2009年 02月 03日
click to enlarge. これも読んでいなかったローデンバック「死都ブリュージュ」を、 岩波文庫版(04年8刷帯)で読みかけている。 すぐにヒチコック「めまい」を思い出す。「めまい」の原作は ピエール・ボワローとトーマス・ナルスジャックの「死者の中から」 であるそうだが、原作自体に「死都ブリュージュ」が影響して いないかしら。読んでいないのだが。 死んだ女と生き写しの女に出会い、彼女に死者の姿を重ねる 主人公の行動は、まるで「めまい」のジェームズ・スチュアートだ。 「死都ブリュージュ」の主人公・ユーグが、死んだ妻のドレスを、 囲っている元踊り子に着てくれと頼むシーンなぞ、そっくりである。 ブリュージュの灰色の町並みは、「めまい」でキム・ノヴァクが 着せられる灰色のスーツと、対応していやしないか。 牽強付会癖が頭をもたげる。 「めまい」と「ハリーの災難」がフェイヴァリット・ヒチコック だが、「めまい」でのキム・ノヴァクは、ほんとにうつくしかった。 引っこみ思案な少女の眼差しでジェームズ・スチュアートを 見上げる場面の、いじらしさ。上目遣いで思い出す、ダイアナ 元妃のイケズとは大違いの可憐さだ。(ダイアナ元妃は、 どうしてあんなにガッツイテル印象だったのだろう。いつも 「わたしよ」「わたしにもっと注目してよ」とうるさく訴えかける 視線だった。不幸な子ども時代を過ごしたのかなあ。) 2月4日に続く~
by byogakudo
| 2009-02-03 13:45
| 読書ノート
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