2008年 06月 24日
![]() たまたま、そうなったのだろうけれど、続けて読んだ3冊全部に 出てくるのが、ベッドの下の居候。 家出したフランスの若者はみんな、友人宅のベッドの下に 寝かせてもらうのかと思い違いしそうだ。 「メグレと若い女の死」で殺される若い女は、南仏から家出して パリに出る。長続きする仕事がなく、下宿代が払えないことが多い。 要領のいい女友だちが寄宿している叔母さん宅に、こっそり泊めて もらう。冬のパリの少なくとも数週間、毎日、叔母さんが仕事で 出かける時間まで、ベッドの下に潜んでいたが、ある日見つかって 追い出された。 「メグレとベンチの男」では、被害者の娘のボーイフレンドが、 男の友人宅のベッドの下に寝る。彼はパリに両親の住まいがあるが、 殺害者と疑われるのを怖れて(殺人ではないが褒められないことは している)友人宅のベッドの下に一夜を明かす。女より根性が足りない のだろうか。 <「・・・体はあちこち痛くなるし、始終くしゃみが出そうで。 アパルトマンが狭い上に、ドアは開けたままになっているから、 友だちの叔母さんが動きまわる音が聞こえるんです。・・・」> (p217) 昨夜から読み始めた「重罪裁判所のメグレ」(シムノン 河出書房新社 77初帯VJ)には、本筋とは無関係らしいが、銀行強盗を企てた若い男たちが 出てくる。三人組であるが、ふたりは同時に捕まる。 <「リュカが二人を捕まえたんです。ひとりは坊やの母親の家で。 もうひとりの坊やはベッドの下に隠れていて、母親も気づかなかった んです。三日前から二人は外出しなかった。可哀そうなのは母親で、 息子が病気だと思い、ラム湯をつくってやったりしていた。・・・」> (p75) ■
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by byogakudo
| 2008-06-24 13:05
| 読書ノート
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