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猫額洞の日々

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2018年 12月 07日

(2)鹿島茂『新聞王ジラルダン』読了

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~12月3日より続く

 ちゃんと読み終わったのだけど、さて困った。ジャーナリスト、
出版人の時代までは分ったが、その後、政治に関わるようになって
からのフランスの状況__七月革命から二月革命、ルイ・ナポレオン
=ナポレオン3世辺りの歴史__の知識があやしくて、ジラルダンの
動き方の評価がうまくできない。

 ジラルダンが言ってることはよく分るがしかし、彼が政界にうって
出ても、政治家として政策を実行できなかったのはなぜかという、
ここらの機微が分らない。
 たぶん、わたしも、ひとが行動するのは感情を動かされるから
であって、合理性に従ってではない、という事実が、どうにもよく
分らない体質だからではないかしら?

 ジラルダンは鄧小平と同じように(?)、イデオロギーにあまり頓着
しない。ひとは欲望を生きようとする生き物だから、そこさえ認められて
いればよくて、政治理念の精巧さには興味がなかったようである。実利的
なひとだ。

 彼が七月革命の後に出した新聞、"ジュルナル・デ・コネサンス・
ジュスティル(実用知識新聞)"は、鹿島茂によれば、
<"日本経済新聞"の十九世紀版>であり、その主張するところは__

<「究極の利益とは、社会全体が潤うことである」
 [略]
 「民衆が豊かになることこそが国富の基礎であり、民衆が悲惨な
 状態にあっては国もまた滅ぶ。もし、国の上層階級がこの経済の
 真理をよく心に刻んでおけば、法律で認められている以上に自己
 の特権を犠牲にするはずである。かならずしも労働者にたいする
 慈悲心からというのではなく、自らの利益のことを考えても、その
 ように振る舞うのが当然である』>
(p84『11 七月革命と"ジュルナル・デ・コネサンス・ジュスティル"
の創刊』『第1部 産業社会のナポレオン、ジラルダン』)

 つまり、大欲に駆られて目先の利益ばかり追究していると、まずいぜ、
という考え方である。資本家も労働者階級もどちらも利益を得るような
社会システムじゃないと、却って高くつくよと、わたしは要約したが、
そういう考え方のひとだと思う。

 安倍晋三やドナルド・トランプやその他、近ごろの政治屋全員に、よっく
聞かせてやりたい考え方なのだが、ジラルダンは演説が下手だし、出自は
私生児だったし、人心にアピールする部分がない。
 だからと、鹿島茂は、もしジラルダンと(ナポレオンの名のせいで国民に
人気があった)ルイ・ナポレオン=ナポレオン3世が手を組めていたら、どう
だっただろうと想像するのである。
 で、このルイ・ナポレオン=ナポレオン3世が、どういう人柄なのか、どうも
分らなくて、わたしは彼の想像するオルタナティヴな社会像が見えないので
あった。


     (鹿島茂『新聞王ジラルダン』 ちくま文庫 1997初 J)

(1)鹿島茂『新聞王ジラルダン』
(2)鹿島茂『新聞王ジラルダン』




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by byogakudo | 2018-12-07 20:55 | 読書ノート | Comments(0)


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