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2020年 03月 23日
![]() これはただ、額面通りに受け取ればいい話なのか、 どうか。 Anna Kavan自身、世界中をあちこち動き回ったひと のようだが、見知らぬ異国にいると、文化的な違いから 判断を誤ることがある。 自分が育った国でなら、どう振る舞えば、どう受け止め られるか、とか、こういう感じの人だったら、初対面でも 信用して大丈夫、とか直感的に分かるけれど、異国では 自分の判断が正しいかどうか、注意していてもミスをする。 (まだ冬だけど)冬が終わり、まるで春の第一日みたい な光り輝く午後、話者はうきうきと、とあるお店に急ぐ。 お気に入りの絵にふさわしい額縁が出来上がっている日 なのだ。老店主(親切な大地の精みたい)がいろいろアド ヴァイスしてくれたので、ようやく大好きな絵を壁にかけ られる! 心弾ませて店のドアを開けたら、なんだか先週と空気が 違う。冷え冷えとして暗い。先客がいるのに気がつかな かったくらい、薄暗く冷えている。 この、結局ひと言も喋らない先客がストーリー(話者が よそ者であること、はじき出される存在であること)を象徴 するのだろうか。中背で痩せ型、長いアルスターコート風を 身にまとい、ありふれた型の帽子を被り、記述者に背を向け、 薄暗い中で(視力のトレーニングでもするみたいに)絵を 見ている男性客だ。 珍しいガラスのベルを鳴らして店主を呼ぶと、出てきたのは 前回はいなかった女店員である。ちょっとがっかりするけれど、 名前を名乗り、額を注文したと伝えると、女店員は、めんどくさ そうに探し始める。 茶色い紙に包まれた額入りの絵が壁にいくつも立てかけてある。 女店員は明らかに本気で探してないし、これらの中に目当ての絵 はないと思っているなと、話者は確信する。 茶色の包みをやっと一つ出して、これですね、と言う。しかし、 誰か他の客のものに違いない。なぜなら鉛筆で薄く書かれた名前 は、記述者の姓名より、ずっと長いじゃないか。 女店員は、かすかに笑みを見せ、ポケットから消しゴムを出して 名前を消し、ほら、これでいいでしょうと包みを押しやり、奥の部屋 に戻ろうとする。 いったい、これはどうなってるんだと、話者も読者も思う。話者は 女店員を呼び止め、堅く紐掛けされた包み紙を開けて確認すると、 予感が当たり、似ても似つかぬ、つまらない子供部屋用の絵(トップ ハットを被ったカエル)に化けていた。 話者はつまり、大好きな絵をなくしてしまうのだが、それがどんな絵 なのか、ひと言も語られない。ここらもミソだ。 店主を出してくれと頼むと、ようやく顔を出したが、記述者は先週、 どうして彼を信頼してしまったのだろう? 「絵? 絵ですって、どんな?」と、ぶつぶつ言う老人。 ああ、またしても異国での罠にかかってしまった。話者に近づいた 老店主の歯は黄色くて欠けてるし、ネズミの歯みたいだ。しょぼい 口ひげ、悪意を感じさせる赤い瞼には、べっとり目やにがついている。 __Anna Kavanは、残虐に殺された死体と同程度に(?)、不潔さや 身だしなみを忘れた肉体が苦手なのか、"FACE OF MY PEOPLE"の Klingが悪夢の中で混同する、Klingの父親の死体の両鼻翼からは鼻毛 が伸びていた。 Anna Kavanはヘロイン中毒ではあったけれど、いわゆるジャンキー の身なり(シミがついたヨレヨレのTシャツとか)と程遠い、きちんと したスーツを着て、社交界のマナーを心得た女性だったようだから、 貧困から来る不潔さや、手入れされてない身体は怖かったのではないか、 と想像するのだけれど。 奥の部屋を探させてもらえれば、きっとどこかに在るはずなのに、話者 の目の前で奥の部屋のドアは閉ざされ、店内の全員に嘲笑われ、絵は騙し 取られる。 一歩踏み込めば、被害妄想の手記。その、すれすれの線で描かれた エッセイ風の小説だろうか? (Anna Kavan "I Am Lazarus" Peter Owen Modern Classic edition 2013) "日本人、報仇・安倍晋三" "今天不抗争、明天何来有未来? (きょう闘わないで、明日に未来はあるのか)" #人間やめますか、自公維+国民民主+N国に投票し続けますか? サイコパスども__ 滅亡 亜屁沈臓/滅亡 汚池腐裏子/呪 共謀罪=ネオ治安維持法/滅亡 吐爛腐・ 夷蛮禍/ 安保関連法(こと戦争法)の本会議投票行動(PDF)+東京都の 安保関連法(戦争法)に賛成した議員名 共謀罪強行成立記念! 安倍政権の暴挙を忘れないために振り返る 「共謀罪トンデモ答弁・暴言録」 【票を入れるな危険】日本会議所属の都議候補一覧 小池百合子氏 日本会議“本流”から外れた愛国者 「共謀罪」法 衆参両院議員の投票行動 上記のPDF
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by byogakudo
| 2020-03-23 23:28
| Anna Kavan
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