2008年 04月 29日
女性客からまた2冊お借りした。SF短篇集から行くか怪奇短篇集に するか。 まずSF短篇集「千の脚を持つ男」(Th.スタージョン A.デイヴィッド ソン他 創元推理文庫 07初帯)。創元推理文庫、がんばっているのですね。 新刊書店に行かないせいで、知らなかった。申訳ない。 それほどモンスターSFファンではないが、4篇読んで、どれも愉しい。 だがスタージョン「それ」の素晴しさは、群を抜いている。SFという ジャンルを通り抜けて、むしろ文学と呼ぶべきじゃないか。淡々とした 緊迫感の持続、最後の1行の痛烈さ。かっこいい。 これも編集のバランス感覚がよくて、スリリングなスタージョンの 後には、編者自ら「怪作王」と奉るフランク・ベルナップ・ロングの 「千の脚を持つ男」である。 ロングの他の作品としては、なになに、「脳を喰う怪物」に「海の 大蛭」? タイトルだけで猛烈さが伝わってくる。スタージョンの 全翻訳を読み終えたら、ぜひトライしてみたい作家になりかねない。 4月30日に続く~ Sが長篇SFを終わったらこれに移りたいだろう。そのときは速やかに 渡して、「怪奇礼讃」(E.F.ベンスン A.ブラックウッド他 創元推理文庫 04初)を読もう。
by byogakudo
| 2008-04-29 14:07
| 読書ノート
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