2009年 01月 20日
click to enlarge. お師匠さんからお借りした恩田陸「きのうの世界」 (講談社 08初帯)を読み出した。520gくらいの 単行本なので、寝床で読んでいると捗らない。 むかしなつかし「あなた」呼びかけの文体で始まる。 < もしもあなたが水無月橋(みなづきばし)を見に 行きたいと思うのならば、・・・>というイントロダクション である。やや、こそばゆく思いながら読む。 怪談がかったミステリなのだろうか。近頃の日本の ホラーやミステリには、民俗学タッチが多いように 感じられる。それ以外のソースがないのかしら。 別に民俗学風のネタが悪いとは言わないが、食傷感が 少しある。 東京の平凡な会社員がある日失踪し、一年後、とある (民俗学の調査対象になりそうな)田舎町で、死体で 発見される。その調査に赴いたのが、冒頭「あなた」と 呼びかけられる存在である。「あなた」の正体はたぶん 最後に明らかになる作りであろう。 今夜読むのは、『第10章 散歩する犬たちの事件』の 『図書館での幕間』(p198)だが、ちらと覗くと、タイトルは 明示していないが、作中の「あなた」は「プリズナー」の ヴィデオを図書館で見ているようだ。暗示的伏線、ですか? いまいちノレなくて、それでも読み進める。いつかどこかで わくわくできれば・・・。
by byogakudo
| 2009-01-20 13:20
| 読書ノート
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