猫額洞の日々

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2018年 07月 21日 ( 1 )


2018年 07月 21日

(3)ジュリアン・グラック/永井敦子 訳『ひとつの町のかたち』、もう少し

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~7月19日より続く

 『第六章 有名な歴史的建築ばかり見ても、町はわからない。
ナントは周囲の土地への依存が少なく、町の規模のわりには
都会的で自律的である。』より引用。

 現代は、
<旅行者がどこの町を訪れる場合でも、建築の見どころ(マスト)
 が予めメディアによって教えこまれている>(p119-120)
時代であるが、

< 私は自発的でより自由な、[略]やりかたでナントと出会った。
 [略]十一歳の私は、この町の多少とも注目すべき歴史的建築が
 どれかなど、考えてみもしなかった。[略]
 町の「文化的」、教育的散策というのも、その頃の学校教育には
 なかった。[略]
 選別を受けてもレッテルを貼られてもいず、目録にも載せられて
 いない町の通りを、私は野生児として行き当たりばったりに歩いた。
 段階に見合った敬意をはらうために、すばらしいものから順にあれ
 これ並べてみようなどとはみじんも考えない人にこそ風景がしみ
 こんでゆくように、町の不揃いの石の塊や、光のさしこみや水路や
 日陰の溝のように両側を挟まれた通りなどを、私はまるまる自分に
 しみこませていたのだ。
 [略]
 教養のために何かすることを嫌う癖、「芸術性の高い建築物と事物」
 を訪ねることへの嫌悪は、一生私についてまわった。ときには後ろ
 めたさや、一応見ておくかという気持ちが勝つこともあったが、庭を
 散歩するように町を散歩するという年来の習慣を無理して断つことで、
 かつて自分がどれだけの益を引き出せたかさだかでない。私の関心は、
 [略]
 フェイドー島やポール-コミュノの座礁跡や、基礎杭上に建つ家々の固い
 うねりに、
 [略]
 町のにおいや日焼けの褪色や肌のきめのほうに向けられるのだ。>
(p120-121)

 わたしたちが散歩するときの心の在りようを、代弁しているかのようだ。
 記号的ヒエラルキーに無関心なので、たまたま惹かれて入ったところが、
あとで、いわゆる名所旧跡/歴史的建造物だったりはしても、最初からそこ
を目指すのは、どうも違う。
 もちろん、なぜそこに入ってしまったのかは、臭覚/センスに、それなりの
基層あるいは本能的(?)指向性があるからだけれど。

 ライヴや展覧会に行くと、自分の好みのよさを確認するために、見に来て
いる人々を感じて気が重くなることがある。


     (ジュリアン・グラック/永井敦子 訳『ひとつの町のかたち』
     書肆心水 2004初 帯 J)

7月22日に続く~





呪 亜屁沈臓/呪 汚池腐裏子/呪 共謀罪=ネオ治安維持法/呪 吐爛腐・夷蛮禍/

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by byogakudo | 2018-07-21 21:09 | 読書ノート | Comments(0)