猫額洞の日々

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2018年 05月 01日 ( 1 )


2018年 05月 01日

(3)J・G・バラード/柳下毅一郎 監修『J・G・バラード短編全集4』読了

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~4月27日より続く

 1966年から77年までに発表された短篇集だ。どれもかっこよくて
素晴らしいけれど、1967年の『認識』(中村融 訳)は、毛色が違う。
怪奇ファンタジーの趣きがある。

 『認識』はサーカスが舞台である。それだけでファンタスティックだ。
異能の人々と動物たちのパフォーマンスを見せる大がかりなサーカス
(動物愛護の精神から、今や絶滅した。次は動物園の閉鎖だろうか?)
もファンタスティックだが、サイドショーがある、より見世物性の強い、
町から町へと流れてゆく、侘しさの漂うサーカスとなると、ダーク・
ファンタジーの度合いが高まる。

< 夏至(げし)の前夜のこと、>(p35上段)
と物語が始まる。冒頭から性的・魔術的な世界だと証される。

 すでに毎夏恒例の大きな巡回遊園地が開業しているのに、続いて
貧弱なサーカスが街にやってくる。街外れの荒れ地にキャンプする
しかない。

 疲れた馬が引く幌馬車を操る、年齢の分からない女。12歳にも20歳
にも、中年女にも見える。一座の人手は、矮人がもうひとりいるだけ、
そして何やら動物のいる檻が六つ。何がいるかは最後まで明言されない。

 ”太陽のサーカス”みたようなアーティスティックな__ものだろうと
想像するだけで、見たことがないのだが__サーカスではない、昔風
のサーカスや、観覧車やメリーゴーラウンドごと移動する巡回遊園地、
という文字を見るだけで、もうノスタルジーと愛が暴走する。

 1970年の夏、パリの郊外で見かけた移動遊園地の観覧車。80年代
初期に見かけた、遊園地の忘れられた木馬、乱歩の世界そのままな
大衆演劇公演(入口のすき間から覗けた)。
 その後、世界は急速にデジタル化が進み、衛生的に効率的に管理され、
アナログで不器用なものは無駄なもの、存在する必要がないものと、受け
とられるようになった。

 読みながら、読んだ後、なぜか『グラン・モーヌ』と『火の娘』が思い
出されてならない。暴走するノスタルジア。


     (J・G・バラード/柳下毅一郎 監修『J・G・バラード短編全集4』
     東京創元社 2017初 J)

(1)J・G・バラード/柳下毅一郎 監修『J・G・バラード短編全集4』
(2)J・G・バラード/柳下毅一郎 監修『J・G・バラード短編全集4』
(3)J・G・バラード/柳下毅一郎 監修『J・G・バラード短編全集4』





呪 亜屁沈臓/呪 汚池腐裏子/呪 共謀罪=ネオ治安維持法/呪 吐爛腐・夷蛮禍/

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 上記のPDF





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by byogakudo | 2018-05-01 22:16 | 読書ノート | Comments(0)