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猫額洞の日々

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2020年 02月 19日

(2)鈴木創士『離人小説集』、真ん中の3篇を読んだ

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~2月17日より続く

 第三篇『ガス燈ソナタ 稲垣足穂』で好きな箇所は__

< 昔のことであるが、お月様をピストルで撃ち落としたり、
 そいつを拾ってズボンのポケットに入れたまま、トアロード
 をすました顔してぶらつくことを思いついたりしたものだが、
 [略]お月様の下のほうでは、がやがやと騒ぐ人たちの声が
 あった。[略]その人混みのなかから誰かがそばにやってきた
 ようであった。
  突然、エミルの耳元で、
  「むかつく」という声がした。>(p078)


 第四篇『無人の劇場 フェルナンド・ペソア』の挿画は、
"扉(その一)"のモノクローム版だ。Pはパンドラではなく、
ペソアだった。ごめんなさい。

 すごい構造だ。作家の個人性(肉体を備えた存在)をかき消す
ことを主題のひとつにしたような詩人、フェルナンド・ペソアを
描くために、もうひとりの、作品しか残さなかった(非在を実践
しようとした)詩人、イジドール・デュカスを登場させ、ふたりを
すれ違わせる。
 デュカスが乗船し、リスボンから消えるとほぼ同時に、ペソアの
創造による異名、ベルナルド・ソアレスが登場し、ペソアとソアレス
は、外と内が自在に交換するシェイクスピア空間、夜の無人の劇場で
会って会話する。
 そして、これらのできごと(?!)を記述する作家__鈴木創士と
いう生と死、存在と非在を往き来する作家の"存在"に思いが至ると、
永遠にどこまでも続く鏡像の長い列に、頭がくらくらしそうだ。
 すばらしい。


 第五篇『アデマの冬 原一馬』。
 謎の作家、原一馬...荒れた野原を(堂々巡りしながら)駆け回る、
一頭の蒼ざめた馬...。


 本の真ん中辺りに栞紐が垂れている。空の青を映したような青い
紐と、薄青い花布(はなぎれ)が使われている。


     (鈴木創士『離人小説集』 幻戯書房
     2020年2月22日 第1刷 帯 J)

2月20日に続く~





"日本人、報仇・安倍晋三"
"今天不抗争、明天何来有未来?
(きょう闘わないで、明日に未来はあるのか)"

#人間やめますか、自公維+国民民主+N国に投票し続けますか?

サイコパスども__
滅亡 亜屁沈臓/滅亡 汚池腐裏子/呪 共謀罪=ネオ治安維持法/滅亡 吐爛腐・
夷蛮禍/

 安保関連法(こと戦争法)の本会議投票行動(PDF)東京都の
安保関連法(戦争法)に賛成した議員名


 共謀罪強行成立記念! 安倍政権の暴挙を忘れないために振り返る
「共謀罪トンデモ答弁・暴言録」


 【票を入れるな危険】日本会議所属の都議候補一覧

 小池百合子氏 日本会議“本流”から外れた愛国者

 「共謀罪」法 衆参両院議員の投票行動

 上記のPDF





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by byogakudo | 2020-02-19 20:14 | 読書ノート | Comments(0)


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