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猫額洞の日々

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2007年 06月 03日

戸板康二・辻邦生・海老坂武

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 (写真はクリックすると拡大します。)

 森茉莉全集のあと寝床で読む本に苦労する日々。戸板康二「家元の
女弟子」(文春文庫 93初)で何とかまかなって?いるが、買取本に
辻邦生があった。名前は知っているが読むのは初めてという文学痴だ。
毎日のように感想文を書いているからって、読書家でも物知りでも
ありません。誤解なさいませぬよう。

 まあ、家事に費やさるべき時間を削って読んでいることは認める。
(Sをもっと家事の好きなひとに誘導しておくんだった。)読んでいる
傍で掃除機をかけられても迷惑だが、あんまり部屋のくすみが目につくと
体力があるなら、あきらめて掃除するような怠惰さだ。どこかに歪みは
生じる。

 海老坂武「パリ|ボナパルト街」(ちくま文庫 90初)にたしか「キャフェ
でキャフェを飲む」とは書けないとあったが、ああ、あった。p223-p224
である。
< たとえば私には、フランスでcafeと呼ばれているものと日本で喫茶店
 と呼ばれているものとはかなり違うように思われる。cafeはどうしても
 喫茶店と訳せないので、翻訳でもすべてキャッフェで押し通すことにして
 いる。(中略)(では飲む方のcafeはどうするのか、と言われると正直な
 ところ困ってしまう。本当は「キャッフェでキャッフェを飲む」と訳し
 たいところだが、ここは妥協して「キャッフェでコーヒーを飲む」と
 訳すことにする。(以下略))>

 森茉莉全集6卷に「キャフェでキャフェを飲む」文例があったので
その頁を指摘したいが、重さにめげて付箋をはさむのを忘れている。もし
見つかったら書こう。
 わたしは鬼の首を穫りたいんじゃない。重箱の隅にしがみついていたい
だけだ。

by byogakudo | 2007-06-03 14:52 | 森茉莉 | Comments(0)


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