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猫額洞の日々

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2019年 10月 31日

(2)亀山郁夫×沼野充義『ロシア革命100年の謎』読了

(2)亀山郁夫×沼野充義『ロシア革命100年の謎』読了_e0030187_1239956.jpg













 写真は昨日の空き地。普段なら70年代フランス映画の
一シーンに見える一帯が、昨日は日本の野分の後だった。


~10月29日より続く

亀山 [略]ロシア人というのは、根本的に「ドゥホーヴノスチ」
 を信じている。[略]「ドゥホーヴノスチ」というのは、日本語
 で精神性、霊性と訳されたりしますが、それに包まれている、
 そのなかで生きているという感覚がある。それを暴力的に引き
 裂いていくのが、西欧の合理主義であり、現代で言えばアメリカ
 的な価値観という被害者意識があるわけです。
 [略]「ドゥホーヴノスチ」というのは何か、というと、[略]結局
 のところは、言葉、つまり「ロシア語」なんですね。>
(pp15-16『序章 ロシア革命とは何だったのか?』)

 ロシア語は、英語のように平易にも使うことがやり辛い言葉の
ようだ。といっても、日本語の外(外国語)を知らないので、隔靴
掻痒的に想像するが、ロシア人は言葉の民である、と。

沼野 あのプーチンでさえも、とあえて言いますが、言葉の使い方
 に関しては[私注:トランプ風情より]はるかにレベルが上です。
 [略:来日前の2時間くらいの長いインタビューを聞いて]私自身は
 聞いていて感銘を受けました。それはどんな質問をしてもプーチン
 は自分の言葉で、きちんと論理的に話すんですよ。もちろん答え
 たくないことは答えないんですが、日本の政治家のような変な
 はぐらかし方はしない。しかも、そのまま印刷できるのではないか
 と思うほど立派な、文法的にも正しいロシア語です。この言語能力
 の高さはすごい。トランプはこんなふうに英語を使いこなせないし、
 残念ながら日本のトップの人たちも、国会でのあまりに低いレベル
 での言葉のやりとりを見ている限り、比較にならない。>
(p19『序章 ロシア革命とは何だったのか?』)

 そういう複雑精妙な言葉を生きるロシア語民族が、内戦による多くの
死者、農業政策の失敗による多くの餓死者や対ナチでの戦死者など、
多くの犠牲者を出しながら、ロシア革命とその後のソ連邦という大規模
な実験を続けて、1991年にソ連は解体した。あれだけの犠牲を払うに
値する革命なのかと、二人とも思うが、例えばスターリンの大テロルに
関して、

亀山 程度の差こそあれ、スターリン個人の問題じゃないと思っています。
 個々人の野心にからむ忖度というメカニズムです。それにナチズムの脅威
 ですね。
 [略]
 スターリン主義はスターリンが書記長になったときから「進化」してきた
 メカニズムですから、粛清のメカニズムは必然的に動き出していたような
 気もします。恐ろしいのは、[略]忖度です。独裁というのは、忖度をダイナモ
 にして成立していくようなところがある。[略]

 沼野 確かに、[略]独裁制を支えるのは、独裁者の意向を忖度する周囲の
 人々なんでしょうね。>(p224『第八章 スターリニズムの恐怖と魅惑』)

 対話はロシア語、ロシア文学、ロシア文化全体に及ぶものだが、引用する
となると、つい、近代化や民主化の遅れ(或いは似合わなさ)が似ている、
日本と共通する箇所を選んでしまった。
 本編はもっと輻輳して豊穣、なのに。


     (亀山郁夫×沼野充義『ロシア革命100年の謎』
     河出書房新社 2017初 J)

11月1日に続く~

(1)亀山郁夫×沼野充義『ロシア革命100年の謎』
(2)亀山郁夫×沼野充義『ロシア革命100年の謎』
(3)亀山郁夫×沼野充義『ロシア革命100年の謎』





#人間やめますか、自公維+国民民主+N国に投票し続けますか?

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 「共謀罪」法 衆参両院議員の投票行動

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by byogakudo | 2019-10-31 21:05 | 読書ノート | Comments(2)
Commented by saheizi-inokori at 2019-11-01 09:48
ほんとに日本のことかと思ってしまいます。
本書、おもしろそうです。
Commented by byogakudo at 2019-11-01 11:32
スリリングで面白かったです。
もっとロシア文化の知識があれば、もっと面白かった
と思います。


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