2006年 04月 16日
その前に、昨日のブログに追加文があります。肝心なことを紹介し忘れて いましたので、よかったら、最後の段落をお読み下さい。必要な情報をすっかり 落としていた・・・。新着本にも1冊追加あり です。 山田風太郎・高木彬光 共作の「悪霊の群」だが、 <「アイディアを高木さんが出して、山田さんが書く」>役割分担であったそうで、 たしかに文体は風太郎だ。 舞台は50年末の東京。主人公は風太郎側から茨木歓喜(彬光側の神津恭介はNY 滞在中で、寄宿先がダネー・リー氏方という楽屋落ち)、クリスマス・イヴに 繁華街が狂騒的になる様子や、尾津組マーケットの名残、歌笑をもじった怪面亭馬笑 なる新作落語家(「馬笑純情詩集」タイトルの章もある)、ガサガサドヤドヤした 年末風景の中に、眼球を抉り取られた死体が発見され、名探偵の登場を促す。 いかにも風太郎と思ったのが、新宿青線地帯の描写、 <__数百年のむかしから、日本には政府公認の遊郭というような奇怪なものが あった。それはみがきぬかれて、絢爛たる文化と粋なエスプリの泉とさえなった。 敗戦によってその制度は終焉をつげたが、実態だけはのこった。いや、法律では 禁じているのに、税務署では全認し、警察では半公認している。・・・(注:青線 地帯は)ここは警察は半公認もしない。ただ既成事実でもって法律を沈黙させて いるだけである。・・・>変らない人だ。
by byogakudo
| 2006-04-16 17:47
| 読書ノート
|
Comments(0)
|
アバウト
カレンダー
カテゴリ
以前の記事
2024年 03月
2024年 02月 2024年 01月 2023年 12月 2023年 11月 2023年 10月 2023年 09月 2023年 08月 2023年 07月 2023年 06月 more... ■ねこ新聞
■月刊ねこ新聞Twitter ■蟲文庫 ■kissa e(@higashi-koenji) ■往復書簡 ■旅猫雑貨店 路地裏縁側日記 ■海ねこ的 日々の暮し ■森茉莉街道をゆく ■山崎阿弥 ■サイコ☆ヒステリック 徒然日記 ■穴熊 日記 ■だらだら放談 ■鈴木創士 ■安柊有人(@sosi-suzu)・Instagram ■西谷修―Global Studies Laboratory(GSL) の後継ブログ ■nibuya(@cbfn) ■so_kusumori ■楠森總一郎 EROS VERSUS ■hirose tadashi|photographer ■kizashino ■きざし乃 栞 ■do-do ■スローラーナー ■muttnik ■やっぱりモダニズムが好き! ■かめ設計室 ■建築ノ虫 ■ご近所の日々 ■素人魂~特濃魚汁~ ■素人魂@いたちょ ■胡乱亭 ■梟通信~ホンの戯言 ■左平次(@saheiziinokori) ■花も嵐も踏み越えて鉄道人生44年 ■PAPERWALL ブックデザイナー日下潤一の日々 ■daily-sumus3 ■藤原編集室 ■退屈男と本と街 ■古本屋ツアー・イン・ジャパン ■okatakeの日記 ■ギャラリー ときの忘れもの ■ときの忘れもの@twitter ■銀座レトロギャラリーMUSEE ■痩せたり太ったり ■橋場一男 ■Tracy Talk・・・ ■Unknown Pleasures ■メグブログ 美咲歌芽句 ■亜湖公式サイト ■五月真理矢写真館 ■ヒゴヒロシ ■坂本弘道公式サイト ■三信ビル保存プロジェクト ■逗子なぎさホテル ■わき道にそれて純喫茶2 ■アトリエ プティカ 最新のコメント
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||