猫額洞の日々

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2017年 11月 30日 ( 1 )


2017年 11月 30日

(6)宇野浩二『芥川龍之介 (下)』読了

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~11月27日より続く

 下巻はほとんど、作品を論ずることに費やされる。助かった。
上巻みたいに、芥川の愛人が誰だったか、ああでもない、こう
でもないばかり読んでいると、誰だったとしてもいいじゃないか、
作品が残ってるんだからさあと、本を投げ出しそうになる。

 迂回しながら接近する話法、いや、思考法だろう、宇野浩二の
場合は。ともかく、そういう書き方なので、話が遅々として進む
(それでも進むのだ)。
 芥川の作品の評価についても、停滞、迂回することで、理解を
深めたり、解釈が変ったりもする。
 宇野浩二の思考の流れに、ライヴに付合ってゆくような面白さは
ある書き方だ。迂回ぶりに、ときどき、どっと疲れを感じもするが。

 何よりも、芥川龍之介・作品を、ちゃんと読もうという気にさせる
のが、よかった。

 しかし、一冊の感想としては、"「お前って奴は...」"ジャンルだ。
 いまは、ホモ・ソーシャルという言葉で語られ、わたしにはやっぱり、
男のホモ・セクシュアル性としか思えない男同士の関係。

 日本の近代の男たちに見られる、互いに相手の裡に、成りたかった
自らの像を認め合い、最後に、「お前って奴は...」("..."に、無言で
無量の他者愛と自己愛を示す)と、相手の肩に腕を伸ばすような関係性
のことである(もちろん、象徴的な話である)。
 憧れの発露でもあるけれど、自己愛の涙の中に埋もれたい欲望にも
見える。
 
 宇野浩二は、芥川の繊細なレトリックに気取りや気張りを感じるよう
だが、外からは技巧を凝らすと見えない、質素な書き方にも気取りが
あるとは、思わないのだろうか。
 ラフにタフに質朴に語ることもまた、引き算の美学としての気取り方、
気張り方になるということを、考えないのだろうか。なんだかナイーヴと、
失礼なことを思う。


      (宇野浩二『芥川龍之介 (下)』 中公文庫 1975初 J)


(1)宇野浩二『芥川龍之介 (上)』
(2)宇野浩二『芥川龍之介 (上)』
(3)宇野浩二『芥川龍之介 (上)』
(4)宇野浩二『芥川龍之介 (上)』
(5)宇野浩二『芥川龍之介 (下)』
(6)宇野浩二『芥川龍之介 (下)』





呪 亜屁沈臓/呪 汚池腐裏子/呪 共謀罪=ネオ治安維持法/呪 吐爛腐・夷蛮禍/

 安保関連法(こと戦争法)の本会議投票行動(PDF)東京都の
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 小池百合子氏 日本会議“本流”から外れた愛国者

 「共謀罪」法 衆参両院議員の投票行動

 上記のPDF





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by byogakudo | 2017-11-30 21:16 | 読書ノート | Comments(0)