2008年 01月 24日
どちらも昔読んだ覚えはあるが、ほぼ白紙に近い記憶なので この際、再読。第1作「神野推理氏の華麗な冒険」(新潮文庫 84年5刷)の一話・二話は作者の認める通り、スタイルが決まら なくてギクシャクした印象をうける。調子が出てきて、会話の やり取りも生き生きしてくるのは第四話あたりからじゃないかしら? 映画評論家が使う原稿用紙はペラ(20枚)が基本だと初めて知った。 (第六話「粗忽な<恍惚>」p154) いちおう12話で完結__ホームズの失踪と同じパターン__して 4年後(単行本でいうと)に出された神野推理氏の復活・活躍が 「超人探偵」(新潮文庫 84再)である。 復活後の方が、神野-ホームズ-推理氏の性格もマザコンを脱して 好ましい。ストーリー展開も自在に感じられる。ミステリの定型の なかで、おっとりスウィングしながら物語が語られてゆく心地よさだ。 作者は探偵小説のパロディであるとは、どういう事態であるかに ついて頭を悩ませていても、読者は無責任に愉しんでしまうだけで、 なんだか申訳ないが。 今夜中にこちらも読み終わるので、次はロバート・シェクリイ 「精神交換」(HPB 69初)。
by byogakudo
| 2008-01-24 13:25
| 読書ノート
|
Comments(0)
|
アバウト
カレンダー
カテゴリ
以前の記事
2024年 03月
2024年 02月 2024年 01月 2023年 12月 2023年 11月 2023年 10月 2023年 09月 2023年 08月 2023年 07月 2023年 06月 more... ■ねこ新聞
■月刊ねこ新聞Twitter ■蟲文庫 ■kissa e(@higashi-koenji) ■往復書簡 ■旅猫雑貨店 路地裏縁側日記 ■海ねこ的 日々の暮し ■森茉莉街道をゆく ■山崎阿弥 ■サイコ☆ヒステリック 徒然日記 ■穴熊 日記 ■だらだら放談 ■鈴木創士 ■安柊有人(@sosi-suzu)・Instagram ■西谷修―Global Studies Laboratory(GSL) の後継ブログ ■nibuya(@cbfn) ■so_kusumori ■楠森總一郎 EROS VERSUS ■hirose tadashi|photographer ■kizashino ■きざし乃 栞 ■do-do ■スローラーナー ■muttnik ■やっぱりモダニズムが好き! ■かめ設計室 ■建築ノ虫 ■ご近所の日々 ■素人魂~特濃魚汁~ ■素人魂@いたちょ ■胡乱亭 ■梟通信~ホンの戯言 ■左平次(@saheiziinokori) ■花も嵐も踏み越えて鉄道人生44年 ■PAPERWALL ブックデザイナー日下潤一の日々 ■daily-sumus3 ■藤原編集室 ■退屈男と本と街 ■古本屋ツアー・イン・ジャパン ■okatakeの日記 ■ギャラリー ときの忘れもの ■ときの忘れもの@twitter ■銀座レトロギャラリーMUSEE ■痩せたり太ったり ■橋場一男 ■Tracy Talk・・・ ■Unknown Pleasures ■メグブログ 美咲歌芽句 ■亜湖公式サイト ■五月真理矢写真館 ■ヒゴヒロシ ■坂本弘道公式サイト ■三信ビル保存プロジェクト ■逗子なぎさホテル ■わき道にそれて純喫茶2 ■アトリエ プティカ 最新のコメント
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||