2008年 08月 07日
こんばんは。 はい、今日も店に来てしまったブログ中毒の古本屋・ 猫額洞です。他に愉しみはないのだろうか。 今日も暑さで出そびれる。4時過ぎに部屋を出て、徒歩 30分の義母宅へ。西日に向かって歩くのも、なかなか辛い。 明日こそは、陽盛りであろうと(やり過ぎない程度に) 出かけなくては、仕事に復帰できなくなりそう。 Ph・K・ディック「暗闇のスキャナー」(創元SF文庫 99年5刷) 読了。最初から最後まで、ただもう暗い話だった。電波系は 大概、暗いと決まったものであるが。 昨日書いた「非(ナル)Amazon」の話だが、若いひとには 不思議であろうと、あとで思う。たかだかアマゾンに入って 本を売ることに、なんで誇大妄想的な世界観みたいなものを 持ち出すのか、どこで悩んでるのかがわからない、のでは ありませんか? 老人は悩むのです。アナログが思考基準にあるから。 たかが微小な古本屋。でも、自前HPでの通信販売は、 店売りの延長と捉えられるが、アマゾン組の末端として杯を もらい、ショバ代を払いながら商いをするというのは、なんと いうか__こういう言葉遣いで考えること自体がそもそも アナクロな感受性であるけれど__、巨大な経済システムの檻の 中でしか生きられないのかという絶望感を抱かせる。 アマゾン組の古本部門・在庫管理業者の一員でしか、もはや 古本屋を続けることはできないのだろうか、と。 そこで、自分を無理矢理にでも納得させるロジック(!)の ようなものが必要になるのです。部分と全体との関わりが明瞭に ならないと、自分の立ち位置もわからない。それが嫌なのです。 たんに「便利じゃん、使えば?」と、なれないのが老人の弱み。 神は自分の姿に似せてひとを創ったそうだが、神の住う天国を 願って、ひとが地上に天国を創ろうとすると、いつも似て非なる 地獄が出現する。神の猿でしかないひとのやることは、ア・プリオリに こうなのだろうか。
by byogakudo
| 2008-08-07 21:30
| 読書ノート
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