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猫額洞の日々

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2008年 08月 15日

近所を散歩/2冊読了

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 古書展はないし、義母を誘ってどこか行こうというプランが
あったけれど、この暑さ。4pmからふたりで近所を歩くことに
する。

 幡ヶ谷-西原-代々木上原と、2時間歩く。日暮れ近いとはいえ
暑かったこと。冷凍庫で凍らせたスポーツ飲料は、こんなときの
ためにあるのが、よく解った。最後はへたりこみ、山手通りは
どこだと死物狂いになる。なんとか無事に帰ってきたが、紫外線で
目をやられた。サングラスをしていたのに。

 見覚えのある、むかし歩いたところも、なんていうんでしょ、
「パウチッコ住宅」とわたしは呼んでいるが、新建材で改装され、
あるいは手入れもされず疲れ果てた表情を見せ、それでもお盆で
人気(ひとけ)の少ない住宅地を歩いていると、しみじみ無用のひと
意識が刺激され、悪くない。

 昨夜から今日の昼間にかけて、「日本の歴史をよみなおす」
(網野善彦 ちくまプリマーブックス50 筑摩書房 91年3刷)と
「20世紀SF2 1950年代 初めの終わり」(ディック他 河出文庫
00初)読了。後者は最後の1篇、エリック・フランク・ラッセル
「証言」を残しているが。

 「20世紀SF2」では、ゼナ・ヘンダースン「なんでも箱」と
コードウェイナー・スミス「燃える脳」がよかった。
 「なんでも箱」の子どもの想像力へのやさしい眼差しは気持よいし、
「燃える脳」は宇宙を舞台にした「春琴抄」(?!)だ。
 宇宙船のキャプテンである夫は、自分の脳をバーストさせ、
廃人になることで、164年前に愛したうつくしい妻(164年後の
現在、整形手術を否定したせいで妖婆化している)への不変の愛を
証明する。

 「日本の歴史をよみなおす」を読んでやっと、恒川光太郎「夜市」の
市場設定が解る。不勉強をさらけ出してしまった。 

by byogakudo | 2008-08-15 20:16 | 読書ノート | Comments(0)


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