猫額洞の日々
2024-03-18T00:24:20+09:00
byogakudo
元・古書猫額洞日記
Excite Blog
人権の行き着くところ
http://byogakudo.exblog.jp/30858163/
2024-03-17T23:31:00+09:00
2024-03-18T00:24:20+09:00
2024-03-17T20:40:29+09:00
byogakudo
雑録
昨日のTBS「報道特集」は安楽死についてだった。
スイスでの安楽死を望んで果たしたフランス人男性(40歳
だが脊髄損傷で動けず、激痛に襲われる毎日)、レマン湖に
遺灰を撒いてもらう手続きまで自力でやり通して安楽死を
選んだ独身の日本人女性(「人に甘えるのが下手なの」と
いう自己認識が寂しかった)、もう少し生きてみると思い
直した日本人女性...。
あまりの耐え難い苦痛(精神的・肉体的、どちらも)から
逃れるための安楽死という選択肢は、人権について考えたら
やはり出てくる問題だ。生きる権利の果てに在る死ぬ権利を
否定することはできないと思うが、番組の最後に登場した
ALS患者の男性(彼は目で文字盤を追って意思表示するが、
筋力が衰えてきているので、いずれこの方法もできなくなる)
は、辛いけれども安楽死を肯定しない。
彼に励まされた同じ病気の女性患者は以前は、もし日本に
安楽死が可能になる制度があったら、
<「安楽に死ねる制度があるのに、あえて使わなかったのだから、
『使わなかったあなたは苦労して生きることを受け入れなさいよ』
と思われてしまいそう」>と考えていた。
わたしもそう思う。もし日本に安楽死制度ができたら、形式的
には自らの意思で安楽死を望んでいるように見せる/見えるが、
事実は周囲の有形無形の圧力で死に追いやられるケースがほとんど
になるだろう。だから今の日本の状況が続く限り、安楽死制度の
導入には賛成できない。
自殺は自由意志の最終形態だから、論理的には安楽死を肯定するが、
こんなに同調圧力が漲り、自殺が結局、他殺の一形態みたいな現今の
日本国でこの制度を作ったら、いわば気狂いに刃物状態を公認する
ことになる。
高額療養制度をいずれ廃止して、国民皆保険もやめて、アメリカの
保険会社がのさばる日本にしたいと願う政治屋が跳梁跋扈する国柄で、
個人の存在とか人権とか言ったところで、なんの話?、になるのかも
しれないが。
(また、安楽死を行う医師にかかる精神的負担も考えるべき問題
だ。スイスの施設の医師は女性だが、男性医師では心が保たなくなり
そうだ。女性医師は医師でありながら患者に生ではなく死を与える
苦痛を感じながら、もし自分がやめたら、長い苦しみに疲れ果てた
人々がもっと苦しむから続けているのだろうが。)
旧Twitter以来、現在のXに至っても相変わらずSNSは公共痰壺、
憂さ晴らしの掃き溜めである様子を目にすると、人権意識(わたし
があなたでないこと、あなたもわたしでないことを互いに認め合う
こと)をどうやってここに存在させられるだろう?
Stop the Gaza Genocide
自民党裏金リスト(選挙区別一覧)___顔写真と名前の下の左側、
プロフィール図柄(?)を開けると当人の公式サイト、右側を
開けると自民党サイトの彼・彼女の紹介になる。
..... Ads by Yahoo! ........
]]>
(2)ミシェル・フーコー/阿部崇 訳『マネの絵画』
http://byogakudo.exblog.jp/30856631/
2024-03-16T21:34:00+09:00
2024-03-17T23:24:21+09:00
2024-03-16T16:49:06+09:00
byogakudo
読書ノート
写真は大川端の傘。明治時代だったら蝙蝠傘、江戸期だったら
油紙の傘だが、むかしは再利用が盛んだろうから傘が捨てられたり
はしないのか?
~3月9日より続く
後半は、ラチダ・トリキ『チュニジアのフーコー』から
始まる。
フーコーは、1966年9月から1968年夏までチュニジアに
滞在していた。'68年9月と'71年5月にもチュニス訪問。この
本の元になった講演は、1971年5月20日に行われた。
フーコーも読んでないので、この項はほぼ飛ばし読みして、
かつて鈴木創士氏が京都の美大で美術史を教えていらしたこと
を思い出す。
いちど、Sと二人で知らんぷりして教室へ顔を出し、驚かせ
ようなどと思っていたが、うかうかしているうちにその講義は
終わってしまった。
どんな講義だったのか? 誰も講義を録音したりしなかった
のかしら?
(ミシェル・フーコー/阿部崇 訳『マネの絵画』 ちくま学芸文庫 2019初 帯 J)
Stop the Gaza Genocide
自民党裏金リスト(選挙区別一覧)___顔写真と名前の下の左側、
プロフィール図柄(?)を開けると当人の公式サイト、右側を
開けると自民党サイトの彼・彼女の紹介になる。
..... Ads by Yahoo! ........
]]>
(2)アントニイ・バークリー/藤村裕美 訳『最上階の殺人』読了
http://byogakudo.exblog.jp/30854087/
2024-03-14T23:05:00+09:00
2024-03-14T23:05:40+09:00
2024-03-14T18:53:43+09:00
byogakudo
読書ノート
写真は梅里公園で。晴れるのはいいけれど花粉が飛ぶ。戻る
なり顔を洗わないと、目が痒くてたまらない。ピークはあと
1週間くらいかもしれないが、その後も花粉症予防薬セット
が手放せない。春はいやな季節だ。
~3月12日より続く
メタフィクションが小説による小説批評だとするならば、
アントニイ・バークリーのミステリはメタミステリと呼ぶ
べきかしら? 推理する叙述がメインのミステリが本格派
というなら、アントニイ・バークリー版は本格ミステリで
ありつつ、それを揶揄う態度に終始する。
主人公、ロジャー・シェリンガムは、犯罪を推理するのが
趣味の小説家だ。よくスコットランドヤードに顔を出しては
何か事件はないかと、情報収集に余念がない。警察のほうでも
今までに役立ったことがあるから邪慳にしない。現場に同行
させるし、容疑者や関係者たちへの聞き込みも自由にさせる。
データを収集して事件の実像を組み立てていく。その際、
警察が見落としていた箇所も細かく拾い上げ、手落ちはない。
それなのになぜ、結末において、名探偵が迷探偵になって
しまう!?
そこらがメタ本格ミステリといえば、そうなるのか。
被害者の姪でありながら伯母の死に無反応、秘書にならないか
と誘われれば即日やってきて、シェリンガムに仕事をさせようと
お尻を叩くステラ・バーネット嬢のあっぱれさは、二度読んでも
感動的だ(覚えてなかったのに...)。なんとなく彼女に頭があがら
ないシェリンガム氏との会話がすばらしすぎて、メタ本格ミステリ
だか何だか、どうでもよくなるのです。
(アントニイ・バークリー/藤村裕美 訳『最上階の殺人』
創元推理文庫 2024初 帯 J)
(1)アントニイ・バークリー/藤村裕美 訳『最上階の殺人』
(2)アントニイ・バークリー/藤村裕美 訳『最上階の殺人』
Stop the Gaza Genocide
自民党裏金リスト(選挙区別一覧)___顔写真と名前の下の左側、
プロフィール図柄(?)を開けると当人の公式サイト、右側を
開けると自民党サイトの彼・彼女の紹介になる。
..... Ads by Yahoo! ........
]]>
(1)アントニイ・バークリー/藤村裕美 訳『最上階の殺人』もう少し
http://byogakudo.exblog.jp/30851198/
2024-03-12T21:02:00+09:00
2024-03-14T23:04:48+09:00
2024-03-12T17:41:37+09:00
byogakudo
読書ノート
フーコー『マネの絵画』を中断して、こちらを読んでいるが、
予想通り、もう終わりかけているのに何ひとつ覚えていない。
強いていえば、ごく最初の方、集合住宅で起きた殺人事件の
紹介場面で、
<階段の下のスペースにある物置だった。警部が扉を開けると、
なかにはほうきやバケツやブラシなど、よくある掃除道具が
収められていた。>(p29)
___と記される、この物置である。映画でも小説でも、物語全体
の流れではなく、ひとつのシーンだけ切り離されて頭に残る質で、
ここを読んだときだけ既視感があったが、あとはまるで jamais vu 。
この物置は小さな赤い鰊のひと切なのか?
前に読んだとき抱腹絶倒したらしい、ステラ・バーネット嬢
との会話も、何ひとつ覚えがない。彼女が元・演劇少女だった
能力を発揮する場面(コックニー訛りを響かせて高級洋装店に
乗り込む場面)もなにもかも。
集合住宅の住人たちに聞き込みに行って分かった、遊び女風の
女性がじつはロマンス小説作家だったシーンなども、覚えていて
よさそうなものだが、歳月の彼方に沈澱している。
1シーンというか1カットというのか、大昔ブログに書いたような
気がする、ある場面___
探偵事務所(?)に雇われている中年女性が調査を終えて、主人公
の探偵たち(?)が待つバーに現れるや否や、
「ウィスキー、トリプルで」と注文する。
驚いたバーマンが、
「あのぅ、ダブルですか?」と聞き直すと、彼女は携えていた杖か
傘でドンと床を突いて、
「トリプル(と言ったでしょう)」と促す。
___この場面だけずっと頭に残り、これがなんというミステリの中の
シーンなのか、前後も左右もまったく不明のまま数十年が経つ。
いかにもわたしが好きそうな場面だが、まさか自分で作り出した
シーンとは思えず、たぶんなんらかの小説中に実在した場面と信じて
いるが、これだけで作品名を探し出すのは無理だろう。
でも、もしこの情報だけで、何という作家の何という作品(ジャンル
としてはミステリだったと思う)かご存知の方がいらしたら、教えて
ください。ときどき思い出しては頭をひねっています。
(アントニイ・バークリー/藤村裕美 訳『最上階の殺人
創元推理文庫 2024初 帯 J)
3月14日に続く~
Stop the Gaza Genocide
自民党裏金リスト(選挙区別一覧)___顔写真と名前の下の左側、
プロフィール図柄(?)を開けると当人の公式サイト、右側を
開けると自民党サイトの彼・彼女の紹介になる。
..... Ads by Yahoo! ........
]]>
昨日は東、今日は西(2024/03/09~03/10)
http://byogakudo.exblog.jp/30848487/
2024-03-10T21:27:00+09:00
2024-03-12T20:29:34+09:00
2024-03-10T17:50:54+09:00
byogakudo
雑録
写真は昨日の東で。Sによれば、「ときどき出くわす実相寺昭雄・
風景」(裏側から見たフィリップ・スタルク)。これこそ、部分発想
から成る/しか存在しない、東京らしい東京の風景。
平日が雨や曇りで寒く、週末に晴れてしまうと困る。街や
地下鉄の混雑が倍増するじゃないか。それでも引きこもって
部屋で坐りっぱなしして腰を痛めるより、外を歩いて疲れる
ほうが腰へのダメージが少ないので出かける。
日本の人口は減少しているのに、都内への流入は増える。
それに加えて、世界中から来てるように感じられる外国人
観光客の増加。週末はどこに行ってもヒトだらけだ。
3月9日(土)は14時10分、蔵前。厩橋を渡って吾妻橋のほう
をうろつく。吾妻橋1-9の角の近代建築。赤茶色の塗装が剥げ
かかって、うつくしい。
源森橋~小梅橋間の水路脇の建物と大きなパイプ。"雨水渠
排水管"と書いてある。こちら側は日陰なので誰も歩かない。
反対側の日向は、どこかへ向かっているであろう人々の流れ
(でもなんで、あんな貧相な"スカイツリー"塔にカメラや携帯
電話を向けるのだろう?)。
向島1-31、東亜鏡工業のガラス屑入れドラム缶がよかった
(町工場のゴミ捨て用ドラム缶は、どこでもわくわくする)。
今日は高円寺のほうへ。カトリック高円寺教会に猫がいない。
どこへ行ってるのか?
愛用している瓶入りユースキン・ハンドクリームが近所の薬店
に見当たらない。ポンプ式ばかり置いてある。もしかして、また
ジンクス発動して、これも廃番になろうとしている? web検索
したらこのチェーン店では置いてあるようなので見に行くと、
あった。廃盤かと聞くと違うという答え。よかった。
でもわたしやSが好む商品は、ほんとに消えやすい。別に特殊な
好みではなく、ごくありふれた製品なのに、ある日消える。日常
が消される。
ハチマクラに行って雑貨愛を満たした。
Stop the Gaza Genocide
自民党裏金リスト(選挙区別一覧)___顔写真と名前の下の左側、
プロフィール図柄(?)を開けると当人の公式サイト、右側を
開けると自民党サイトの彼・彼女の紹介になる。
..... Ads by Yahoo! ........
]]>
(1)ミシェル・フーコー/阿部崇 訳『マネの絵画』1/4
http://byogakudo.exblog.jp/30845726/
2024-03-09T20:43:00+09:00
2024-03-16T21:33:24+09:00
2024-03-08T16:56:06+09:00
byogakudo
読書ノート
ふーん、そうなんだ、マネって近代絵画の祖先みたような画家
だったのか。と、無学で無知な感想をまず。
でも、フーコーが行なった公開講座の記録部分(これが読了した
1/4、あとは多数の著者による議論展開が続く)だけ読んだが、
とてもわかりやすくて面白い。
<マネが印象派をも越えて可能にしたのは、印象派以後のすべて
の絵画、20世紀絵画のすべてであり、今もなお現代美術がその
内部で発展し続けているような絵画だったのではないか>
(pp024-025『マネの絵画』)
<15世紀、つまりクワトロチェント以来、西洋絵画においては、
ある空間の位置断片、[略]一枚の紙であってもよいわけですが、
その空間上に[略]描き込まれているものだという事実を忘れさせ、
覆い隠し、巧みにかわすように努めるのが伝統でした。つまり、
[略]長方形で二次元のこの表面に絵画が依拠しているということを
忘れさせ、その絵画が置かれている物質的空間を表象された空間へと
置きかえ、その表象された空間が、画家の描いている空間それ自体を、
言ってみれば否定していたわけです。こうしてクワトロチェント以来、
絵画は、それ自体二次元の平面に位置しているにもかかわらず、三次元
を表象しようとしてきたのです。
そうした絵画は、三次元を表象するだけでなく、[画面を構成する]
主要な斜線や螺旋を可能な限り特権化することで、絵画はやはり直角
に交わる直線からなる正方形や長方形の内部に描き込まれるのだ、と
いう事実を覆い隠し、否定しようとする絵画だったのです。
絵画はまた、絵の内部の照明や、奥や左右から来る外部の照明を
表象しようとすることで、絵画はひとつの長方形の表面に依拠して
いて、それがある現実の光によって実際に照らされ、またその照明は、
[略]タブローの置かれた場所や太陽光線の具合によって変わりもする
のだ、ということを否定しかわそうとしたのです。
タブローはある空間の一断片であって、鑑賞者はその前で移動する
ことができ、その周囲を回ることができ、結果として、絵の角や両面
さえも手でつかむことができる、ということもやはり否定されねばなら
なかった。[略]タブローの物質性、長方形かつ平坦で、何らかの光に
よって現実に照らされていて、その前や周りで人が移動することができる
この表面、そうしたすべては絵そのものの中に表象されてているものに
よって覆い隠され、かわされていたのです。そしてその絵が表象していた
のは、側面からの太陽光によって照らされた奥行きのある空間、そして
まるで舞台を観るように、ある理想的な場所から観られる空間だったの
です。>(pp026-027『マネの絵画』)
マネが描いた絵画作品は、これら伝統的な
<絵画そして絵画の伝統がそれまでかわし、覆い隠すことを使命として
いた、キャンヴァスの物質的特性、性質、そして限界を再び出現させた
ということなのです。>(p28『マネの絵画』)
えーっと、つまり、パイプの絵を描いて下に「これはパイプではない」と
書き記すような絵画を、初めて描いた画家がマネということですか?
1972年、チュニスでスライドを見せながら行なわれた講義なので、
読者は巻頭のカラーの口絵を参照しながら講義録を読む。
たとえば、バルコニーのある仮面舞踏会の会場を、妙なところで切って
(絵の上部をバルコニーの下部が横切り、上から見下ろす人の脚が覗く
ような箇所で切って)描いてみせる『オペラ座の仮面舞踏会』の解説では、
<壁があって後ろに見るものが何もないことを強調するかのように、垂直な
二本の柱があり、また水平方向に伸びた大きなバルコニーの梁はりがここに
あって、絵を縁取り、いわばキャンヴァスの鉛直線と水平線をタブローの
内部で繰り返している。>(p033『マネの絵画』)
(ミシェル・フーコー/阿部崇 訳『マネの絵画』
ちくま学芸文庫 2019初 帯 J)
3月16日に続く~
ジョルジュ・バタイユ/江澤健一郎 訳『マネ』(月曜社)が途中だったことも
思い出したけれど、今夜からちょっと他へ寄り道。
Stop the Gaza Genocide
自民党裏金リスト(選挙区別一覧)___顔写真と名前の下の左側、
プロフィール図柄(?)を開けると当人の公式サイト、右側を
開けると自民党サイトの彼・彼女の紹介になる。
..... Ads by Yahoo! ........
]]>
雑事に奔走(?)
http://byogakudo.exblog.jp/30844419/
2024-03-07T20:00:00+09:00
2024-03-09T20:42:46+09:00
2024-03-07T18:53:36+09:00
byogakudo
雑録
写真は3月3日(日)に逢った猫さんの一匹。ブロック塀との間に
更地が広がり、ヒトはここまでは入って来られないと分かってるので、
大変おちついている猫さんだった。
今日の雑事で判明したのは、どうも連絡不備が生じている
らしいことだが、それを確認して訂正できるのは来週になる。
明日も同じところに別用で行くが、そこは部門が違う。組織を
横断しての相談や軌道修正がしにくい。電話しても直接は繋が
らず来週を待つしかなさそうだが、うまく再接続できるのか?
波瀾(?)含みの冬から春を過ごしている。なんとか解き
ほぐさなくっちゃ。
慌ただしくても、近所の文化堂書店で、アントニイ・バークリー
/藤村裕美 訳『最上階の殺人』(創元推理文庫)を買う。どなたか
昔、単行本を読んだときに書いた感想文を読んでくださったようで、
わたしも再読してみたくなったのだ。内容を覚えてないことに確信
がある...。
Stop the Gaza Genocide
自民党裏金リスト(選挙区別一覧)___顔写真と名前の下の左側、
プロフィール図柄(?)を開けると当人の公式サイト、右側を
開けると自民党サイトの彼・彼女の紹介になる。
..... Ads by Yahoo! ........
]]>
聖蹟雑司が谷
http://byogakudo.exblog.jp/30842603/
2024-03-06T20:06:00+09:00
2024-03-07T19:54:21+09:00
2024-03-06T15:39:10+09:00
byogakudo
雑録
写真は3月3日(日)、雑司が谷~南池袋を歩いたとき。
古書 往来座の裏手のお寺、真乗院・横。
往来座は表通りに面しているがその裏や、大通りを
渡ったところにある住宅街には、小さな東京が残っている。
雑用に追いまくられる毎日で、やっと用事がない日と思っ
たら、世間もオフの日曜日。あまり人が多くない地下鉄で、
歩く人も少ない一帯はどこ? で、雑司が谷へ。
手塚真梨子さんの個展の最終日なのだが、銀座に向かう
元気がなかった。ごめんなさい。
ところが地下鉄を出て、ちょっと郵便局に寄ったら、若い
白人男女が7、8人歩いてくる。行先は地下鉄駅あるいは鬼子
母神だろうが、そもそもどこから現れたのか? 近ごろはどこ
を歩いていても旅行者がいない町/街はないけれど。
まさか踏切を渡ってすぐにある聖蹟・自動販売機(の土台)を
見に来た一行とは思えない。
聖蹟というのは、池袋でピアノを弾く前に会おうと約束したら
早く着いてしまい、自動販売機のコンクリート土台に坐り、自販機
の陰で暑さを凌いでいた鈴木創士氏がまさに坐っていたところの
コンクリート土台である。もう10年前のことだ。
わたしにとっての個人的な遺跡で、雑司が谷に来るたび、まだ
ちゃんとあるのを確認して喜ぶだけの存在を、見ず知らずの異国の
若者が知る由もない。
雑司が谷の住宅地の道は細くうねっているので、たしかに猫には
棲みやすいだろう。見しりおきの猫さんや、代々続いて一軒のお家
に棲みついている一族の一匹に逢ったり。
ひと休みして南池袋の住宅地を廻ってから往来座に戻る。客の
出入りが多い。本を引き取って欲しいと訪れた人が、段ボール箱を
おろして中身の説明をしている。ちらと耳にしただけだが、かなり
いい本と、売りやすい本が入った箱と思しい。いいなあ(って、もう
古本の売り手ではないのに)。
夢野久作/東雅夫 編『夢Q夢魔物語 夢野久作怪異小品集』(平凡社
ライブラリー)、J・L・ボルヘス/鼓直 訳『詩という仕事について』
(岩波文庫)、ミシェル・フーコー/阿部崇 訳『マネの絵画』(ちくま
学芸文庫)。
Stop the Gaza Genocide
自民党裏金リスト(選挙区別一覧)___顔写真と名前の下の左側、
プロフィール図柄(?)を開けると当人の公式サイト、右側を
開けると自民党サイトの彼・彼女の紹介になる。
..... Ads by Yahoo! ........
]]>
騒音書簡 第二十四:市田良彦 ⇄ 鈴木創士
http://byogakudo.exblog.jp/30840900/
2024-03-05T20:55:00+09:00
2024-03-06T20:03:09+09:00
2024-03-05T14:10:00+09:00
byogakudo
読書ノート
月に一度の騒音書簡が24回目を数える。2周年ですって!
<啓蒙の光はあまねく届くが、届くからこそ、「死」を光の外に
置くというアイデアを彼にもたらしたのではないか(バロック
時代の「死」は身近にあった)。なんでも言える文法とレト
リックには、言えないことが一つだけある。その「言えない」
ということだ!『レクイエム』は間違いなく、『悪徳の栄え』
や『美徳の不幸』と同時代であったろう。まだロマン主義
(「感情」を表出する)ではない、しかしもう古典主義
(可視的「世界」を描写する)ではない、転換点をなす「言語」
がそれらにはある。それ自体が「見えるもの」と「見えないもの」
の折り目をなす「語り」。それまでいっさい裏のなかった明るい
世界が、果てまで広がっていきなり反転して裏地になり、表地と
一体になる歴史的瞬間を、『レクイエム』はただ一曲で感じさせる。>
(市田良彦/2024年2月29日)
<「俺の義務は免除されている。それを考えることさえしてはならない」、
ランボーはあえてそう言った。彼の結論はこうだ、「俺は実際に墓の彼方
にいるが、伝言などない」。そう、音楽にも「伝言」はないはずだ。>
(鈴木創士/2024年2月29日)
Stop the Gaza Genocide
自民党裏金リスト(選挙区別一覧)___顔写真と名前の下の左側、
プロフィール図柄(?)を開けると当人の公式サイト、右側を
開けると自民党サイトの彼・彼女の紹介になる。
ニューヨークのデモでスピーチをする俳優スーザン・サランドン。
「私たちの敵は強欲と植民地主義です。 私たちの敵は沈黙です」
..... Ads by Yahoo! ........
]]>
鈴木創士『第168回 阿片の森』
http://byogakudo.exblog.jp/30839901/
2024-03-04T20:25:00+09:00
2024-03-05T20:43:16+09:00
2024-03-04T20:13:55+09:00
byogakudo
読書ノート
2024年3月、鈴木創士『第168回 阿片の森』___
< ……そう、天使は巨大な書物のページの端をめくって
いたが、すでに指が消えてしまっている。世界と同じ
くらい巨大な書物の端はあちら側にしかないからである。
天使は移行そのものを表すのであるから、こちら側に出て
くるとき、つねに体の半分、特に足のほうは消えている。
人間の目にとってはそのようにしか表象できない。>
Stop the Gaza Genocide
自民党裏金リスト(選挙区別一覧)___顔写真と名前の下の左側、
プロフィール図柄(?)を開けると当人の公式サイト、右側を
開けると自民党サイトの彼・彼女の紹介になる。
..... Ads by Yahoo! ........
]]>
(2)芦原義信『東京の美学__混沌と秩序__』読了
http://byogakudo.exblog.jp/30836563/
2024-03-02T20:52:00+09:00
2024-03-04T20:23:34+09:00
2024-03-02T19:46:50+09:00
byogakudo
読書ノート
写真は猿楽町の元・交番。大むかしにこの前を通ったっけ。
保存されているのがうれしい。
~2月27日より続く
著者の論点は、部分発想と全体発想の差異にある___
< 建築や都市の形成を考えるとき、部分発想と全体発想という
二つの相反する考え方があると思う。前者は一軒、二軒とだん
だんに家が増えていって街を形成する場合であって、はじめから
このような街をつくろうという発想ではない。それに対して、
後者の場合は、最初から人口何万の都市をつくろうということで、
まずその規模にあった都市計画を決定して、それに向かって建築
や都市を建設してゆく場合である。>
(p40『第1章 日本人の空間意識』)
___この発想の違いは風土的な差異に発する。
部分的には細やかに作られているのに、周囲との協調が考えられて
いないから、全体として見ると、東京に代表されるようなごちゃ混ぜ感
いっぱいの大きな街が自然発生してしまう。
しかし21世紀を迎えようとしている今現在(この本は1994年に出版)、
西洋合理主義の行き詰まりを打破するためにも(という言い方はされて
ないが)こういう、しだらないとも言える自然発生性を活かした街づくり
も考えられるのではないか。土地本位制に制限を加え、もっと公共性を
意識してと、あちこち修正しつつであるが(日本人が土地神話から解放
される日が来るのか、疑問だけれど)、といったような論旨だったはず
だが、21世紀も1/4近い現在この本を読んでいると、バブル経済の終わり
が始まったころは、未来に対して超楽天的だったのかなあと思う。
< 日本中を旅行してみると、最近は地方都市の生活も素晴らしく向上
してきた。山村の農家にもテレビ、電気冷蔵庫、電気釜はおろか、
自動車も数台あって、ある意味では東京の生活よりも遥かに優れている
場合が多くなってきた。世界の一部では今日でも十分な食料がなくて
飢餓に悩んでいる現状であるのに、わが国ではこんな部分発想の都市に
住んでいても、それぞれの住民が腹いっぱい食べているという事実がある。
今やなんとか世界の大国となり、われわれの歩んできた発想の道にいくぶん
の自信をつけてきた。都市においても、必ずしも西欧的都市計画の手法のみ
が21世紀に向かって発言できるかかということになると、なんとも不安に
ならざるを得ない。見てくれの悪いこの一見カオスの都市東京にも、21世紀
の春がやってくるかもしれない。それは部分部分を主体とした都市形成なの
である。>(p162『第3章 東京の処方箋』)
20世紀末の日本では、夏休みに入ると給食がないから小学生の子どもが痩せて
しまう未来が想像できず、それなりの繁栄がずっと続くという前提で街づくりを
夢想することが可能だったのである。
(芦原義信『東京の美学__混沌と秩序__』
岩波新書 1994初 J)
(1)芦原義信『東京の美学__混沌と秩序__』
(2)芦原義信『東京の美学__混沌と秩序__』
Stop the Gaza Genocide
自民党裏金リスト(選挙区別一覧)___顔写真と名前の下の左側、
プロフィール図柄(?)を開けると当人の公式サイト、右側を
開けると自民党サイトの彼・彼女の紹介になる。
..... Ads by Yahoo! ........
]]>
藤原辰史『ドイツ現代史研究の取り返しのつかない過ち――パレスチナ問題軽視の背景』
http://byogakudo.exblog.jp/30833486/
2024-02-29T20:55:00+09:00
2024-02-29T20:55:11+09:00
2024-02-29T17:07:20+09:00
byogakudo
読書ノート
写真は淡島通り、代々木八幡辺り。
昨日は飯田橋から水道橋方向、三崎町、神保町コース。
水道橋に近い高速道路の脚下に文字が書かれていた___
"FUCK ISRAEL FUCK U.S. PALESTINE WILL BE FREE"と。
帰ってきてブログを書く元気はなかったけれど、拝見する
余力はあった。
梟通信~ホンの戯言、2月28日付に紹介されていた長周新聞の
記事を読んだ。藤原辰史『ドイツ現代史研究の取り返しのつか
ない過ち――パレスチナ問題軽視の背景』である。
< そして歴史学そのものが、人間の足跡と尊厳を簡単に消す
ことができる暴力装置であることへの自覚の希薄さがある。
その政治的緊張感のなさは、ドイツ現代史に限った話ではない。>
< イスラエルは「ユダヤ民族を代表することができる唯一の国家」
を名乗り、1951年、連合国への親書という形で西ドイツに対して
ホロコーストの「賠償」を突きつける。>
<1952年には、イスラエルと西ドイツの間で「ルクセンブルク補償
協定」が調印され、西ドイツはイスラエルに人道的な補償として
30億マルクを物資として支払うことになる。
それは、西側社会への復帰を急ぐ西ドイツが「人道的な国家」へ
生まれ変わったことを世界に示すとともに、イスラエルにドイツの
工業製品を届けることによって戦争で荒廃したドイツの経済復興も
可能にした。その物資の中には、「デュアルユース(軍民両用)」
という形で利用される軍事物資が入っていた。>
<西ドイツ首相アデナウアーは、1957年から、国交不在のなかで
イスラエルの軍事支援を極秘で進めた。機関銃から高射砲、対戦車
砲、戦車、潜水艦を含んでいたともいわれる。これはドイツ憲法に
違反するが、明るみに出るまで長く続けられた。>
<人文学の役割は、起きた事象の数字を比べてその優劣を判断すること
ではない。そうではなく、世界各地で起きている事象をくり返し検証
しながら、別の場所で類する問題が起きれば、たえず往復して考えて
いく役割があったにもかかわらず、ドイツ現代史の場合は「ナチスの悪」
を絶対化していくことになった。>
< 「過去の克服の優等生」といわれるドイツが、最近、最も大きく
動いたと感じた瞬間は、2022年2月27日だ。ロシアのウクライナ
侵攻を受け、ショルツ首相が連邦議会で、国防費を国内総生産(GDP)
の2%超に引き上げると表明した。このとき議会の雰囲気は異様に
テンションが高く、「貧相だった国防軍の武器をようやく更新できる」
――そんな報道が主要なニュース番組で流れていた。
そしてガザ侵攻が始まる直前の昨年9月28日、ロシアのウクライナ
侵攻を受けて防空体制の強化を急いでいたドイツとイスラエルの国防相は、
イスラエル製の弾道ミサイル迎撃システム「アロー3」をドイツが購入
することで正式合意した。独メディアによれば、調達額は約40億ユーロ
(約6300億円)で、イスラエル史上最大の武器取引となった。>
< そもそもイスラエルは、ナチスによるホロコーストがおこなわれた時代に
国家として存在していなかった。その後に生まれたイスラエルが、ユダヤ人
虐殺の賠償をドイツに求めることは、国際法上、通常は認められない。
それを例外的に認める「論理」が、ユダヤ人虐殺の世界史における
「唯一無二性」だといわれている。>
< 私たちは歴史学で「奴隷は解放された」「奴隷制はなくなった」と
教えられた。だが、コロナ禍であきらかになったのは、低賃金労働者や
5000万人といわれる現代奴隷――賃金を与えられず、身体拘束を受け、
性奴隷あるいは農業奴隷にされる人々――が中東欧やインド、東南アジア
世界中の難民キャンプから供給されていた現実だ。これは私見ではなく、
国連組織ILO(国際労働機関)と関連NGOが報告していることだ。奴隷制は
終わってなどいないのである。>
< シオニズムは、西欧植民地主義が結晶化したものだ。かつて日本が中国
東北部につくった満洲国では、日本から「未開の地を切り拓く」という
プロパガンダで農民たちが渡っていったが、そこにはすでにきれいな田んぼ
があったといわれている。なぜか? それは朝鮮の移民たち、場合によっては
日本の植民地主義のなかで追われた人々がその地を切り拓いていたからだ。
その地を二束三文で買い叩き、武力で奪い、そこへ日本の貧農を入植させた。
そのとき、その地の中国人、朝鮮人を「土匪」「共匪」と呼び、これらの暴力
が怖いからと言って銃を持って入植を進めていった。これはパレスチナでユダヤ人
がやっていることと重なる。>
< ウクライナの戦争でたくさんの若い人が亡くなっているのに終わらない状況に
心を痛めている人がいらっしゃると思うが、あのとき一体どこの株価が上がった
のかを私はチェックした。潜水艦やボーイングなどの戦闘機の企業の株価が爆上がり
したことは想像通りだが、穀物メジャーの株価も高騰した。カーギルなど欧米の大手
5社だけで世界の穀物の7割以上を独占し、これらの企業は穀物を倉庫におさめ、
世界を巻き込むような大事件が起きて穀物価格が上がるタイミングを見計らって
売りに出して莫大な利益を上げる。
儲けるために戦争を起こしているのではなく、おそらくある何かを「解除」すれば、
戦争が起きやすくなるというルールのようなものがあり、その「解除」の情報さえ
あれば穀物メジャーは儲けることができる。私は陰謀説を唱えたいわけではないが、
ある場所で紛争が起きれば、きちんと儲かるというシステムの中を私たちが生きている
ということは覚えておいてよいのではないか。>
Stop the Gaza Genocide
自民党裏金リスト(選挙区別一覧)___顔写真と名前の下の左側、
プロフィール図柄(?)を開けると当人の公式サイト、右側を
開けると自民党サイトの彼・彼女の紹介になる。
..... Ads by Yahoo! ........
]]>
(1)芦原義信『東京の美学__混沌と秩序__』
http://byogakudo.exblog.jp/30829271/
2024-02-27T20:26:00+09:00
2024-03-02T20:53:45+09:00
2024-02-27T10:31:25+09:00
byogakudo
読書ノート
今日の写真は、わたしが行ってない永代橋辺りで。
1994年に出版された岩波新書だが、このころは未だバブル
経済期の名残がしっかり残っているのが文面に顕著に表れる。
"バブル経済"で検索すると、"バブル景気"が出てきた。
1986(昭和61)年12月から1991(平成3)年2月までの
51ヶ月間が空前のバブル景気だったらしい。
が、それ以前、1980年を境に徐々に世の中が、ざわ
ついてきたと思う。
社会性の欠如した毎日を送っていても、世間に吹く風は
流れてくる。あくせくした気配が漂ってきて(仕事にだけ
ではなく、余暇の時間でもあくせく何かしてないといけない
風潮だったと思う)落着かない気分にさせられ、ますます、
いわば引きこもり風になって行った。
いまの若い人々は、バブルがはじけた後の、長い底なしの
泥沼経済期を常態として生きてきたので、あのやけくそみたい
にお金を使って、やっと自分が何かしていると感じる酷い時代
がわからないだろう。
この本に見られるバブルの余波を引用すると___
< イギリスの評論家であるマイケル・クロスは、日本人の
「靴をぬぐ」という習慣に着目して、わが国のハイテク産業
の異常な発展を論じている。マイクロチップを生産する無塵
室に入る際、日本人はなんの抵抗もなくきわめて自然に靴を
ぬぐが、西欧人は靴をぬぐことによって自己の存在感を失う
のではないかと考えて、これに強く抵抗する。その間に、日本
の生産はどんどん伸びる___というのである。>
(pp3-4 『第一章 日本人の空間意識』)
<わが国では「床の建築」の伝統があるためか、道路のような
線的な構成よりも土地所有の面的構成がまず第一にあるという
意識を生ませ、ある区域に町名を与え、そのあと地番をつける。
[略]
これからの国際化時代にあたり、夫婦で交際するようになれば、
料亭の招宴よりは家庭のディナーが喜ばれるようになり、その場合、
家が狭くて遠いこともさることながら、このわが国独特の道路シス
テムや住居表示システムにもなんらかの配慮が必要となる日が近い
ことと思われる。>pp9-10 『第一章 日本人の空間意識』)
ちょっと引用しただけで、日本は永遠に、鹿鳴館の建設とその棄却
の輪廻から逃れられないのか、という気がしてくるけれど、こういう
感じ方も、若い人々からは何言ってるのかわからないと言われそうだ。
(芦原義信『東京の美学__混沌と秩序__』
岩波新書 1994初 J)
3月2日に続く~
Stop the Gaza Genocide
自民党裏金リスト(選挙区別一覧)___顔写真と名前の下の左側、
プロフィール図柄(?)を開けると当人の公式サイト、右側を
開けると自民党サイトの彼・彼女の紹介になる。
..... Ads by Yahoo! ........
]]>
(3)中央公論新社 編『午後三時にビール を 酒場作品集』読了
http://byogakudo.exblog.jp/30826742/
2024-02-25T20:42:00+09:00
2024-02-27T20:24:14+09:00
2024-02-25T18:24:38+09:00
byogakudo
読書ノート
昨日はブログを上げたつもりで鍵がかかったままでした。
失礼!
今日の写真はブログ日付は1月20日(内容は1月19日)の
ROUTE BOOKSに近づいた辺り?
~2月17日より続く
(読むのに時間をかけすぎて、感想文のナンバリングが
狂っていた。(1)のダブりを発見。歳はとりたくないものだ
とは、こういうときに言う。)
(1)と(2)で書いたように、吉村昭と野坂昭如が好きだ。
そしてつくづく、アンソロジーは編集センスの賜物だと
思う。大きな流れの間に小さなうねりを入れ、波の輝き
を見せる腕がすばらしい。
『文士の集う場所』は俳人・作家の石川桂郎『「ぼるが」
に集う人々』から編集者・寺田博『昼間の酒宴/ある酒場の
終焉』、次いで中上健二『深夜の酒場で』、そしてその被害者
になりそうでならなかった島田雅彦『バーの扉を開けるとき』、
こういう流れを見せてくれる。
島田雅彦『バーの扉を開けるとき』より___
< あの男たちが生きていた頃は、はしごをするにも覚悟が
必要だった。[略][注;居酒屋専門だった]私をバーに誘った
のは、編集長だった。[略]私がであった時はまだバリバリの
現役で、ほぼ毎日、午前四時、五時まで飲むのは当たり前
だった。
[略]
そのバーにはN上さんもよく出没した。彼も酒場の住人
だった。[略]缶詰明けの夜、再び酒場に戻ってくる。彼は
からむ相手を求めて徘徊し、意気投合すると、深夜の焼肉
など食べ、また何処かへを消えて行くのである。私は何度
となく、いじめられた。私は礼儀正しくしているつもりなの
だが、彼の目には生意気そうに映るらしく、些細なことで私
を罵倒し始めるのだった。よくよく耳を傾けていると、私を
批判する言葉は全て、私の欠点というよりは彼自身の欠点の
ように聞こえてくるのだった。彼は相手をけなしながら、自戒
する奇妙な、そしてはた迷惑な癖を持っていた。>
(pp194-195)
___このエッセイも好きだ。
(中央公論新社 編『午後三時にビールを 酒場作品集』
中公文庫 2023初 帯 J)
(1)中央公論新社 編『午後三時にビールを 酒場作品集』
(2)中央公論新社 編『午後三時にビールを 酒場作品集』
(3)中央公論新社 編『午後三時にビールを 酒場作品集』
Stop the Gaza Genocide
自民党裏金リスト(選挙区別一覧)___顔写真と名前の下の左側、
プロフィール図柄(?)を開けると当人の公式サイト、右側を
開けると自民党サイトの彼・彼女の紹介になる。
公式サイトでは脱税犯罪者どもが、いけしゃあしゃあと宣って
いる様子が見られる。アル・カポネも脱税で逮捕されたが、この
手合が、どうして逮捕されないでいるのか?
..... Ads by Yahoo! ........
]]>
(2024/02/24)岩本町~柳原土手~小伝馬町~馬喰横山~富沢町~久松町~浜町
http://byogakudo.exblog.jp/30825041/
2024-02-24T18:14:00+09:00
2024-02-25T11:16:47+09:00
2024-02-24T18:14:17+09:00
byogakudo
雑録
久しぶりに晴れた。歩かなければなるまい。
岩本町、14:20ころ着。柳原土手から馬喰横山のほうへ。オフィスは
連休中なので街は静かだ。
右に左に目についたモノに反応して歩いていると、今日の写真の一画
に出会う。ビルの隙間にちらと見えただけで、かつての様子が頭の中に
浮かぶ、2011年10月11日の写真のような。
日本橋富沢町8の角地だ。背後から横から、新建材ビルが押し寄せる。
メダカのいた水槽だけ残ってる。ダイハツやチェリーの看板は消えた。
東京のかけらにさようならを言いながら歩く。やがて失われる街/町。
見て、記録しておきたい。それしかできることがないので。
久松町から浜町へと歩き、今日は大川を見ないでそのまま地下に潜る。
Stop the Gaza Genocide
..... Ads by Yahoo! ........
]]>
https://www.excite.co.jp/
https://www.exblog.jp/
https://ssl2.excite.co.jp/