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今週の新着欄です、よろしく。
新着欄
昨日から読んでいる「ブライトン・ロック」、まだ途中だけれど、
いいなあ。ほんとに好きだ。グレアム・グリーンが評判になって
いたのは__愛読されていたかどうかは知らない__、1950年代
から60年代だろうが、いま読んでもちっとも違和感がない。
時代錯誤の言う台詞なので、一般性はないと思うが、たとえば
サマセット・モームはたいてい退屈だが、グリーンは違う。モームの
完璧と評されるであろう短篇の構成は、わたしには窮屈な予定調和
であることが多い。グリーンのスピードフリーキーな緊迫感に引きずら
れて読んで行くのが心地よい、ということだろうか。
陽光あふれる大衆的行楽地・ブライトンを背景に、ギリシア悲劇の
神々が争っている。
死の天使みたいな17歳のチンピラに対抗する、太陽とも大地とも
讃えられそうな35-6歳の私娼。いまだ相見えない二人の行動が、
おそらく悲劇的結末へと向かってなだれ込んで行きそうだ。
3月22日に続く~