ、妻は1939年から1943年生まれだろう
(余計な詮索だが、J・G・バラードは1930年生まれ)。
 夫婦をデモ飛行で連れて来て、そのまま彼らの借りている家に
同居する飛行機セールスマンは、Dデイのとき2歳というから、
1942年生まれ。
 三人は、米軍が上陸したノルマンディー地方、ユタ・ビーチの近くで
休暇中だ。
 夫がユタ・ビーチに残るトーチカを見つけたときから、表面上は穏やか
だった三人の関係が、"三角関係"へと加速する。若い男に妻を奪われそう
になる危機感が、夫の分身を発生させる。堡塁を死守せねばならない...。

 『ユタ・ビーチの午後』は、ときどき古本屋で見かける『アンティシ
ペイション』(サンリオSF文庫)に収められている。見かける度に、紙面
の黄ばみと文字の小ささに負けて、また棚に戻しているが、他の作品も、
どういう短篇が編集人・プリーストの元に送られてきたのか興味がある
ので、買うべきかなあ。目玉を治せばいいんだ。

 夫を裏切る妻の名前が"アンジェラ"、若い飛行家が"リチャード"なのは、
やはり意図的な命名なのか。そして、足を踏み入れた地域にアメリカ風の
名前をつける習慣があるらしいアメリカ人、あるいはアメリカという国家は、
名づけの持つ権力を、どれほど意識しているのか。

 『モーテルの建築術』は、映画『サイコ』の分身譚だ。


     (J・G・バラード/柳下毅一郎 監修『J・G・バラード短編全集5
      近未来の神話』 東京創元社 2018初 帯 J)

11月29日に続く~





滅亡 亜屁沈臓/滅亡 汚池腐裏子/呪 共謀罪=ネオ治安維持法/滅亡 吐爛腐・
夷蛮禍/

 安保関連法(こと戦争法)の本会議投票行動(PDF)東京都の
安保関連法(戦争法)に賛成した議員名


 共謀罪強行成立記念! 安倍政権の暴挙を忘れないために振り返る
「共謀罪トンデモ答弁・暴言録」


 【票を入れるな危険】日本会議所属の都議候補一覧

 小池百合子氏 日本会議“本流”から外れた愛国者

 「共謀罪」法 衆参両院議員の投票行動

 上記のPDF





..... Ads by Excite ........
[PR]

by byogakudo | 2018-11-20 21:37 | 読書ノート | Comments(0)


<< こころみ(杉並区高円寺南2丁目...      (1)J・G・バラード/柳下毅... >>